熊本県山鹿市の夏の風物詩で、8月15日夜に行われる「山鹿灯籠まつり納涼花火大会」の花火が、今年は従来の1.5倍の6千発に増える。「地元から花火を盛り上げよう」と、山鹿青年会議所(JC)が打ち上げ費用に充てる募金を呼び掛け、市民らが協力した。

 昨年までは企業から協賛金400万円を集め、4千発を打ち上げていた。花火1発に千円ほどかかり、JCは「2倍の8千発に」と、あと400万円の財源確保に動いた。

 「やまがHANA×花プロジェクト」と銘打ち、花火を打ち上げる菊池川河川敷をコスモスの花畑にする取り組みも連動させた企画を考案。インターネットを通じて資金調達する「クラウドファンディング」を5月に始め、2カ月で約20万円を集めた。市内178カ所の募金箱への浄財と合わせ、総額117万2638円に達した。

 このうち、100万円を1千発の花火の追加に充当。残りは、10月下旬に100万本の花が満開を迎えるようコスモスの種をまく費用に回す。

 花火は昭和初期から続く地元の名物だが、「企業頼み」の一面もあった。JCの牛嶋浩理事長(40)は「募金に多くの市民に協力してもらえた。まつりの当事者意識が高まる良いきっかけになった」と声を弾ませる。熱意は思わぬ成果を呼び込み、企業協賛金がさらに1千発分の額まで伸びた。

 花火大会を主催する山鹿温泉観光協会の高野誠二会長(61)は「若い人たちの活動に感謝しかない。今年は市民の思いの詰まった花火がたくさん打ち上がる」と、本番を楽しみにしている。(潮崎知博)