2021年6月15日、ついに8世代目となるフォルクスワーゲン(VW)新型「ゴルフ」が登場しました。また同年4月21日には4世代目のアウディ新型「A3」が発表され、5月18日に発売されています。奇しくも同じタイミングで日本に上陸しましたが、2台は兄弟車という関係でもあります。そんな新型ゴルフと新型A3を比べてみました。

同じタイミングで日本上陸した欧州ハッチバックの雄

 2021年6月15日。8世代目となるVW新型「ゴルフ」が日本で登場しました。また時を同じくして、同年4月21日には4世代目となるアウディ新型「A3」が登場しています。

 2台は同じCセグメントと呼ばれるジャンルで、ブランドは異なりますが同じ「MQB」というプラットフォームを用いた、いわば兄弟モデルとなります。そんな新型モデル2台を比べてみました。

 ゴルフは初代が1974年に登場、すでに登場から47年という歴史のあるモデルです。以来、いつの時代もセグメントリーダーと呼ばれ、常にライバル車の目標であり続けています。

 一方のA3は初代モデルが1996年に登場。1997年に登場したメルセデス・ベンツ「Aクラス」や2004年登場のBMW「1シリーズ」に先駆けて登場したプレミアムハッチバックです。

 今回日本に上陸した新型ゴルフは、すでに2019年10月に世界初公開、同年12月には欧州で発売されました。一方の新型A3はハッチバックモデルが2020年3月、セダンが2020年4月に世界初公開されています。つまり、日本においては登場する順番が逆転しました。

●ボディサイズ
 
 新型ゴルフのボディサイズは全長4295mm×全幅1790mm×全高1475mm、ホイールベース2620mm。これは、先代ゴルフに比べて全長は30mm長く、全幅は10mm狭く、全高は5mm低められています。

 一方の新型A3スポーツバックは、全長4340mm×全幅1815mm×全高1450mm、ホイールベースは2635mmです。先代A3スポーツバックと比較すると全長は20mm長く、全幅は20mm幅が広く、全高は25mm高くなりました。

 新型ゴルフと新型A3スポーツバックを比較すると、新型A3スポーツバックのほうが全長は45mm長く、25mm幅が広く、全高は25mm低くなります。ホイールベースは15mm長くなります。サイズ的にはほとんど同じですが、新型A3スポーツバックのほうがよりワイド&ローなスタイリングになっています。

 荷室容量は、新型ゴルフが通常時380リッターから最大1237リッター、A3スポーツバックは通常時380リッターから1200リッターとなります。

 今回日本に上陸した新型ゴルフは、5ドアハッチバックのみですが、新型A3は5ドアハッチバックのA3スポーツバックのほか、4ドアセダンの「A3セダン」も同時に登場しました。このA3セダンのボディサイズは全長4495mm×全幅1815mm×全高1425mm、ホイールベースは2635mmです。

 新型ゴルフには本国でもセダンはありませんが、ツーリングワゴンの新型「ゴルフヴァリアント」、およびクロスオーバーSUVの新型「ゴルフ オールトラック」が2020年10月に世界初公開され、同年11月に欧州で発売されています。日本でも2021年中には登場する予定です。

●外観デザイン

 新型ゴルフは、クリーンなボディラインを採用し現代的でスタイリッシュなシルエットとなりましたが、ひと目でゴルフとわかるデザインとなっています。とくに太いCピラーは、初代ゴルフのアイコンを現代に受け継ぐものといえます。LEDヘッドライトは全車標準、さらにLEDマトリックスヘッドライト「IQ.ライト」もオプションで用意しています。

 空気抵抗係数(Cd値)は0.275と、先代ゴルフの0.30から低減されています。

 新型A3スポーツバックは、低くワイドなシングルフレームグリルとLEDヘッドライトが特注です。また往年の名車「アウディ・クワトロ」をイメージしたブリスターフェンダーなどでスポーティで力強い雰囲気になります。シックスライトデザインは踏襲されています。

