ダイハツ4代目「タント」が2019年7月9日に発売されて以来、約1年となりました。軽スーパーハイトワゴンとして人気のタントの売れ行きは、どのように推移したのでしょうか。また、他社の軽自動車と比べるとどうなのでしょうか。

ダイハツ「タント」 発売時に設定された販売目標はクリアできたのか

 ダイハツの軽スーパーハイトワゴンである4代目「タント」が2019年7月9日に発売されて以来、約1年が経過しようとしています。同社の軽ラインナップにおける基幹車種であるタントの売れ行きは、どのように推移していったのでしょうか。

 初代タントは2003年11月に発売され、登場から10年以上の歴史を持つモデルとなっています。その後、2代目は2007年12月に、3代目は2013年10月に登場しています。

 3代目タントが発売された当時の月販目標台数は1万2000台に設定されましたが、 全国軽自動車協会連合会の発表によると2013年11月の販売台数は1万9246台、12月の販売台数は1万9211台を記録。

 そして2014年の年間販売台数において、3代目タントは23万4456台と、ひと月あたり平均1万9538台となり、この年は2位のホンダ「N-BOX」(販売台数17万9930台)に5万台以上の差をつけ首位となりました。

 4代目の現行タントでは、月販目標台数は1万2500台と先代より500台多い目標台数が設定されました。

 発売当月となる7月の販売台数は1万4520台を記録し、その後は8月に1万6838台、9月に2万1858台、10月に1万1071台、11月に2万1096台と推移。

 現行タント発売後の2019年10月時点で軽自動車市場では、N-BOXが2017年9月のフルモデルチェンジ以降、25か月連続で首位になるという記録を打ち立てています。

 しかし、翌11月にはN-BOXの販売台数を上回り、単月の販売台数ランキングとしては2014年9月以来5年ぶりの首位を記録しました。

 これらの結果、2019年7月から2020年5月までのひと月あたりの平均販売台数は約1万3000台と、月販目標台数を上回っています。

 新型タントについて、ダイハツの販売店スタッフは以下のように話します。

「運転席のロングスライドや、センターピラーレスの『ミラクルオープンドア』は、タントの武器です。幅広い年齢層の方から好評を頂いております。

 ほかには、オプションである助手席が30度回転する『助手席ターンシート』や、ドアの開閉に連動して自動で展開・格納する『ミラクルオートステップ』など、乗り降りに関係した装備が好評です」

 さらに、別のダイハツ販売店スタッフは以下のように話します。

「ミラクルオープンドアは思ったより広く感じる、運転席のシートは思ったより動く、ミラクルオートステップは思ったより頑丈といった声が多いように感じます」

他社の売れ筋モデルと比べて「タント」はどれくらい売れた?

 月販目標台数はクリアし、販売好調といえるタントですが、ほかの軽自動車と比較するとどうでしょうか。

 2019年の軽自動車販売台数ランキングで、タントは2位で17万5292台を記録。一方、首位は25万3500台を販売したホンダのN-BOXとなりました。

 N-BOXは2017年9月の発売以来、軽自動車だけでなく登録車も合わせた販売ランキングで、2017年から2019年まで3年連続で首位を獲得。ちなみに、2019年の25万3500台という記録は、ホンダとして過去最高となる販売台数だったといいます。

 2019年の販売ランキングにおいては、N-BOX以外にも強力なライバルとしてスズキ「スペーシア」が3位(販売台数16万6389台)にランクイン。

 トップ3は、全高1700mm以上の軽スーパーハイトワゴンが占めており、このなかでもっとも最新のモデルであるタントも気が抜けない結果となっています。

 4位は日産「デイズ」(販売台数15万7439台)がランクインしました。

 これは軽スーパーハイトワゴンの「デイズルークス」と軽トールワゴンの「デイズ」の合算された台数なので、タントの直接のライバルにあたるデイズルークスの2019年の販売台数はこれより少ない台数となります。

 しかし、デイズルークスは「ルークス」に車種名を変更して2020年3月にフルモデルチェンジ。

 新型コロナの影響で工場の稼働が停止したこともあり、人気が販売台数には表れていないものの、日産によると発売後1か月の受注台数が1万7000台を超えたということで、今後タントを脅かす存在となることが予想されます。

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 タントは4代目へのフルモデルチェンジの後、2019年12月と2020年6月に2度グレード追加を実施。どちらも、価格に対して装備が充実した買い得さが売りのグレードとなっています。

 グレード追加以外の施策も含めて、ダイハツが今後タントの商品力をどのように向上させていくか、注目されます。