スピード違反と並び、身近にある交通違反が駐車違反です。では、合法的に路上駐車できる場所はあるのでしょうか。稼働していないパーキングメーターに駐めると駐車禁止で違反になってしまうのでしょうか。

そもそも「駐車」って言葉はどういうことを意味する?

 日常クルマを運転するドライバーにとって、スピード違反と並びもっとも“身近にある違反”が、駐車違反ではないでしょうか。

 道路交通法(以下、道交法)では、第二条で駐車を「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で5分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)、又は車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあることをいう」と定めています。

 つまり「コンビニ前の路上にクルマを停めての買い物」はもちろん、路上にクルマを停め「人を待つ」「クルマを離れ荷物を届ける」といった日常的な行動は、ほぼすべてが道交法でいう「駐車」にあたります。

 ではそうした路上駐車は、すべて違法として摘発の対象となるのでしょうか。結論を急ぐ前に、まず「何が違法駐車にあたるのか」を細かく見てみましょう。

 道交法第四十四条と第四十五条では「道路標識等で指定している道路の部分」を駐停車禁止もしくは駐車禁止としています。また同じ条文内で、駐停車禁止の場所、駐車禁止の場所を具体的に列挙しています(これを法定の駐停車禁止場所/駐車禁止場所といいます)。

 また第四十五条第2項では、駐車する場合に車両の右側に3.5m(道路標識等により距離が指定されているときはその距離)以上の余地が必要であることを、第四十七条では駐車は道路(車道)の左側端に沿い、かつ他の交通の妨害とならないようにしなければならないことを定めています。

 裏を返せば、これらの内容に抵触しない路上駐車は「合法的な路上駐車」となり、道交法による摘発を受けることがないということなのです。

 では、そうした駐車可能な道路は、どのようにして見分ければいいのでしょうか。

 まずもっともわかりやすいのが、駐車禁止の標識などがない道路です。こうした道路の左側に駐車することは、先に挙げた「法定の駐停車禁止場所/駐車禁止場所」や、車両右側の余地に抵触する駐車(無余地駐車)でなければ、合法的な路上駐車となります。

 ただこのとき注意しなければならないのは、標識に加え、路肩等の標示です。たとえば歩道の端が黄色い実線で塗られていると駐停車禁止、黄色い破線で塗られていると駐車禁止を示しているため、駐車は違法となります。

 じつはかつて東京23区内にも、こうした駐車禁止ではない道路が存在していましたが、時間の経過とともにその数は減りつつあります。再開発が進むなか、もう消滅は近いのかもしれません。

パーキングメーターが作動していない時間、その場所に駐車してOK? ダメ?

 次に、駐車禁止の標識はあっても、その規制が特定の時間帯を示している道路です。

 駐車禁止の丸い標識の上部に「8-20」などの文字が書かれている標識が、これにあたります。

 これは夜間の交通量が少なくなるビジネス街によく見られるケースで、この場合も「法定の駐停車禁止場所/駐車禁止場所」「無余地駐車」に注意すれば、道交法での違法駐車として摘発されることはありません。

 そしてもっとも「使い勝手がいい」駐車可能道路は、パーキングメーターやパーキングチケットが設置されている道路です。

「パーキングメーターにお金を入れれば駐車していいのだから、それは当然」と思う人も多いでしょう。しかしここで紹介したいのは、パーキングメーター等が作動していない時間帯について、です。

 じつはこうした道路には、ふたつのタイプがあります。それは「稼働時間以外は駐車してもいい道路」と「稼働時間以外に駐車すると違法駐車になる道路」です。

 ふたつを見分ける方法は、パーキングメーター等利用での駐車可能を示す「時間制限駐車区間」の標識と合わせ、駐車禁止や駐停車禁止の標識が設置されているかどうかです。

 つまりパーキングメーター等の作動時間以外の時間帯をこれらの標識が規制している場合は、駐車禁止(もしくは駐停車禁止)となります。一方、時間制限駐車区間の標識が単独で設置されている場合は、作動時間外は路面に表示された枠内の駐車が手数料なしで可能となるのです。

 ただここで注意したいのが、パーキングメーター等が道路の右側に設置されている場合です。

 この場合、作動時間は道交法第四十九条により駐車が可能ですが、作動時間外は先に挙げた第四十七条で定める駐車の方法違反(道路右側への駐車)となり、違法となります。

 ただ時間制限駐車区間の標識とともに「駐車可」の標識(四角い枠にPの文字がある標識)が同時に設置されている場合については、右側であっても時間外の駐車は可能です。

 なおこれまで紹介した「合法的な路上駐車」において、道交法以外の法律で摘発される可能性があります。それは「自動車の保管場所の確保等に関する法律」に抵触する場合です。

 この法律では、第十一条で「道路上の同一の場所に引き続き12時間以上(夜間は8時間以上)駐車すること」を禁止しています。つまり道交法で駐車禁止とされていない道路であっても、長時間駐車は違法となってしまうのです。注意してください。