キャデラックは、オンライン開催となった世界最大級の家電・IT見本市「CES2021」でeVTOL(垂直離着陸型航空機)のコンセプトモデルを発表しました。いったいどんな特徴があるのでしょうか。

ビルとビルの間の移動に最適な空のモビリティ

 高級車ブランドのキャデラックを展開するGMは、オンライン開催となった世界最大級の家電・IT見本市「CES2021」で、キャデラックブランドのeVTOL(電動垂直離着陸型航空機)のコンセプトモデルを発表しました。

 キャデラックはどんなモビリティを発表したのでしょうか。

 現在、開発が盛んになっているeVTOLは“空飛ぶクルマ”の類型のひとつで、名前は「electric Vertical Take-Off and Landing」の頭文字を取ったものです。滑走路は不要で、ビルとビルの間のような短距離かつ多頻度運航用を想定して設計されています。

 環境性、巡行速度、静粛性などに優れ、かつ道路の渋滞に左右されないという利点を持つことから、都市圏での通勤者や出張者、旅行者によるオンデマンド利用が見込まれる、空飛ぶタクシー市場のニーズに適するとされています。

 今回キャデラックが公開したコンセプトモデルのeVTOLはひとり乗りで、最高時速90kmで移動が可能。

 キャデラックは、今回公開したeVTOLについて「街の混雑軽減に貢献し、かつユーザー各々がやりたいことに対してより多くの時間を割くことができるようになる、贅沢な体験を提供します」とコメントしています。

 GMはeVTOLとあわせてEVの個人用自動運転車のコンセプトモデルなども公開しており、電動化に向けたキャデラックの世界観が表現されています。

 加熱するeVTOLの開発競争にはトヨタも注目しており、2020年1月には、トヨタがeVTOLの開発・実用化を進めるジョビー・アビエーションと協業を発表。

 3億9400万ドルを出資するほか、eVTOLの量産化に向けて生産技術の観点から設計、素材、電動化の技術開発にトヨタが関わり、トヨタ生産方式(TPS)のノウハウも共有されました。

 さらにトヨタは将来的な空のモビリティ事業への参入も検討していると明らかにしています。

 ジョビー・アビエーションとの協業の発表時、トヨタの豊田章男社長は「空のモビリティの実用化はトヨタ創業以来の夢でもあります」とコメント。

 自動車業界からも熱視線を浴びるeVTOLの開発・量産化が、どのように進展するか注目されます。