電気自動車の選択肢が徐々に増えていますが、広く普及するにはいくつかの課題があります。一般ユーザーが電気自動車についてどのように思っているのか、アンケートによって明らかになりました。

電気自動車は増えているが、普及が進まない現状

 ガソリンを燃料とせず、電気だけで走行する電気自動車のラインナップが徐々に増えています。

 国内では、日産が「リーフ」に続くEVとして、SUVの「アリア」を発表。ホンダは小型EVとなる「ホンダe」を、マツダは東京モーターショー2019で「MX-30」を公開するなど、各社が電気自動車に力を入れ始めました。

 エコでクリーンなモデルとして注目を集める電気自動車ですが、一般のユーザーは電気自動車についてどのように思っているのでしょうか。

 駐車場やカーシェア、 レンタカーなどを手掛けるパーク24は、ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」の会員を対象に電気自動車に関するアンケートを実施しました(9230人が回答)。

 タイムズクラブ会員にクルマの保有率は73%ですが、そのなかでガソリン車を保有している人が77%ともっとも多く、次いでハイブリッド車が15%、ディーゼル車が5%、電気自動車は1%でした。

 なお、今回のアンケートに回答した人で、プラグインハイブリッド車(PHEV)と燃料電池車(FCV)を所有している人はいませんでした。

 また、クルマを購入する際にガソリン車以外を検討したことがあるかどうかという質問では、51%の人が検討したことがあると回答していますが、これは前回2019年に実施したときの58%よりも7ポイント低い結果となりました。

 ガソリン車以外で購入を検討したことがあるクルマの種類については、 ハイブリッド車(50%)が1位、 次いでディーゼル車(22%)、電気自動車(19%)となっています。

 男女別の回答においても、ハイブリッド車は男性(47%)、女性(57%)ともに比率が高いのですが、男性の26%がディーゼル車を検討したことがあると回答。これはディーゼル車を検討する女性(13%)の2倍にあたります。

 一方の電気自動車では女性が25%と、男性(16%)よりも9ポイント高くなるなど、男性はディーゼル車、女性は電気自動車に興味があるという結果が出ています。

 さらにアンケートでは、電気自動車を購入する場合にどのようなことを重視するかについても質問しています。

 もっとも重視することとして、「価格が手ごろになったら」をあげる人が46%と最多で、「EVステーションが増えたら」が18%、「航続距離に不安がなくなったら」が17%、「好きな車種があったら」が13%となっています。

 クルマを保有者していない人では、「EVステーションが増えたら」「好きな車種があったら」の割合が全体に比べて高くなる傾向も見られました。

 電気自動車を購入する際の検討材料として、充電インフラの充実度や車種を重視している人が多いようです。

 また年代別で見ると、「航続距離に不安がなくなったら」は60代以上が21%であるのに対し、20代以下は7ポイント低い14%となっています。

「好きな車種があったら」は20代以下が20%と最多で、若い世代ほど車種を重視する傾向にあるようです。

 なお、「価格が手ごろになったら」と「EVステーションが増えたら」は年代による差はありませんでした。

※ ※ ※

 パーク24による電気自動車に関するアンケートは、今回で6回目になります。

 タイムズクラブ会員のうち、クルマの保有者の7割以上はガソリン車を保有しており、電気自動車の保有者はまだ少数です。

 ガソリン車以外の購入を検討したことがある人の5人に1人は、電気自動車を購入候補として挙げるなど選択肢としているものの、購入には至っていないようです。

 今回を含めた6回のアンケートでは、 電気自動車の購入において重視することのトップ3は「価格」「航続距離」「EVステーション数」でした。

 初めて電気自動車に関するアンケートが実施された2015年と比べて、1充電あたりの航続距離は向上し、 EVステーションは増設されているものの、 最重視される価格についてはほぼ変動していないことから、電気自動車の価格の高さが保有する人が少ないことの要因のひとつになっているものと思われます。

 現在、ガソリン車やハイブリッド車のコンパクトタイプの新車販売価格は100万円から300万円が平均であるのに対し、電気自動車は400万円前後となっています。

 電気自動車の普及促進のために、 国や自治体は補助金の交付や税優遇制度等を設けていますが、 普及拡大にはより購入しやすい価格設定が必要なようです。