ランドローバーは2021年7月11日、同社がサポートし続けてきた米宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックが開発中の有人宇宙船「スペースシップ2 ユニティ号」でのテスト飛行の成功を発表した。

宇宙旅行へはランドローバーから始まる

 2021年7月11日、米宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックの創業者であるリチャード・ブランソン卿が、満面の笑みで「スペースシップ2ユニティ」から降りてきた映像には、はっきりとランドローバー「ディフェンダー」の姿があった。どうしてスペースシップ2ユニティの前にディフェンダーがあるのか、不思議に思った人も多いだろう。

 このディフェンダーはいったい、ヴァージン・ギャラクティックとどのような関係があるのか調べてみた。

 リチャード・ブランソン卿は、4人のミッションスペシャリストのひとりとして、スペースシップ2ユニティに搭乗。今回のミッションは、このほかに2人のパイロットを合わせた6名での飛行であった。

 6名のクルーは、ニューメキシコ州のスペースポート・アメリカから離陸し、高度85km以上に到達、数分間の無重力状態を体験した後、無事に生還することに成功した。

 実はリチャード卿は、レンジローバー「アストロノート エディション」に乗って同ミッションに参加。無事に着陸した後、スペースシップ2ユニティは、報道陣が待つところまで「ディフェンダー110」に牽引されたというわけである。

●ヴァージンを支えるランドローバー

 2019年、リチャード・ブランソン卿とジャガー・ランドローバー社のチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるジェリー・マクガバン氏は、レンジローバー・アストロノート・エディションを発表した。

 この特別なレンジローバーは、ランドローバーのスペシャル・ヴィークル・オペレーション(SVO)が制作し、ヴァージン・ギャラクティック社と宇宙旅行の契約を結んだ人にのみ販売された限定モデルであった。

 ヴァージン・ギャラクティックは、世界初の商用「スペースライン」で、すでに約600人の「未来の宇宙飛行士」の顧客と契約。彼らはパートナーであるランドローバーが提供する車両で、フライトに運ばれることになるという。

 さらにランドローバーは、ヴァージン・ギャラクティック社のチームにとって、心強いパートーナーとして、宇宙船の牽引、機材の運搬、離陸前の滑走路の清掃などの役割を担っていたのである。

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 ジャガー・ランドローバー北米の社長兼CEOであるジョー・エバハート氏は今回の成功について、次のように述べている。

「個人的な冒険をスリリングな新しい高みへと導いたヴァージン・ギャラクティック・チームにとって、これは技術的にも人間的にも驚くべき成果です。ランドローバーは、このエキサイティングなミッションをサポートできたことを誇りに思うとともに、今後もすべてのフライトをサポートすることを楽しみにしています」

 また、ヴァージン・ギャラクティック社のチーフ・カスタマー・オフィサーであるスティーブン・アッテンボロー氏は、次のようにコメントしている。

「ランドローバーは、2014年以来、ヴァージン・ギャラクティックで私たちのそばにいて、私たちの日常生活の一部となっています。この有能で豪華なクルマが、今日の歴史的なイベントで中心的な役割を果たすことは、まったくもってふさわしいことでした。完全な商用サービスの開始を前に、ランドローバーが “Above and Beyond “を実現し、共に宇宙を開き、世界を良い方向に変えていくことを知って、これ以上の喜びはありません」

 このラグジュアリーSUVは、パートナーシップの共通の価値観と、宇宙の民主化に対する未来の宇宙飛行士コミュニティの歴史的な貢献を称える象徴となっている。

 なお、レンジローバー・アストロノーツ・エディションの価格は公開されていないが、ヴァージン・ギャラクティックが販売する未来の宇宙旅行の価格は約2700万円である。