新型コロナウイルスのワクチン接種が進められるなか、東京都・杉並区では駐車場のある立正佼成会の施設が集団接種会場に決められました。駐車場を活用したドライブスルー式のワクチン接種も考えられますが、どのような状況なのでしょうか。

ドライブスルー式のワクチン接種をおこなう京都府相楽郡の笠置町

 65歳以上の高齢者などを対象とした新型コロナワクチンの接種が進みつつあるなか、立正佼成会の施設(法輪閣)がワクチンの集団接種会場として東京都・杉並区に貸し出されました。
 
 都内では珍しい駐車場のある集団接種会場となりますが、決定の経緯はどのようなものだったのでしょうか。また、駐車場を活用したドライブスルー式の集団接種の可能性はあるのでしょうか。

 新型コロナワクチンの集団接種会場は各自治体が確保しますが、今回杉並区の集団接種会場のひとつとなった立正佼成会の法輪閣は杉並区の南東に位置し、付近には佼成病院など関連施設が存在します。

 法輪閣が集団接種会場となった経緯について、杉並区の担当者は次のように説明します。

「今回の経緯としては、杉並区の集団接種会場が区の南側になかったことが挙げられます。

 また、当初は佼成病院に会場提供を打診しましたが、病院内での接種は厳しいという話になり、その後立正佼成会の施設を改めて打診したところ、快諾いただいたかたちとなります」

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 海外には、新型コロナワクチンの接種をドライブスルー式やドライブイン式でおこなう国もあることが報じられています。

 そのうえで、前述のとおり都内では珍しい大型駐車場を備えた集団接種会場となる法輪閣ですが、ドライブスルー式でワクチン接種をおこなう可能性はあるのでしょうか。

 杉並区の担当者は、「現状ドライブスルー式やドライブイン式の接種は考えていません。ワクチン接種後に一定の時間反応を見ないといけないため、それも考慮すると杉並区では難しいと思います」と説明します。

 ほかの自治体ではどのような状況なのでしょうか。

 岐阜県では、ドライブイン式での新型コロナワクチン接種の訓練が一部自治体でおこなわれたと2021年2月に報じられました。

 その後の進展について、岐阜県の担当者に聞いたところ「たしかに、テストとしてドライブイン式での訓練があったことは承知していますが、その後ドライブイン式での実際の接種をおこなっている自治体について、県として承知していません」と話します。

 一方京都府相楽郡の笠置町では、クルマに乗ったままでのワクチン接種が2021年5月25日にスタート。「ドライブスルー式での新型コロナワクチン接種がおこなわれる」と報じられました。

 この件について笠置町の担当者は次のように説明してます。

「車いす利用者や持病のある人、また集団接種会場の日程に合わなかった人など、一部の人を対象にクルマに乗ったままでの新型コロナワクチン接種をおこないます。

 採用の要因としては、より短期間で接種を終わらせる目的や、集団接種会場の広さの問題などがありました。

 ただ、『ドライブスルー式でワクチン接種』という報道を受け本件について問い合わせいただくこともあるのですが、海外で報じられるような大規模なドライブスルー式のワクチン接種とはイメージは異なると思います」

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 基本的に新型コロナワクチンの接種の実務は各自治体に委ねられている状況で、各自治体での奮闘が続いています。