2021年2月10日(現地時間)に、トヨタの北米法人は2021年中に電気自動車(EV)を2台とプラグインハイブリッド車(PHEV)を1台の計3台の新型電動化モデルを米国市場に投入する計画を発表しました。激化するEV市場に本命が本格的に乗り出すようです。

ついにトヨタがEV市場に猛攻か?

 トヨタの北米法人となる「トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(TMNA)」は、2021年2月10日(現地時間)に2021年中に電気自動車(EV)を2台とプラグインハイブリッド車(PHEV)を1台の計3台の新型電動化モデルを米国市場に投入する計画を発表しました。

 世界的にEVをはじめとする電動化が進んでいますが、北米市場ではこれまでトランプ前大統領がガソリン車/ディーゼル車(以下ガソリン車に統一)に対して大きな規制をおこなう動きはあまりありませんでした。しかしバイデン大統領に変わったことで環境性能に関する動きが高まりつつあります。

 これまでの北米市場は前述のような特有の状況下でしたので、各自動車メーカーは同市場で需要の高いガソリン車ラインナップが大半を占める状況になっています。

 一方で、自動車メーカー各社は国や地域で異なるパワーユニット戦略を展開しており、環境性能に対する厳しい規制が設けられる日本や欧州、中国では電動車が一般化。

 とくに、欧州では今後登場する新型モデルを電動車に絞る動きや、中国では専用EVを展開するなど、さまざまな動きが進められてきたのです。

 トヨタに関しては、欧州法人が2020年12月に欧州の電気自動車ラインアップとなる新型モデルとして「e-TNGAプラットフォーム」をベースにしたミドルサイズSUVタイプのEVをお披露目することを発表しました。

 e-TNGAは、前輪、後輪、または四輪駆動を設定できるほか、バッテリーおよび電気モーターの容量をさまざまな車種のキャラクターに合わせて、採用することができます。

 すでにe-TNGAベースのモデルとなる第一号車が開発されており、生産の準備が進められ、生産は日本のトヨタZEV工場でおこなわれる予定です。

 一方、今回の北米法人が明らかにした新しい電動化モデルは、トヨタの米国における電動化のリーダーシップを拡大させるものだといいます。

 トヨタは、代替燃料車市場全体の40%以上のシェアを持っており、そのなかには燃料電池市場の75%、ハイブリッドとプラグインの64%のシェアが含まれています。

 また、今後2025年までに新車販売の40%を電動化車にすることを目標としており、2030年までには70%近くまで増加させる予定だといいます。

 そのため、今後のトヨタ車および高級車ブランドのレクサスにおいては、全世界で販売するモデルに電動化オプションが設定されます。

 TMNAの営業担当副社長のボブ・カーター氏は次のように述べています。

「約25年前に先駆的なハイブリッド車『プリウス』を導入したことから始まったトヨタの電動化リーダーは今後も継続されます。

 トヨタの新しい電動化製品は、お客さまのニーズにもっとも適したパワートレインの複数の選択肢を提供します」

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 なお、トヨタとスバルは2019年6月にEVの共同開発について合意しており、「EV専用プラットフォーム(中・大型乗用車向け)を共同で開発する」、「トヨタの電動化技術とスバルのAWD(全輪駆動)技術を活用する」、「EV専用プラットフォームをベースにCセグメントクラスのSUVを共同開発して、両社のブランドで販売する」と表明しています。

 これは、前述のe-TNGAを指していると思われますが、いずれにせよこれまで「トヨタはEV市場に出遅れた」といわれているイメージを打破出来る可能性があります。

 また、トヨタは燃料電池車(FCV)において同市場をけん引していることもあり、ハイブリッド車の先駆者となるプリウスを含めて今後も電動車全体の主導権を握ることが出来るかもしれません。