日産が世界初公開した新型「フェアレディZ」。スポーツカー乗りの女子目線で細かくチェックしてみました。

女子目線で新型フェアレディZをチェック!

 日産が2020年9月16日に世界初公開した新型「フェアレディZ」が話題です。12年ぶりのフルモデルチェンジとあって、世界中から注目されています。

 新型フェアレディZは男性陣からアツイ視線が注がれていますが、女性も気になっています。

 そこでスポーツカー乗りの女性編集部員(愛車はスバル「BRZ」のMT)、新型フェアレディZをチェックしてみたいと思います。

 新型フェアレディZのデザインは、初代S30のシルエットを取り入れ、ロングノーズ・ショートデッキをより強調し、これまで以上に流麗なクーペスタイルになりました。

 アメ車のスポーツカーのようなカッコ良さもありつつ、フェアレディ(美しいお嬢さん)の名にふさわしいエレガントさも身につけているのではないでしょうか。

 その一方で、女子的にはロングノーズすぎるとボンネットの先が見えなくて運転しづらそうだなと思ってしまうのですが、シートを目いっぱい上まで上げて前が見えるのかが気になるところです。

 細部を見ると、新しさのなかに歴代モデルのオマージュした部分があり、ちょっとレトロな雰囲気もあります。

 初代Zの240ZGをイメージした「こ」の字のLEDヘッドライトは、パッチリした目でちょっとかわいらしい感じ。

 逆にテールライトは先進的で、ブラックアウト部に4代目となるZ32風の横基調のライトを配置して、Zならではの光の演出が楽しめます。

 ちなみに、新型フェアレディZのヘッドランプはひらがなの「こ」ですが、BRZはカタカナの「コ」の字のヘッドライトです。同じ「こ/コ」でも、ひらがなとカタカナではヘッドライトの印象がだいぶ違うものです。

 新型フェアレディZのデザインで気になる部分は、グリルの大きな開口部です。

 四角いグリル開口部は現行モデルよりも大型化しているのですが、プロトタイプのボディカラーが鮮やかなイエローだったので、ブラックの開口部がより目立っています。

 ラジエータなどを冷却する機能も持ち合わせているのだと思いますが、少しグリルが主張しすぎているような感じを受けました。

 ガンメタやブラックのボディカラーであれば、開口部が目立ちにくくなるのかもしれません。また、この部分にどのようにしてナンバープレートを装着するのかも興味深いところです。

スポーツカーであれば、MTは必要だ!

 外観のちょっとレトロな雰囲気から一変し、内装は最先端のデザインを採用しています。

 ステアリング越しに広がるメーターは、12.3インチのフルデジタルメーターです。

 タコメーターの針が真上を示すと同時に、シフトアップインジケーターが点滅してドライバーにシフトアップを知らせてくれる機能も備わり、スポーツドライビングをアシストしてくれるとのことです。

 センターディスプレイも大型化されるとともに大きくなって視認性が向上。歴代モデルに装備されていた3連サブメーターも継承されていて、快適でスポーティなドライビングが楽しめるでしょう。

 インテリアは運転中に常に目にしている部分なだけに、デザインは重要です。その点、BRZのインテリアは、赤いステッチとかカーボン“風”のパネルとかスポーティな部分はあるものの、わりと質素なデザインなので、新型フェアレディZの未来感のある内装はテンションが上がりそうです。

 シートにはイエローのステッチやストライプ模様が施されていて、スポーティさが感じられるとともに、スポーツドライビングでも体を保持してくれるホールド性の高いシートが装備されています。

 また、タイトなシートや狭いコクピットは、体の大きい男性にとっては窮屈かと思いますが、女性にとってはとくに気にならない点でもあります。

 着座位置の低さからボンネットの先が見えづらいという難点はあるものの、コクピットのような運転席は包まれ感があって居心地が良さそうです。

 そして新型フェアレディZでイケてるポイントは、6速MTが設定されていることです。

 昨今は、F1やスーパースポーツモデルでも2ペダルが主流となっており、MT車は絶滅危惧ともいわれているなか、6速MTを用意しているところはうれしいところです。

 スポーツカーであればMTで操りたいと思うのは、男性も女性も同じでしょう。

 現行フェアレディZでは、自動でブリッピングして回転数を合わせてくれる「シンクロレブコントロール」が備わっています。

 おそらく新型Zにも同様の機能が搭載されるものと思うので、しばらくMT車に乗っていない人でも難なく運転できるのではないでしょうか。

 なお、MT車でも電子制御のパーキングブレーキが搭載されることが多くなってきていますが、新型フェアレディZのパーキングブレーキは手動式です。

 市販モデルでは電動式になる可能性があるのかもしれませんが、MTと電子制御のパーキングブレーキは馴染みにくいと感じていて、とくに坂道発進などでは手動式のほうが操作しやすいと思います(もちろんBRZは手動式)。

 とはいえ、最近のMT車にはヒルスタートアシストといった坂道でブレーキを数秒ホールドしてくれる機能が備わっていることが多いことから、新型フェアレディZでもそういった機能が採用されるかもしれません。

 また、新型フェアレディZは、「スカイライン」の最強モデル「400R」の3リッターV型6気筒ツインスクロールターボエンジンを搭載するともいわれており、6速MTでハイパワーな405馬力のエンジンをどう操るのかいまから楽しみです。

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 軽自動車やミニバン、SUVが人気のなか、スポーツクーペは走りは楽しくても、室内が狭かったり人や荷物がのせられなかったりと実用的ではありません。

 そんななか、トヨタは2019年にスープラを復活。そして日産は伝統のフェアレディZを間もなくフルモデルチェンジするなど、ほんの少しですがスポーツクーペに追い風が吹き始めています。

 新型フェアレディZが登場するまでもう少し時間がかかりそうですが、開発者曰く「ほぼこのまま市販する」とのことなので期待が高まります。

 なお、BRZ乗りとしては、これまた2021年あたりにフルモデルチェンジするといわれている次期86/BRZがとても気になっているところです。