今後貴重になる自然吸気V12エンジンを搭載したフェラーリ「812GTS」を、ノビテックが過激にチューニングした「ノビテック フェラーリ812GTS」のチューニングメニューを紹介する。

ノビテックマジックで「812GTS」をカスタム

 ドイツのチューニング・メーカー、ノビテックが、早くもフェラーリ「812GTS」をベースとしたニューモデル「ノビテック フェラーリ812GTS」を公開した。ちなみに812GTSは現行型のフェラーリ製12気筒2シーターをベースとしたオープンモデルで、生産台数を限定しないシリーズモデルとしての生産は、1970年代の「デイトナ・スパイダー」以来のこととなる。

 世界中の、とりわけフェラーリにとって最大の市場であるアメリカのカスタマーからは大きな支持が得られることは間違いないだろう。つまり、ノビテックにとっても大きなビジネスチャンスにほかならないのである。

 ノビテックは、どのような手法で812GTSのエアロダイナミクスを向上させたのだろうか。その方策を外観から知るのは非常に簡単だ。

 ボディカラーとは異なる、無塗装のカーボンパーツが使用されているパートが、ノビテックによる独自のデザインによるものとなる。もちろん風洞実験によって確かな効果が確認されているのはいうまでもないだろう。

 特徴的な造形のフロントバンパースポイラーは、この風洞実験によってダウンフォースの増加が確かめられている。高速でのフロントアクスルリフトを最小限に抑え、安定性を確保するだけでなく、そのアグレッシブな印象で多くのファンの心を刺激することだろう。

 フロントフェンダーのエアアウトレットにフィットされるエクステンドパネルと、前後のホイールを結ぶサイドステップは、いずれもボディサイドのエアの流れをさらに整流し、見た目のサイドビューを引き締める効果がある。

 前後のホイールは、ノビテックのコンプリートカーではすでにお馴染みの、アメリカのヴォッセン社によるものだ。今回のオフィシャルフォトに装着されているのは、「ノビテックNF10」と呼ばれるもので、サイズはフロントが10J×21、リアが12.5J×22の設定。

 カラーや表面仕上げの多彩さは、すでに多くのファンに知られているところだ。タイヤはフロントが275/30ZR21、リアが335/25ZR22となる。

見た目だけでなく性能もアップした「812GTS」とは

 車高はノビテック・スポーツスプリングを装着することによって、オリジナルから35mmローダウンすることが可能だ。さらに、ハンドリングは俊敏なものになる。

 フロントアクスルはキャビンのスイッチ操作によって40mm上昇させることが可能で、車速が80km/hを超えると車高は再び自動的に低下する。パーキングなどへのアプローチの際の段差やスロープで、非常に役に立つ機能である。

 フロントに搭載されるのは、6.5リッターV型12気筒自然吸気エンジンだ。フェラーリが次世代のフラッグシップモデルに12気筒自然吸気エンジンを選択する可能性は極めて低いとも噂されるだけに、この812GTS、あるいはクーペ仕様の812スーパーファストの存在は今後大変貴重になることは間違いない。

 ノビテックはすでに、オリジナルとなる812GTSの最高出力800ps&最大トルク718Nmを発揮するこのエンジンを、840ps&751Nmにまで強化することに成功している。

 さらにスポーツキャタリスト付きの110mm径のスポーツエグゾーストなどを装着することにより、0?100km/h加速2.8秒、最高速345km/hを達成した。

 ノビテックではまた、キャビンをさらにエクスクルーシブな雰囲気に、また好みによってはレーシーな雰囲気に仕上げることができるさまざまなアイテムも用意している。フェラーリでは新車オーダー時に、テーラーメイドによって自分好みにカスタムすることができるが、さらに人とは違う自分自身だけの812GTSをクリエイトしたいカスタマーには、嬉しいプログラムといえるだろう。