独オペルは2021年8月26日、往年の2ドアスポーツクーペ「マンタ」をベースにカスタマイズ、電気自動車(EV)として現代に蘇った「マンタGSe ElektroMOD(マンタGSe エレクトロモッド)」の制作過程を明らかにしました。

 独オペルは2021年8月26日、往年の2ドアスポーツクーペ「マンタ」をベースにカスタマイズ、電気自動車(EV)として現代に蘇った「マンタGSe ElektroMOD(マンタGSe エレクトロモッド)」の制作過程を明らかにしました。

 マンタGSe エレクトロモッドは、同年5月19日に発表されたオペルのスペシャリティクーペです。

 名車として語り継がれるスポーツクーペ「マンタ」の誕生から50周年を記念して、1台限りのスペシャルモデルとして作られました。オペルで初となるレストモッドとなり、クラシカルなマンタのスタイルに、最新の電動パワートレインが組み合わせられています。

 いま、クラシックカーを現代風にアレンジして走らせる「レストモッド」が流行しています。またオペルは現在、「モッカe」「コルサe」などの電動モデルを市場に投入しています。

 そうした流れのなか、マンタを電動化してみては、という機運がオペル社内で高まり、デザイナー、3Dモデラー、エンジニア、技術者、メカニック、製品やブランドの専門家の間でアイデアが共有されました。

 このモデルは、もともとオペル・クラシックコレクションに補完されていたおよそ半世紀前の「マンタA」で、1974年にヴィースバーデンに住む女性が購入し、およそ14年間乗り続けていたといいます。当時はオレンジのボディカラーにブラックのビニールルーフ、トランスミッションはATでした。

 この1974をベースにネオンイエローで塗装、さらに電動化され、LED技術を採用した表情豊かな最新オペルのデザイン「ピクセル・バイザー」に変更。またインテリアはフルデジタルのコックピットに仕上がられています。

「マンタGSeは、クルマへの純粋な愛情を表しています。エクストロモッドによって、私たちはオペルの偉大な伝統から持続可能な未来への架け橋を築いているのです」とオペルのグローバルブランド・デザインマネージャーのピエール・オリビエ・ガルシア氏は説明しています。

伝統と現在の融合で生まれたスペシャルカー

 ベースモデルではATだったトランスミッションは、かつて数百万台のマンタに搭載されていたクラシックな4速MTに換装。

 このため大型クラッチを組み合わせるためのアダプターを新設計したり、より長いプロペラシャフトが必要になったといいます。このプロペラシャフトは、オペルのクラシックパーツ倉庫で眠っていたものを再利用したそうです。

 歴代マンタのなかでもっともパワフルな147馬力を発生するモーターは、こうして古典的な後輪駆動によってパワーを路面に伝えます。31kWhのリチウムイオンバッテリーは、トラクションと低重心化のために荷室のできるだけ前方に搭載されています。

 エクストロモッドに改造後のマンタGSeは1137kgで、オリジナルよりも174kg増えていますが、それでも通常の内燃機関を搭載した多くのモデルよりも軽い車重に収まっています。航続距離はおよそ200km、オペルの他のEV同様、グローブボックスに設置されたスイッチを操作するだけでエネルギー回生をおこなうことも可能です。

 マンタGSeエクストロモッドは、伝統と現代の融合というデザインだけでなく、ドライバビリティも魅力的だといいます。

 イグニッションキーを回すと静かにモーターが始動、ドライバーはギアを選択して、トルクフルな電気モーターで走り出すことができます。またドライバーは、オペル製の4速ギアボックスをマニュアルでシフトアップすることも可能です。ただし最高速度は、電子制御で150km/hに制限されています。

「マンタGSeは、往年のマンタへのオマージュであると同時に、現在のブランドステートメントでもあります。オペルは大胆で純粋であり、刺激的な違いを持っています」と、オペルのブランド戦略・ソーシャルメディア責任者のクエンティン・フーバー氏はコメントしています。