自動車市場は、新型コロナウイルスによる半導体不足や工場の稼働停止により減産している傾向です。では、2021年9月の販売動向はどのような変化が見られるのでしょうか。

9月の販売動向に変化あり?

 2021年10月6日に、日本自動車販売協会連合会(自販連)は9月の「乗用車ブランド通称名別順位(登録車台数)」を公表しました。
 
 これまでトップ10にはトヨタ車が多く占めていましたが、2021年9月はどのような結果となったのでしょうか。

 自販連の発表する登録車台数は、当該月に販売された台数ではなくあくまで登録(ナンバー取得)をした台数がカウントされます。

 そのため、納車の状況によって遅れることもあり、最近では各自動車メーカー共に新型コロナウイルスの影響による半導体不足や生産工場の稼働停止などにより、納車が遅れる傾向にあります。

 2021年9月の登録車台数トップ10は次の通りです(カッコ内は前年比)。

 1位トヨタ「ヤリス」1万2696台(57.5%)
 2位トヨタ「アクア」1万1137台(196.2%)
 3位トヨタ「カローラ」7901台(58.2%)
 4位トヨタ「アルファード」7444台(71.3%)
 5位日産「ノート」6830台(105.2%)
 6位日産「セレナ」6828台(107.5%)
 7位ホンダ「フリード」6139台(79.8%)
 8位トヨタ「シエンタ」4807台(133.0%)
 9位ホンダ「ヴェゼル」3901台(134.8%)
 10位ホンダ「フィット」3730台(41.8%)

 これらの台数では、ブランド通称名での公表となり、ヤリスの場合「ヤリスクロス」「GRヤリス」、ノートの場合「ノート」「ノートオーラ」と、それぞれシリーズモデルの合算で公表されています。

 また、カローラの場合「カローラ」「カローラツーリング」「カローラスポーツ」に加えて、9月14日に発売された「カローラクロス」、さらに先代モデルとなる「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」の合算です。

 こうした背景を踏まえて、9月の登録車台数を見ると、ヤリスシリーズが変わらず人気を博しています。

 2021年7月19日に発売されたアクアは単一車種ながら登録車2位にランクイン。好調な様子が伺えます。

 3位のカローラシリーズは、新型カローラクロスの納車が遅れていることもあり、直近の登録台数と比べて大きな変化はありませんが、納車が順調になれば首位の座を狙えるかもしれません。

 また、これまで各月のトップ10はトヨタ車が多くを占めていましたが、日産はノートシリーズ(オーラは8月17日に発売)の追い上げ、ホンダでは2021年4月23日に発売した新型ヴェゼル納車が追いついてきたこともあり、トップ10で存在感を示しています。

 直近の販売動向について、各販売店のスタッフは次のように話しています。

「最近では、アクア、ランドクルーザー、カローラクロスなどが相次いで発売されたこともあり、週末はそれらに関心があるお客さまが多く来店している印象です。

 また、依然としてアルファードやシエンタ、ライズなども人気がありますので、新車効果と合わせて幅広いお客さまに来店頂いています。

 納車時期の遅れに関しては、当初は気にされるお客さまが多かったですが、最近ではどこも同じ状況ということも周知されており、理解されている人が多いようです」(首都圏のトヨタ系販売店)

「6月に発表したオーラが8月から正式に発売されたこともあり、コンパクトながら高級感ある部分に興味を持つ人が多いことや、『ノートオーラNISMO』が発表されたこともあり、スポーティなクルマが欲しい人が来店されている印象です。

 また、冬には電気自動車の『アリア(通常仕様)』も出てくるので、『リーフ』からの乗り換えを検討されているお客さまもおります」(首都圏の日産系販売店)

「最近の傾向では、4月発売のヴェゼルと、9月に発売したばかりの『シビック』を見に来られるお客さまが多い印象です。

 ヴェゼルは新型コロナウイルスの関係でグレードやタイプによっては納車時期が長い状況ですが、それでも検討されるお客さまが多く、ヴェゼルの人気の高さを改めて実感しました」(首都圏の販売店スタッフ)
 
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 各社で生産調整をおこなっているなか、新たに登場する新車効果により、販売店への客足はそれほどまで落ちていないようです。

 2021年は残り3か月ほどですが、今後もいくつかの新型車が登場する予定もあり、国内市場の販売動向から目が離せません。