DNP・日産自動車・ゼンリン・ソフトバンク・クワハラの5社が、「移動会議室」の実証実験を2021年6月28日から開始すると発表。今回始まるのは、「移動会議室」仕様の日産「エルグランド」を用いて、ハイヤー事業を展開するという実験です。

エルグランドオフィス始動!チャーター型移動会議室とは

 2021年5月25日、DNP・日産自動車・ゼンリン・ソフトバンク・クワハラの5社が「移動会議室」の実証実験を同年6月28日から開始すると発表しました。

 新型コロナウイルスの影響で、注目が高まる新たな移動サービスとしての「MaaS(Mobility as a Service)」。

 今回始まるのは、「移動会議室」仕様に改造された日産「エルグランド」を用いて、ハイヤー事業をおこなうという新しい移動サービスの実験です。

 実証実験のコンセプトは「移動時間を有意義に活かす」となり、高級ミニバンの後部座席をWeb会議が問題なくおこなえる環境に整えることで、移動しながらの打ち合わせやプレゼンテーションなどをより効果的に実施できるよう検証し、効率的な働き方の実現につながっていくとしています。

 使用されるエルグランドは、「VIPグレード」という2列シート仕様で4乗り、元の仕様では前席と後部座席の間にキャビネットが搭載されていましたが、移動会議室仕様では遮音壁とモニターが新たに装備されています。

 また、Web会議用の通信回線として、ソフトバンクが提供する5Gを含むネットワークを利用し、快適な通信環境を実現。さらに、前席に会話の内容が漏れないよう、前席と後部座席の間には遮音壁を装備。秘匿性の高い会議にも安心して利用できます。

 そのほか、会議終了前に目的地に到着した場合は、DNPが開発する専用のコミュニケーションツールを用いて運転手と連絡をとり、駐停車可能な場所に車両を停めて、会議が終了するまで「移動会議室」が可能となり、このコミュニケーションツール上では、ゼンリンが提供する「ZENRIN Maps API」により、現在の走行位置を住宅地図レベルまで詳細に確認することができます。

 そして、従来高級ワンボックスタクシー・ハイヤー事業を展開してきたクワハラが、この車両の運行サービスを提供するなど、5社のノウハウを活かした実証実験となります。

 DNP・日産自動車・ゼンリン・ソフトバンク・クワハラの5社は、今後の取り組みについて、次のように説明しています。

「それぞれが持つ技術などの強みを活かし連携した本実証実験を通じて、『移動会議室』のサービスの価値と需要の検証をおこない、事業化を目指します。

 また5社は、従来は活用できていなかった移動の時間・空間を価値あるものへと変えていく新たなモビリティサービスの開発を通して、多様な働き方が求められる未来の社会に寄与していきます」

 実証実験は、東京都と神奈川県の一部地域において、2021年6月28日から約3か月間実施されます。