最近の軽自動車は、「スーパーハイトワゴン」、「スライドドア」、「オラオラ顔」という要素が売れるポイントとなっています。では、そのポイントを満たしている三菱「eKクロススペース」の最近の販売動向はどうなっているのでしょうか。

賛否両論のデザインは高評価ポイントだった!

 最近の三菱は、フロントフェイスを同社のデザインコンセプトに統一していますが、その迫力ある造形は個性的なこともあり、過去には賛否両論ありました。
 
 直近では、2020年3月19日に軽自動車の「eKスペース」と「eKクロススペース」を発売。とくにeKクロススペースはインパクトのあるフロントフェイスですが、近年流行するオラオラ顔の波に乗れたのでしょうか。

 近年の三菱車は、力強いパフォーマンスとプロテクションの安心感を表現した「ダイナミックシールド」を採用。SUVの「エクリプスクロス」、「RVR」、「アウトランダー」などが統一されたデザインです。

 なかでも、2019年2月にビッグマイナーチェンジを受けたミニバンの「デリカD:5」では、強調された水平メッキグリル、上段・中段・下段と3段階に分かれたランプ類が個性的なデザインとなり、発売前から賛否両論あったことで話題となりました。

 その後、2019年3月28日には「eKワゴン」と「eKクロス」を発売。とくにeKクロスは、大幅なデザイン変更をおこなったデリカD:5と同様にSUVテイストを感じさせるフロントフェイスとなり、「ミニデリカ」と称されるほどです。

 そして、前述のeKクロススペースは、デリカD:5、eKクロスの個性的なフロントフェイスを継承する軽自動車で、最近流行りの全高1700mmを超えるスーパーハイトワゴンかつスライドドアを備えたモデルです。

 さらに、最近の軽自動車ではとくにホンダ「N-BOXカスタム」やダイハツ「タントカスタム」、スズキ「スペーシアカスタム」などのようにギラギラしたフェイスデザインとなる通称「オラオラ顔」を採用するモデルが人気なことから、eKクロス/eKクロススペースはそれらの要素を兼ね備えたモデルといえます。

 なお、eKシリーズは、日産との共同開発モデルとなり、eKワゴン/eKクロスは日産「デイス/デイスハイウェイスター」、eKスペース/eKクロススペースは日産「ルークス/ルークスハイウェイスター」として販売されています。

 賛否両論あるオラオラ顔のeKクロスとeKクロススペースですが、販売動向はどうなっているのでしょうか。

 三菱の販売店スタッフは以下のように話します。

「eKシリーズはどのモデルもご好評いただいています。オラオラ顔のeKクロス・eKクロススペースはアクの強いデザインをしており、好みに合わないというお客さまもいますが、それが影響で購入しないというお客さまはほとんどいらっしゃいません。

 むしろ、当店の販売比率でいえば、シリーズ内でもっとも販売されているのはeKクロスです。

 これはデザインや走行性能含め『eK』らしさが強い点を評価されてのことでしょう。

 また、同じくデリカD:5似のeKクロススペースもお客さまからお買い求めいただくことが多く、とくに家族連れの人が車内スペースを重視して選ばれます」

ライバルが多いけど、eKクロススペースの魅了はどこ?

 スーパーハイトワゴン市場は前述のN-BOX、タント、スペーシア、ルークスと競合が多いですが、そのライバル達に負けない魅力について、前述とは別の販売店スタッフは次のように話します。

「eKクロススペースは、eKクロス同様に迫力あるデザインが注目されますが、同時にSUV感を強めたデザインも好評です。

 背が高くスライドドアを備えたSUV感ある軽自動車は、他社ではスペーシアギアくらいしかありませんので、そのようなデザインを好むお客さまに支持されています。

 また、SUV感&スライドドアの使い勝手もあってか、日帰りレジャーなどの用途で使われることが多いです。

 さらに、他車よりも優れている部分では、後席のスライド量が320mmとスーパーハイトワゴンのなかでももっとも多いため、後席を使う機会が多い人には好評です」

 またeKクロススペースは、両手がふさがっていても足先だけで簡単にスライドドアを開けられる「ハンズフリーオートスライドドア」や「リアサーキュレーター」、汚れも気にならない「樹脂製ラゲッジボード」など、日常生活でも活躍する装備を、ライバル同様に採用しています。

 販売台数では、ライバル勢と差はあるものの性能や機能面では大差はなく、デリカD:5譲りのオラオラ顔は最大のアピールポイントといえるかもしれません。