もちろんレジャーで用いられるキャンピングカーですが、近年、全国各地で起こる自然災害の時にも、大きな役割を果たすことがあります。今回は災害に強い最新キャンピングカー3モデルを紹介します。

いざ、というときは電源の確保が大切

 大きな自然災害が発生し、自宅が半倒壊や損壊に見舞われ、屋内で過ごすには支障が出た場合など、愛車で車中泊を余儀なくされる状況があります。

 もちろん、自治体が用意する避難所に避難できる場合もありますが、プライベートが確保されないなどの理由で、あえて愛車に寝泊まりする人も多いようです。

 そうした時は、ボディサイズの大きなクルマが有利になるのは当然のことですが、それよりもクルマがあることで重要なライフラインが確保できるメリットがあります。

 それは、電気を使えるということです。愛車のシガーソケットからスマートフォンを充電することで、自身の安否の発信や災害情報を取得できるなど、さまざまな恩恵を授かることができます。

 今回は、「ジャパンキャンピングカーショー2020」に出展されたキャンピングカーのなかで、そうした電気の蓄えや供給を得意としたモデルたちに注目し、紹介していきます。

●ルーフに巨大なソーラーパネルを持つ軽キャンパー

 香川県高松市にある岡モータースが出展していた軽キャンパー「ミニチュアクルーズSVは、スズキ「エブリイワゴン」をベースにしたモデルです。

 車内は、ベッドを展開すると長さ1820mm×幅1420mmという車中泊スペースを確保しているのですが、一番の特徴はルーフに225Wものソーラーパネルを搭載していることです。

 サブバッテリーという、メインのバッテリー以外に充電できるバッテリーを搭載しており、そのサブバッテリーへの充電はもちろん、メインのバッテリーにも適性電圧で充電できるコントローラーも搭載しています。ちなみにそのソーラーパネルは発電効率に優れた国産品ということです。

 また、家庭用の電化製品も使えるように、1500Wものインバーターを標準で装備。炊飯器や電気ケトルといった消費電力の大きな製品も余裕で使えるようになっています。

 さらに、車外でも家電が使えるようにリアのナンバープレート付近に給電装備を設定しており、使い勝手も高めています。

 車内には給排水タンクを備えたシンクも備えており、ちょっとした調理も可能です。

 そして、DC12Vで稼働する車載用電子レンジまで装備しているので、週末レジャーでの用途はもちろん、イザという時の心強い相棒になるでしょう。

三菱ディーラーがつくるオリジナルの三菱車キャンピングカー

 続いて紹介するのは、三菱デリカD:5とアウトランダーPHEVをベースにしたキャンピングカーで、出展したのは西尾張三菱自動車販売です。

 愛知県一宮市にある三菱のディーラーなのですが、これまでも三菱車のオリジナルキャンピングカーを数多く手がけており、キャンピングカーの製作で高い評価を得ています。

●ソーラーパネルを装備したデリカD:5ベースのポップアップルーフ車

「デリカD:POP」いずれもルーフに大人2名が余裕で就寝できるポップアップルーフを備えているのですが、デリカD:POPはルーフに144Wのソーラーパネルを搭載しています。

 もちろんサブバッテリーを搭載し、家電も使用できるように1500Wのインバーターまで装備。

 車内でも前席が回転対座になっており、くつろぐ時に便利な仕様になっています。こうした装備はポップアップルーフ以外、いずれもオプションで選べるようになっているのですが、居住スペースの広さに加えてソーラーパネルを活用した電源システムを兼ね備えていることで、アウトドアユースはもちろん、万が一の災害時にも頼もしいモデルになっております。

●アウトランダーPHEVベースだから「移動可能な非常用電源」としてもOK

「アウトランダーPHEV E:POP」は、ポップアップルーフにソーラーパネルは備えていないのですが、ベースとなったモデルはプラグインハイブリッドという外部から電気を充電できる機構を備えたハイブリッド車です。

 1500Wもの出力を備えているほか、大容量のリチウムイオン電池搭載していることで、一般家庭で使う電力の最大約10日分もの電力を蓄えることができます。

 専用の変換設備が必要であることや、エンジンでの発電を組み合わせることで可能になるのですが、ある意味では「移動可能な非常用電源」という捉え方もできます。

 同モデルの販売担当は「やはり家庭用の製品がストレスなく使えることに関心を持っていただいております。展示でも車中泊を想定して、電気毛布を敷いておりますが、もちろんこれは夜間ずっと使用していても平気です」とコメントしています。