世界中でさまざまな影響を及ぼしている新型コロナウイルス。自動車業界でも、モーターショーの中止や延期が相次ぐほか、販売現場のカーディーラーや中古車販売、修理業者にも徐々に影響が出ているようです。どのような事象が起きているのでしょうか。

新型コロナでカーディーラーはどうなった?

 新型コロナウイルスの影響は世界中に広がり、各国の経済を悪化させています。日本でも、卒業式や送別会など大勢の人が集まるイベントが自粛するほか、遊園地や動物園なども休園が続いています。同様に、カーディーラーでも客足が遠退いているといいます。どのような事象が起きているのでしょうか。

 日本で新型コロナウイルスが騒がれ始めたのは2020年1月下旬頃で、同月の登録車販売台数(普通車、トラック)は、22万1464台でした。

 その後、翌2月は26万8302台となり、トヨタ「ヤリス」やホンダ「フィット」などの新車効果により、先月よりは台数が伸びています。

 この販売台数は、毎月5日(6日)に公表されるもので、世界的に影響が騒がれ始めた3月の販売台数は、現時点(3月17日)ではわかりません。

 では、実際のカーディーラーでは、どのような状況になっているのでしょうか。首都圏のトヨタ系列販売店のスタッフは、次のように話します。

「2月に比べると客足は遠退いている印象はあります。1月は初売りセールなどがあったことや、新型コロナウイルスもいまほど騒がれていませんでした。

 2月は、ヤリスや好調が続いているライズやカローラなどを目当てに来店されるお客さまもそれなりにいらっしゃいましたが、3月は決算セールをおこなっているにも関わらず、思ったほどの来店は見込めておりません。

 実際に来店されたお客さまのなかには、今後の経済状況が不透明なことから、一度購入を考え直す人もおりました」

 また、都内の日産の販売店スタッフは、次のように話します。

「当店では、2月中旬から店内の入り口に消毒液を配置したほか、スタッフは可能な限りマスクを着用するなど予防対策をおこなっています。

 また、お客さまが試乗される前にはドアノブ、ハンドル、シフトレバーなど触れる部分を消毒するようにしております。

 来店状況は、2月より減った印象はありますが、小学校などが休校していることもあり、平日の点検時にお子さまといらしている家族を見受ける機会が増えた気がします」

個人事業主の中古車販売店の現状は?

 カーディーラーとして、中古車を主に扱う個人の販売店では、新型コロナウイルスによってどのような影響を受けていのでしょうか。

 千葉県内で、中古車の売買・修理・車検をおこなうA氏は、次のように話します。

「新型コロナウイルスが騒がれる前より、少しばかり忙しくなった気がします。その要因としては、外出を避ける状況ということもあり、クルマを使わないので、その間に修理を依頼するというお客さまが増えているからではないでしょうか。

 当店以外でも知人の修理工場でも細かな部品交換や修理の依頼が多くなっていると聞いています。また、お客さまのなかには、4月の車検前に次のクルマを購入する予定でしたが、新型コロナウイルスの経済に対する影響もあって、修理して乗り続けることにした人もいます」

 また、岡山県で買取査定や売買をおこなうB氏は、査定依頼が増えたといいます。

「うちの店は、主に買取査定や売買をメインにやっています。例年、1月から3月は中古車市場が活溌になる時期です。そのため、買取査定の依頼も多くなります。

 そのなかで最近依頼があったのでは、新型コロナウイルスの影響で今後クルマを維持できるか不安なため、一度査定をして欲しいというものでした。

 ニュースなどでも個人事業主の倒産が多くなるといわれており、今後こうしたクルマの処分に関する依頼が増えるのかもしれません」

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 新型コロナウイルスの影響はさまざまな場所に波及しており、自動車メーカーのカーディーラー、個人の中古車販売店以外にも、新型モデルの発表にも影響が及んでいます。

 2020年3月にはスイスで「ジュネーブモーターショー2020」が開催4日前に中止となり、各メーカーはバーチャル発表への切り替えや発表自体を取り辞めるなど対応に追われました。

 今後もさまざまな分野で影響が予想される新型コロナウイルスですが、1日も早くいつもの日常に戻ることを祈るばかりです。