アウディ「Q3」がフルモデルチェンジし、2020年7月7日に日本に上陸した。いまや世界中で人気のコンパクトSUV市場だが、やはりアウディのライバルとなるモデルはメルセデス・ベンツとBMWの「ドイツ・プレミアムスリー」になるだろう。新型Q3のライバルを見てみよう。

新型「Q3」「Q3スポーツバック」登場 アウディSUVのラインナップは?

 現在、国内の自動車市場では、コンパクトSUV市場が活気づいている。それは日本車だけでなく、輸入車も同様だ。

 そうしたなか2020年7月7日、アウディから8年ぶりのモデルチェンジで登場したのが、2代目となる「Q3」だ。

 アウディのSUVファミリーには、すべて「Q」の頭文字が付く。それに続く数字が大きくなると、ボディサイズも大きくなる。Qシリーズの現在は「Q2」、「Q3」、「Q5」、「Q7」、「Q8」というバリエーションが揃っている。

 Qシリーズに共通しているのは、「オクタゴンシングルフレームグリル」と呼ばれる八角形のグリルデザインだ。遠くから走ってきてもアウディのSUVだということがわかる。

 一番小さなQ2は、個性があって遊び心に溢れている。ミドルサイズのQ5は洗練されたスタイリングで押し出しも強く見える。Q3は文字どおりその中間で、遊び心と洗練さを兼ね備える位置に立っている。
 
 新しいQ3は今回登場した2代目から、コンパクトSUVの「Q3」に加え、新たにコンパクトクロスオーバーSUVの「Q3スポーツバック」が登場し、ふたつのボディタイプが用意されている。

 搭載されるエンジンは、従来モデルが2リッターガソリンターボを搭載していたのに対し、1.5リッターガソリンターボにダウンサイジング。フルタイム4WDのクワトロモデルには2リッターディーゼルターボが組み合わされ、Q3/Q3スポーツバックの両方で選べる。

 Q3/Q3スポーツバックのスリーサイズは、全長は4490mm/4500mm、全幅は1840mm、全高は1610mm/1565mmで、車両価格は「Q3」が438万円から543万円、Q3スポーツバックが452万円から563万円となっている。

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 新型アウディQ3/Q3スポーツバックのライバルには、メルセデス・ベンツ「GLA」、「GLB」、さらにBMW「X1」、「X2」がいて、ここでもドイツプレミアム御三家が凌ぎを削っている。

Q3のライバルはX3やGLCではなく、X1/X2とGLA/GLBになる

 メルセデス・ベンツGLA/GLBも、2020年6月25日に日本に上陸したピッカピカのニューモデルである。

 メルセデス・ベンツのSUVは、「GL」という文字で始まるようにわかりやすく変更された。現在は「GLA」、「GLB」、「GLC」、「GLE」、「GLS」というネーミングの順で大きくなっていく。

 いまではどのブランドでも、SUVのラインナップは増えてきている。そのなかでも個性的なもの、スタイリッシュなもの、洗練されたものが揃えば、楽しいクルマ選びができるだろう。

 メルセデスのGLAは、アウディQ3スポーツバックのライバルになるスタイリッシュSUVである。セダンとクーペの違いのように、SUVのカテゴリーでもスタイリッシュなクーペモデルを好む層が増えているのは間違いない。

 GLAのスリーサイズは全長4410×全幅1834mm×全高1611mm(欧州仕様)で、直接のライバルとなりそうなQ3スポーツバックと比較すると、全長は90mm短く、6mm幅が狭く、45mm背が高い。グレードは「GLA200d 4MATIC」の1種類。車両価格は502万円だ。

 GLBは、GLAよりホイールベースが10cm長く、3列シートの7人乗りという、新型Q3やX1/X2にはない特徴を持っている、

 GLBは2リッターディーゼルエンジン車がFWDで、2リッターガソリン車は4MATIC(4マティック)と呼ばれるフルタイム4WDになる。

 GLBは全長4634mm×全幅1834mm×全高1659mmというスリーサイズ。新型Q3と比較すると、全長は144mm長く、6mm幅が狭く、49mm背が高い。グレードは2種類で、「GLB200d」が512万円、「GLB250 4MATIC」が696万円という車両価格になる。

 GLA、GLBはカウルなしのインストルメントパネルがダッシュボードを新鮮に見せている。表示方法も多様で、ドライバーの好みに合わせたものにできる。

 その意味では、新型アウディQ3もデジタル化が進んでいる。アウディの上級モデルと同じように、インストルメントパネルの表示をステアリングスイッチで大きく変えることができる。

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 BMWのSUVは、Xシリーズと呼ばれる。ただしBMW自体はSUVとは呼ばず、「SAV」「SAC」と呼んでいる。

「X1」、「X2」、「X3」、「X4」、「X5」、「X6」、「X7」というバリエーションがあり、偶数がクーペスタイルになっている。X1とX2は、横置きエンジンのFWDか、それをベースとした4WDである。

 30代をターゲットにしたX2の刺激的なエクステリアデザインは、好き嫌いがはっきりしてしまうかもしれないが、個性の出しかたは、新型Q3の弟分になるアウディQ2に近いかもしれない。X2は、独特のクーペスタイルでQ3スポーツバックを迎え打つ。

 BMWのもっともコンパクトなSUVであるX1は、後輪駆動(FR)が得意のBMWモデルのなかで、エンジン横置きの前輪駆動(FF)を採用したモデルだ。しかしドライビングフィールはFFらしさを消し、FRのテイストを出すための工夫をしている。

 アクセルペダルを踏み込みながらハンドルを切っていくシーンでは、FFらしくアンダーステアでカーブの外に膨らもうとしていくところを、ドライバーが気づかない程度にブレーキをつまんで、まるでFRのように外に膨らまないコーナリングを実現しているのだ。

 X1のスリーサイズは全長4455mm×全幅1820mm×全高1610mm。新型Q3と比較すると全長は35mm短く、全幅は20mm狭く、全高は同等だ。グレードは多彩で、ガソリンエンジン2種類、ディーゼルエンジン1種類、それにFFと4WDを用意する。車両価格は440万円から653万円だ。

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 このように、全長4.5メートルクラスのコンパクトSUVのカテゴリーでも、選択肢が増えることはユーザーにとってはありがたい。

 全世界でアウディQシリーズの販売台数は75万台で、アウディの全ラインナップのじつに40%を占めているという。Qシリーズで豊富なラインナップを揃えただけのことはある。

 そのなかでQ3は、約18万台で10%になるというから、新型の商品開発にも当然ながら力が入ったことだろう。

 日本では、Q3のプレス発表の日にすでに300台の予約注文が入っているというから、今度のQ3も出だしから順調そうだ。