ホンダは「レジェンド」「クラリティ」「オデッセイ」をそれぞれ2021年内に国内での生産を終了するということが明らかになりました。ホンダを代表する3車種はなぜ一気に生産終了となるのでしょうか。

ホンダを代表する3車種、国内生産終了へ

 ホンダのフラッグシップセダン「レジェンド」、PHEV&FCVの「クラリティ」、高級ミニバンの「オデッセイ」が2021年内をもって国内生産の終了ならび在庫車が無くなり次第、販売終了となることが明らかになりました。
 
 なぜホンダは、一気に3車種の生産を終了することになったのでしょうか。

 生産終了となるレジェンドは、世界で初めて「自動運転レベル3:条件付自動運転車(限定領域)」に適合する「ホンダ センシング エリート」を搭載したモデルとして、2021年3月5日に限定100台をリース販売するなど、自動運転の世界を飛躍させたことが話題となりました。

 また、PHEV&FCVのクラリティもホンダの技術を世界に知らしめた1台ですが、レジェンドと共に今回の生産終了により姿を消すようです。

 その一方で、2020年11月6日にマイナーチェンジして発売された新型オデッセイは、2021年に入ってからも販売好調を維持していました。

 日本自動車販売協会連合会の発表する登録車販売台数では、マイナーチェンジ前3か月では月間平均1000台弱でしたが、11月1720台、12月1140台、1月935台、2月1583台、3月2419台、4月2220台、5月1504台を記録しています。

 マイナーチェンジでは、エクステリアのデザインを刷新。風格あるスタイリングはそのままに、厚みのあるフードと押し出し感の強い大型グリルへ変更。さらに、薄型のヘッドライトを採用することで、これまで以上に力強さが感じられるフロントフェイスへと進化させました。

 前後のウインカーには、外側に流れるように点灯する「シーケンシャルターンシグナル」を標準装備するなど、先進的なイメージと優れた被視認性を両立しています。

 さらに、国内のホンダ車として初採用となる「ジェスチャーコントロール・パワースライドドア」を設定するなど、デザイン・機能で注目されました。

 また、グレード体系の変更もおこなわれ、カスタム仕様の「アブソルート」に一本化したほか、ハイブリッド車を「e:HEV」へ名称変更するなど、今後の展開が期待されていました。

 そうしたなかで、冒頭の「2021年内で国内生産終了」という話は、メーカーから各販売会社に2021年3月末に通達したといいます。

 国内での生産が終了する理由として、ホンダは次のように説明しています。

「レジェンド、クラリティ、オデッセイは狭山工場で生産されていますが、狭山工場の閉鎖に伴い、寄居への移管はせずに生産終了という判断となりました。

 クラリティは8月生産終了予定、オデッセイとレジェンドは12月に生産終了予定となっています。

 なお、購入を検討されているお客さまへ出来るだけ多くお声がけすべく販売店には既に案内をしています。

 それぞれのオーダーストップは、販売会社の在庫状況により異なります」

 また、今後のラインナップに関しては次のように説明しています。

「将来のラインナップに関してはお答えできませんが、日本のお客さまのニーズに合わせて、コネクトやe:HEVなど新しい価値のある魅力あるラインナップを維持していきたいと考えています」

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 ホンダの狭山工場は、1964年に完成車の量産工場として誕生。エンジン、プレス、溶接、塗装の製造における各工程をはじめ、各種部品の取り付け、エンジン搭載や完成車の検査まで一貫生産をおこなっています。

 現在では前述のレジェンド、クラリティ(PHEV/フェーエル セル)、オデッセイのほかに「ステップワゴン」の生産を担っていました。

 ホンダは、2020年にも「ジェイド」、「グレイス」、「シビック(セダン)」を生産終了しています。

 今回は、さらにホンダを代表するレジェンド、クラリティ、オデッセイが、工場閉鎖に伴う車種整理により国内での生産を終えるようです。

 2020年末に報道されたトヨタの「クラウンのセダン廃止ならびクロスオーバー化」や、2021年6月12日に報道された「日産は日本国内向けセダン(シルフィ、スカイライン、シーマ、フーガ)の新型車の開発を中止する」というように、国内のセダン市場は縮小傾向にあるといえ、今後国産メーカー各社はどのような展開をおこなうのか注目されます。