トヨタ「ハリアー」と日産「エクストレイル」は、ライバル車としてSUVの人気をけん引してきました。2020年6月にフルモデルチェンジするハリアーと、エクストレイルを比較します。

トヨタ新型「ハリアー」が2020年6月に発売!

 トヨタ新型「ハリアー」が7年ぶりにフルモデルチェンジして、2020年6月17日に発売されますが、ライバル車として日産「エクストレイル」の存在があります。

 1997年に初代モデルがデビューしたハリアーは、ラグジュアリーSUVの元祖といえるモデルです。

 一方、2000年に登場したエクストレイルは、スクエアなフォルムでタフなSUVとして、同カテゴリで販売台数ナンバー1に輝くなど、高い評価を得ました。

 ハリアーは一貫してラグジュアリーSUVというポジションを維持していましたが、エクストレイルは3代目へ進化する際、それまでのタフなイメージから都会派SUVへと路線変更。ハリアーと真っ向勝負する形となりました。

 両車とも2013年12月に3代目へとモデルチェンジしています。ここ数年の年間販売台数は4万台から5万台、2019年においてはハリアーが3万6249台、エクストレイルが3万6505台と同等の成績を残しました。

 SUV人気をけん引するハリアーとエクストレイルはどのような違いがあるのでしょうか。4代目となる新型ハリアーと現行エクストレイルを比較してみます。

 新型ハリアーの外観は、クーペのような流麗なデザインです。ボディサイズは全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mmとなり、従来モデルの全長4725mm×全幅1835mm×全高1690mmに比べて、ロー&ワイドなスタイルを実現しました。

 外観デザインは、フロントグリルが大型化し精悍な表情に変更されます。さらに、シャープな形状のヘッドランプや二重のL字型に発光するデイタイムランニングランプで先進性をアピールしています。

 この二重のデイタイムランニングランプは、ウインカーとダブルファンクションとしている点も特徴です。

 リアのデザインは、絞り込まれたクーペキャビンと、スポーツカーのように左右に張り出したホイールハウスとの組み合わせが、逞しさを演出しています。

 対するエクストレイルは、丸みのあるボディスタイルで、大きなVモーショングリルやブーメランのような形状を取り入れたLEDヘッドランプなどにより、力強さとスタイリッシュなデザインが共存しています。

 ボディサイズは、全長4690mm×全幅1820mm×1740mmで、ロー&ワイドな新型ハリアーよりも全長・全幅は短く、全高は高いです。

 エクストレイルの最低地上高は205mm(ハイブリッドは200mm)と、オフロード走行も可能としています。ハリアーの最低地上高は195mm(ハイブリッド車190mm)と、従来モデルより全高は低くなったものの、最低地上高は高くなっています。

 エクストレイルのボディ面は、「スクラッチシールド」と呼ばれる、ひっかき傷などが自然に修復する塗装で覆われています。このような仕様になっていることから、ラフロードでの走行を想定されていることがわかります。

 新型ハリアーの内装は、馬の鞍をイメージしたセンタコンソールと、それを包み込むような形状のインパネの組合せがたくましさを演出しています。

 触感にこだわったレザー調の素材に加え、曲木に着想を得たウッド調加飾やパイクピング加飾を施すことで、上質感のある室内空間が広がります。

 また、新型ハリアーは、トヨタとして初となる、調光ガラスを用いた電動シェード付きパノラマルーフを採用。調光時には障子越しの柔らかな光が差し込むなど、和を意識した要素も取り入れられました。

 エクストレイルの内装は、インパネに「グライディングウイング」を採用し、翼のような広がり感を表現。シンプルかつ機能的で、質感の高いデザインとしています。

 シートやラゲッジルームは防水仕様となり、水や汚れがついてもすぐに拭き取れるなど、アウトドアで使われることが考慮されています。

 乗車人数については、新型ハリアーは2列シート5人乗り、エクストレイルは2列シート5人乗りと3列シート7人乗りが用意されています。

新型ハリアー vs エクストレイル スペックや価格はどう違う?

 新型ハリアーのパワートレインは2種類用意されており、2リッターガソリン車はTNGAによって一新した最新のダイナミックフォースエンジンとDirect Shift-CVTを搭載。駆動方式はFFと4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)が用意されました。

 高い動力性能と低燃費を実現する直噴エンジンと発進ギヤを追加したCVTにより、力強くダイレクトな走りとともに、素早い変速によるスポーティな走行も可能です。

 ハイブリッド仕様は、2.5リッターとハイブリッドシステム「THSII」を組み合わせ、アクセルを踏んだ瞬間にわかる動力性能やダイレクト感、さらには燃費向上も実現しました。

 なお、従来モデルではハイブリッド仕様は4WD(E-Four)のみでしたが、新型ハリアーでは4WDとともに2WD(FF)も設定され、選択肢が広がりました。

 また、従来型に設定されていた2リッターガソリンターボ仕様は、フルモデルチェンジを機に廃止されることになります。

 エクストレイルは、2リッターガソリンと2リッターハイブリッドを設定。それぞれ2WDと4WDを設定しています。

 ハイブリッド車は、空力を向上させるアイテムや、アクセルオフ時の回生量を増加させる制御を採用し、2WDでは20.8km/L(JC08モード)の燃費を実現しました。

 また、車体の上下動を予測して振動を軽減させる「インテリジェントライドコントロール」やコーナーやブレーキ時にエンジンブレーキを付加する「インテリジェントエンジンブレーキ」を、当時世界初搭載するとともに、安定感の高いコーナリングを可能にする「インテリジェントトレースコントロール」を標準装備。

 4WD車は、走行状況に応じて前後トルク配分を100:0から約50:50に切り替えて、滑りやすい路面でも安定して走行できる「インテリジェント 4×4」などを搭載しています。

 安全装備として、新型ハリアーには、歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が装備されます。

 駐車場など低速走行時における衝突緩和、被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]などの安全・安心をサポートする装備が充実しました。

 エクストレイルは、高速道路において、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動制御する「プロパイロット」が搭載されています。

 さらに、「インテリジェント アラウンドビューモニター」や「インテリジェント パーキングアシスト」、「インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)/インテリジェント エマージェンシーブレーキ」、「踏み間違い衝突防止アシスト」などの先進技術も装備されています。

 現時点で新型ハリアーの正式な価格は公表されていませんが、販売店によると、ガソリン車の2WDが約299万円から、4WD仕様は約319万円から、最上級グレード「Z“Leather Package”」は約443万円(2WD)に設定されるようです。

 ハイブリッド車は、約358万円から(2WD)となり、最上級グレードZ“Leather Package”が約504万円(E-Four)からとなります。

 先代モデルの価格(消費税込、以下同様)がガソリン車(300万4100円から385万円)、ハイブリッド車(384万4500円から468万9300円)となっており、最新技術が搭載された新型モデルにも関わらず、エントリーグレードに関しては値下げされたことになります。

 エクストレイルの価格は、ガソリン車が248万2700円から350万3500円、ハイブリッド車が329万8900円から375万6500円と、ハリアーよりも安い価格設定となっています。

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 現行モデルはほぼ同時にデビューしたハリアーとエクストレイルですが、ハリアーのほうが先にフルモデルチェンジすることになりました。

 しかし、エクストレイルについても次期モデルが2021年にも登場するのではないかと噂されています。

 次期エクストレイルの詳細は明らかになっていませんが、日産の電動パワートレイン「e-POWER」や三菱「アウトランダー」と同様のPHEVを搭載するなど、さまざまな予想がされているようです。