アストンマーティンが、現存する最古モデルである「A3」の誕生100周年を記念して、トリビュートモデルを製作した。

アストンマーティンの歴史的モデルをトリビュート

 アストンマーティンは、現存する最古のモデル「A3」誕生100周年を記念して、「ヴァンテージ ロードスター」をベースにした現代的なトリビュート・モデルを製作した。このモデルは、英国の老舗ディーラーであるアストンマーティンHWMを介して製作され、その台数はわずか3台のみで、現在オーダー受付中だ。

 アストンマーティンHWMは、アストンマーティン・ヘリテージ・トラストと協力して、「A3」に敬意を表した「ヴァンテージ・ロードスター」のトリビュート・モデルの製作を、アストンマーティンのパーソナライゼーション・サービス部門である「Q by Aston Martin」に依頼。

 この特別なトリビュートモデルは、ストンマーティン・オーナーズクラブのサポートを受けて、アストンマーティン・ヘリテージ・トラストが主催する「A3」100周年記念イベントで2021年6月26日に初公開される予定だ。

●「A3」を記念した「ヴァンテージ ロードスター」の仕様とは

 インテリアとエクステリアの細部に至るまで考え抜かれたデザインのハイライトは、A3のレトロな仕上がりを再現した光沢アルミニウム・サラウンドとブラックのスクエアメッシュを備えたユニークなフロントグリルだ。

 さらに、A3の製作時に使用されたアストンマーティンのヘリテージ・バッジもメッシュに装着されている。

 サドルレザー・ストラップを備えたユニークなサイドフェンダー・パネルは、1921年に製作されたA3の露出したアルミニウム・ボンネットと、それを固定したボンネット・ストラップからヒントを得たものだ。

 手作業で磨き上げられたボディパネルは、戦前のアストンマーティンのレストアを手掛けるペシャリスト、エキュリー・ベルテッリによって丹念に仕上げられている。

 このデザインに加えて、オリジナル・モデルに装着されていた「No3」の文字も刻印されている。さらに、A3に数多く採用されていたブロンズのアイテムを再現するために、ブロンズカラーのブレーキ・キャリパーが装備され、専用の20インチ・グロスブラック軽量鍛造ホイールをセット。

 インテリアでは、マイクロパフォレーテッド仕上げの縦溝シート、リアの収納スペースに刺繍された伝統的なアストンマーティン・スクリプト(1921年にアストンマーティンが使用していたものと同じスクリプト)が特徴となっている。

 さらに、オブシディアン・ブラックのインテリアには、チェストナット・タンレザーのアクセントとチェストナット・タンのコントラスト・ステッチが施されている。

 ほかにもA3のインテリアの特徴となっていた真鍮からヒントを得たアイテムとしては、特別仕様のロータリー・スイッチも採用されている。これらは、特別に真鍮から鋳造することで、当時の雰囲気を演出することに成功している。また、センターコンソールには、エンボス加工されたヘリテージのアストンマーティン・ロゴが装着されている。

アストンマーティンの量産前プロトタイプカー「A3」とは

 2021年は、一般的に「A3」という名称で知られているシャシNo.3の個体が、ケンジントン(ロンドン)のアビンドンロードにあったアストンマーティンの当時の生産施設から誕生して100年というメモリアルイヤーだ。

 このクルマは、量産が開始される前に製造された5台のアストンマーティン・プロトタイプカーの3番目のモデルで、アストンマーティン共同創業者であるライオネル・マーティンが使用していたという経歴がある。

●100年前に作られた「A3」とは?

 11hpを発生する1.5リッター4気筒サイドバルブ・エンジンを搭載したA3は、スリムなレーシングボディを備え、1922年に開催された「Essex Motor Club Kop Hill Climb」レースでの優勝を含め、ライトカー・カテゴリーにおけるいくつかのスピード記録を達成。

 さらに、1923年には、有名なブルックランド・サーキットで、84.5mph(約136km/h)の速度を記録したことでも知られている。

 製造されてから100年が経過したA3は、2002年におこなわれたオークションで、アストンマーティン・ヘリテージ・トラスト(AMHT)が多額の資金を投じて落札し、現在では同コレクションが誇るもっとも希少なモデルの1台となっている。

 トラストによる買収後、A3は戦前のアストンマーティンのレストアを手掛けるスペシャリスト、エキュリー・ベルテッリによってオリジナル仕様にできる限り忠実に復元されている。

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 Q by Aston Martinおよびアストンマーティン・スペシャル・プロジェクト・セールスのディレクターを務めるサイモン・レーン氏は、次のようにコメントしている。

「アストンマーティン・ブランドが、現存する最古のモデルの100周年を祝うのは当然のことといえるでしょう。私のチームが、アストンマーティン・ヘリテージ・トラストおよびアストンマーティンHWMと協力して、アストンマーティンの栄光の歴史へのトリビュートとなる、この素晴らしいモデルを誕生させることができて大変嬉しく思っています」