料理の味と見た目を左右するための大事な一手間、下ごしらえ。YouTubeチャンネル『グランメゾンのまかない飯』で人気のイタリアンシェフ・ファビオさんに面倒な下ごしらえがパパッとできちゃうスゴ技を教わります。

今回の食材は「パプリカ」。
“目からウロコ”の簡単テクニックで、種との格闘から開放されちゃいましょう。

パプリカの種問題をなんとかしたいんです!

▲イタリアンシェフ・ファビオさん。日本人です♪

1年を通して出回っているパプリカ。甘くてみずみずしく、ちょこっと添えるだけで彩りがプラスされて、料理をおいしそうに見せてくれるので、重宝している人も多いですよね。

でも!パラパラと散らばる種の扱いには、イラッとしがち。一方では、担当編集者さんのように「種もワタ(内側の白い部分)も取らないで料理しちゃうよ♡」という方もいるようですが…。

ファビオさん、プロの料理人はどうしているんですか?

ファビオさん「種は口当たりを悪くするし、ワタはえぐみの原因になるので、取った方がおいしく見栄えよく仕上がります。

今回紹介する方法は、僕が16歳の時にアルバイトしていたレストランで学んだのですが、キレイな仕事をするシェフは、おそらくみんなこのやり方をしてると思いますよ」

ということは、やった方がよいひと手間&スタンダードな技なんですね。
では、早速その方法を伝授してください!

1. 軸をグッと押し下げる

ファビオさん「パプリカを洗ったら立てて置いて、軸をまっすぐ下にグッと押します。軸は硬いので、ちょっと力がいるかもしれません」

ファビオさん「うまく押し込めると、こんな感じに底抜け状態(屋根落ち状態?)になります」

なんと!軸の部分が見事に陥没。身じゃなくて、軸を押すのがポイントだそうです。

2. 半分にカットする

ファビオさん「上から見ると分かるんですが、パプリカってだいたい3つのパーツに分かれているので、3つあるくぼみのどこかに包丁を入れて半分にカットします。このとき、パプリカを倒して置いて、クルクル回しながら身だけを切ると、種にあたらずきれいに切れます」

身をグルリと切って、パカっと開くと…。

種の部分だけが、まるで別の野菜みたいに取れました!身の方に種もほとんど残っていません。

ファビオさん「何度かやれば軸をまっすぐ下に押せるようになると、種がまったく残りません。きれいな仕事ができるようになると、次第にそれが快感になるんです♡
あ、ちなみに、この部分を植えると芽が出てきますよ」

おぉ!“アボカドの種を植えると新しい芽が出る“”的な楽しみ方もあるんですね。これは知りませんでした。

3. 残った種を払い落とす

ファビオさん「種が残った場合は、身をパンパンと軽くたたくと簡単に落とせます」

今まで、散らばった種をかき集めたり、洗い流したりしていた手間は何だったんだろう…という簡単さです。

4. ワタを取り除く

種が取れたら、えぐみの原因となるワタをカットして、見栄えをよくします。

ファビオさん「ワタは、削ぐようにしてカットしていきます。ペティナイフなどを使うと作業がしやすいですよ」

種もワタもお掃除できたら、料理に合わせた形・大きさにカットします。例えばバーニャカウダの場合は、上下をカットしてから縦に細長く切ると食べやすいそうですよ。

5. パプリカの下ごしらえ完了!

種問題に手をわずらわされることなく、パプリカの下ごしらえをパパッと終えることができました!
プロのお仕事は仕上がりが美しいのはもちろん、キッチンがムダに散らからないんですね。

さて、下ごしらえを終えたところで、案外知らないパプリカのこと、もう少しファビオさんに教えてもらいましょう。

おいしいパプリカの選び方は?

ファビオさん「食材の選び方のポイントは、実は“人と同じ”なんです。人の肌と同じように、ハリがあって艶があるものの方がおいしいです」

簡潔で、なるほど!なポイントですね。
ちなみに。パプリカには赤や黄色、オレンジなどがありますが、見た目以外の違いってあるんですか?

ファビオさん「栄養価の違いは多少ありますが、味に大きな違いはありません。彩りで選んで大丈夫ですよ」

料理に合う色の、ピチピチのパプリカを選べばOKなんですね!

今回の技、ピーマンにも使えますか?

おそらく、食卓への登場回数がパプリカより多いピーマン。この技が使えると、日頃の料理の手間が省けそうです。

ファビオさん「ピーマンも同じようにできます!ピーマンの場合、一度に何個も使うことが多いと思うのですが、はじめに全部の軸をグッと押しておくと、作業がスムーズになります。

それから、ピーマンはパプリカほど肉厚でないので、包丁もまな板もなしで下ごしらえできますよ。グッと押して、種をパンパン落として、手でちぎれば大丈夫です」

これは、さっそく試さなければ!ピーマン大量消費の強い味方になってくれそうです。
(ということで、その夜さっそくピーマンで試したところ、かんたーんに成功しました!)

プロ技、さっそく料理に生かしましょう!

ご紹介したパプリカの下ごしらえの成果が発揮できちゃう、プロっぽ料理「バーニャカウダ」の作り方もぜひチェックしてください。

>>動画はこちら♪

野菜のカットが美しいと、料理がひときわおいしくなること間違いなしです。手際よく作れると、なおさらうれしいですよね。

ファビオさん(金子周平さん)
16歳の時に訪れたローマで、イタリア料の魅力の虜に。服部栄養専門学校を卒業後、単独ドイツへ。地元レストランで修行しながら、ヨーロッパ中の美食を食べ歩く。22歳で渡伊後は、数々のミシュラン星付きレストランにて、パスタ部門やパティシエ部門のシェフを歴任。現在は、オープン半年で予約3年待ちとなった、東京・広尾の「長谷川稔」を運営する長谷川稔グループプロデュースの世界初・無料レストラン「Fave」シェフに就任。

>>YouTubeチャンネル『グランメゾンのまかない飯』

協力/Fave
取材・文/みやごかよ
撮影/柴田和宣(主婦の友社)