 A3スポーツバックのCd値は0.28、A3セダンは0.25となっています。

48Vハイブリッドを採用した1リッターモデルは新型ゴルフ・新型A3ともに用意

●インテリア

 新型ゴルフのインテリアで目につくのは、DSGのシフトレバーが先代より大幅に小型化され、すっきりとしたレイアウトになったこと。室内は華美ではなく、それでいてクリーンで質感の高い印象になっています。

 また純正インフォメントシステムとデジタルメータークラスター「デジタルコックピットプロ」は全車標準装備され、先代と比べるとデジタル化が進んでいることを実感します。

 新型A3は、センターコンソールを運転席側に向けたコックピットデザインを採用しています。また新型ゴルフ同様、コンパクトな新形状のシフトスイッチを採用したことで、単純な操作でシフト操作を可能にしています。

 10.25インチの液晶ディスプレイを採用した「アウディバーチャルコックピット」はオプションでの設定です。 

●パワートレイン

 新型ゴルフは「eTSIアクティブ ベーシック」「eTSIアクティブ」「eTSIスタイル」「eTSI Rライン」という4グレードで展開します。

 搭載されるエンジンは、eTSIアクティブ ベーシック/eTSIアクティブが1リッタ−直列3気筒ターボで、最高出力110馬力・最大トルク200Nmを発生。eTSIスタイル/eTSI Rラインは1.5リッター直列4気筒ターボで、150馬力・250Nmを発生します。1リッター、1.5リッターとも、VWとして初の48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載しています。

 組み合わされるトランスミッションは7速DSG(DCT)、駆動方式はFFです。1リッターモデルと1.5リッターモデルではリアのサスペンション形式が異なり、1リッターモデルは前」ストラット/後:トレーリングアーム、1.5リッターモデルは前:ストラット/後:4リンクになります。

 A3はスポーツバック/セダンともに6グレードでの展開です。搭載されるエンジンは、「30TFSI」が1リッター直列3気筒ターボで、最高出力110ps・最大トルク200Nm、「40TFSI クワトロ」が2リッター直列4気筒ターボで190馬力・320Nm、「S3」が2リッター直列4気筒ターボで310ps・400Nmとなります。つまり、A3 30TFSIとゴルフeTSIアクティブは、同じエンジンが搭載されています。

 30TFSIには、日本へ市場導入されるプレミアムコンパクトセグメントでは初めての48Vマイルドハイブリッドシステムが組み合わされています。これもゴルフの1.0eTSIと同様です。

 A3のトランスミッションはすべて7速Sトロニック(DCT)、駆動方式は30TFSIがFF、40TFSIクワトロとS3が4WDです。

 新型ゴルフ同様、A3も30TFSIとその他のグレードではリアサスペンション形式が異なり、30TFSIは前:ストラット/後:トレーリングアーム、その他は前:ストラット/後:ウイッシュボーンとなっています。

●車両価格

 新型ゴルフの車両価格は、eTSIアクティブベーシックの291万6000円(消費税込、以下同)からeTSI Rラインの375万5000円です。

 一方のA3スポーツバックは30TFSIの310万円(セダンは329万円)からS3の642万円(セダンは661万円)になります。

 ベースグレード同士で比較するとその差は18万4000円。ベースグレードとはいえ、両モデルとも安全装備や快適装備も充実しています。

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 ゴルフはかつて、1988年から2015年まで28年連続して輸入車ブランド別販売台数(日本自動車輸入組合=JAIA発表)でナンバーワンを獲得していました。いわば長い間輸入車の代表モデルとなっています。またA3は、日本においては数あるアウディのラインナップの中でも最量販モデルで、スポーツバック、セダンを合わせると3割前後の販売比率を誇っている人気モデルです。

 同時期に上陸した2台。両モデルとも日本での受注も好調で、先代以上の人気となりそうです。