高速道路で手軽に休憩や食事ができることから利用頻度が高いSA/PAですが、うっかり忘れ物をしてしまうことがあります。SA/PAで忘れ物をしてしまったら、どう対処したらよいのでしょうか。また、走行中に本線上に落とし物をしてしまったときの対処法についても調べてみました。

SA/PAでは1日平均50件以上の忘れ物が発生

 高速道路を走行するとき、休憩や食事が手軽に取れるスポットとしてSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)が設置されています。

 最近ではSA/PA限定グルメなども登場し、新たな観光スポットとして注目が高まっています。

 しかし、休憩(または食事)を済ませていざ本線へ走り出してから忘れ物に気が付くことがあります。高速道路は一方通行なので、当然ながら引き返して逆走するわけにもいきません。

 SA/PAでの忘れ物や落とし物は、報告されているだけでも年間約2万件近くといいます。

 最近は新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言による往来の自粛要請などもあり一概にはいえない状況ですが、平均して1日当たり約50件の届出があるそうです。

 忘れ物や落とし物で多いのは、「財布類」「携帯電話(スマートフォン含む)」「衣類・履き物類」が上位を占めており、例年であれば、行楽シーズンでもある3月、5月、8月から9月の件数が多いとされています。

 また、忘れ物や落とし物が多い場所は「トイレ」や「駐車場」「休憩所やスナックコーナー」の順となっています。

 忘れ物をすると誰しも慌てるものです。とくに財布や携帯電話・スマートフォンといった大切なものを忘れてしまうと、気もそぞろに運転もおろそかになれば危険ですらあります。しかし、そんなときこそ落ち着いて対処することが大切です。

 SA/PAでの忘れ物に気が付いた場合にどう対処すればよいのか、NEXCO東日本に聞いてみました。

「NEXCO東日本の管内におけるSA/PAで忘れ物をしてしまった場合は、まず最寄りの警察署、またはご利用いただきましたSA/PAの各店舗かインフォメーション、もしくは『NEXCO東日本お客さまセンター』までご相談いただければと思います」

 基本的に拾得物は一時的にSA/PAで預かられたのちに、最寄りの警察署に拾得物として届けられることになっています。

 この一時的に預かる間であれば、うまくすると当日中に返却してもらえることも可能になるそうです。

 ただしこれはケースバイケースなので必ずしも当日中に受け取れるというわけではありません。しかし、忘れ物に気が付いたらできる限り早く連絡することで、なるべく意向に沿うように対処してくれるそうです。

 今回調査したなかでは、あるSAの下り線側で忘れ物をして連絡をしたケースで、帰りに同じSAの上り線側でその忘れ物を受け取ることができたという人も実際にいました。

 まずはSA/PAの各店舗かインフォメーション、もしくは「NEXCO東日本お客さまセンター」に連絡して指示を仰ぎましょう。

 ちなみにNEXCOはエリアによって3つに分かれています。北海道・東北・関東・新潟などはNEXCO東日本、中部などはNEXCO中日本、近畿・中国・四国・九州などはNEXCO西日本です。

 ただし、東京都が起点であっても東名高速や中央道で忘れ物をした場合は、NEXCO東日本ではなくNEXCO中日本ですので注意が必要です。

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 トイレの個室内の置き忘れ対策として、一部のSA/PAに採用されているのが「忘れ物防止トレイ」です。

 個室の鍵部分に物を置けるトレイが装着されていますが、用を済ませて個室を出るとき、載せた物を手に取らないとトレイ一体型の鍵を外すことができないというアイデアが盛り込まれています。

本線上の落下物を拾いに行くのは絶対にNG!

 走行中に本線上に落とし物をしてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。落下物に関しては後続車を巻き込んでしまうこともあり、うっかりでは済まされない部分もありそうです。

「道路上に落とし物をしてしまった場合についてですが、落とし物の種類によっては後続車に危険を及ぼす場合があります。安全な場所にクルマを停車させてから『道路緊急ダイヤル』へご一報いただければと思います。

 高速道路上は大変危険なため、くれぐれもクルマを停めて自ら拾いに行くということはしないでいただければと思います。ご連絡いただければ、道路管制センターにて交通管理隊を出動させて落下物の回収に向かいます」(NEXCO東日本)

 ここまではNEXCO側がしてくれる対応なのですが、一番の注意点は落とし物によって後続車が傷付いたり事故が起きたりすると、落とし主の責任となってしまうことです。

 同じように、飛び石で後続車の窓に傷やヒビが入った場合も、責任は石を巻き上げた前走車にあります。だからこそ、十分な車間距離を保つことが必要になります。

 ちなみに、ETCが普及する前はインターの入口で受け取る通行券を紛失するケースがよくありました。ETC非装着のクルマで通行券を無くしてしまった場合はどうなるのでしょうか。

「通行券を紛失された場合は、出口の料金所で係員にお申し出ください。料金所で所定の手続きをします。事情をお聞きしたうえで流入ICが確認できた場合は、そのICからの通行料金を、それ以外は最遠ICからの料金をいただくことになりますので、紛失にはくれぐれもご注意ください」(NEXCO東日本)

 クルマはETC装着がかなり浸透しましたが、バイクはETC装着の普及が遅れています。通行券は無くさないようにしっかりと保管しましょう。

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 SA/PAに忘れ物をしないのが一番なのですが、万が一忘れ物をしてしまったときは、慌てずに関係各所に連絡をしましょう。

 また、カーキャリアなどに載せたものが落下しないよう、出発前に十分チェックする必要があります。

 忘れ物や落とし物をしないように、SA/PAから再出発するときに今一度確認するように心がけましょう。