アメリカでは、日本の旧車イベント「第16回日本旧車集会(JCCS)」がエンジェルスタジアムにて2021年10月30日に開催されました。旧車狂のアメリカ人1万人超が集結したといいます。

「日本旧車集会」史上最大規模での開催!

 2021年10月30日、アメリカ・ロサンゼルス・アナハイムにあるエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムにて「第16回JCCS(JAPANESE CLASSIC CAR SHOW)」が開催されました。
 
 集まった日本車旧車は500台以上。訪れた熱狂的な日本車ファンはなんと1万人以上と、JCCS史上最大規模での開催となりました。

 このJCCSへの参加が認められる「旧車」とは1995年以前に製造された日本車となります。

 また、1995年以前に最初に製造されたモデルも含まれます。(製造年月が1996年でも1994年デビューのクルマならOK)

 具体的に出展対象となるクルマは、アメリカで正規に販売されてきた左ハンドル仕様、25年ルールを経て日本などから輸入された右ハンドル仕様いずれもOKです。

 では、2021年のJCCSにはどんなクルマが登場したのでしょうか。会場で強烈な個性を放っていた旧車をご紹介します。

 ●ダットサン「240Z」(Fugu Z)

 JCCSにはたくさんの240Z(初代フェアレディZ)が出展されてきましたが、Fugu Zと名付けられたこの白い240Zはもっとも有名なZのひとつです。

 オーナーは、映画「ワイルド・スピード」シリーズに「ハン」役で出演している人気俳優サン・カン氏となり、会場には本人も来場しました。

 サインや写真撮影に応じたり、自らFugu Zを前に改造ポイントを説明したり。サン・カン氏はプライベートでも大のクルマ好きで知られており、Fugu Zも自身で探して購入しGReddyパフォーマンスの協力のもと改造を完了させています。

「Fugu=日本の高級魚で知られる「河豚」(ふぐ)」のことですが、なぜこのような車名をつけたのでしょうか。

 由来は「Fugu のような有毒な魚は適切に処理されていないと死ぬ危険もある。クルマもそれと同じで、素晴らしいパフォーマンスを発揮するクルマであっても、きちんと改造して適切な処置をしないと命に係わる危険がある」ということで愛車に対してサン・カン氏自らFugu Zと名付けたそうです。

 ●ダットサン「510ワゴン」

 このクルマのオーナー及びデザイナーは米国在住のジュン・イマイ氏です。

 ミニカーファンにとっては良く知られた存在だと思われますが、彼はかつて世界最大のミニカーブランド、マテル社の「HOT WHEEL」でデザイナーとして在籍し、数々の名作を世に送り出してきました。

 510ワゴン(1971年式米国仕様)はイマイ氏が立ち上げた「KAIDO★HOUSE」(街道ハウス)ブランドにて日本伝統に染み込んだノスタルジックなチューニングスタイルで作成されました。

 2021年のJCCSではGReddyブースに展示されており、KAIDO★HOUSEの限定ミニカーも登場。

 イマイ氏のサイン会も開催され多くの人々が列を作ってサイン会に参加しました。

 ●スズキ「カプチーノ」

 アメリカでは近年、25年ルールの適用となった軽自動車が多数、輸入されています。

 車種でいうとホンダ「ビート」、スズキ「カプチーノ」やスズキ「キャリイ」やダイハツ「アトレー」などの軽トラックです。

 カプチーノのオーナーは、当初、日産「フィガロ」を買いにお店にいったら、このカプチーノがあり一目ぼれして購入したそうです。

 オーナーさん曰く「コンパクトで良くまとまっている。シートをスライドさせれば狭くはないし、荷物もトランクに積める。運転が楽しいし見た目がとても素敵で気に入っている」とのことでした。

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 主催者の山口コウジさんとテリーさんは第16回JCCSを振り返って以下のようにコメントしました。

「主催者とスタッフ全員、開催前1か月前に急遽、これまでのロングビーチ(クイーンメリー号前)からアナハイムのエンジェルスタジアムに会場が変わることになり、どうなることかと思いましたが、15年蓄えてきたチームワークを糧にいろいろな危機を乗り越えることができました。

 今回の会場変更により参加者や来場者にもフレキシブルにご理解と対応いただいて、感謝の気持ちしかありません。

 ただし、あまりにも会場が広すぎて、狭いところで慣れてきた私たちには、ちょっと手に余る状態でしたが、過去にないJCCSのなかで一番大きなイベントとなりました」

超激レアなR34が会場に展示されていた…その正体は?

 ●日産「スカイラインGT-R(通称R34)」

 アメリカでもっとも多くのスカイラインを扱ってきたトップランクのブースにはR33やR34スカイラインGT-Rが展示されていました。(R34は1999年1月発表なのでJCCSの出展車両として条件を満たしていませんがイベントスポンサーの特別展示車両として飾られていました。)

 なかでも世界中で価格が高騰しているR34は、これまで海外に正規で輸出されたことがほとんどないため、左ハンドル車が存在しません。

 そこで、アメリカで一般ユーザーが購入し登録するためには「25年ルール」(製造から25年経過した車両は米国保安基準に関わらず右ハンドル車であってもアメリカでの登録が許可される、クラシックカー特別ルール)の適用を待つしかないのです。

 1999年1月発表のR34は早くても2022年1月に解禁されます。

 しかし、会場に展示されていたR34はなんと右ハンドル。解禁前なのになぜかアメリカで登録されています。

 実はR34は、十数台が2000年初頭に新車で日本から持ち込まれ、クラッシュテストなどを経てアメリカでの登録が許可された車両が存在します。

 当時、日本人が経営していたモトレックス社によるもので、ワイルド・スピードに登場した2台のR34も同社によって輸入されました。

 トップランクUSAによるとこちらのR34はワンオーナーで長年大事に所有されてきた車両とのことです。

 そのほか、会場には以下のようなクルマが参加していました。

 日産「300ZX/Z31およびZ32」(1989年から継続モデル)
 日産「スカイラインR32&R33」(1989-1993年から継続モデル)
 マツダ「RX-7」(SA、FC、FD継続モデル)
 マツダ「MX-5ミアータ」(NAマーク1 -1989年から1997年)
 ホンダ「インテグラ」(1985年から1995年から継続モデル)
 トヨタ「MR2」1984年から1999年以降継続モデル
 トヨタ「スープラ」(Mk1、Mk2、Mk3、Mk4)
 トヨタ「カローラ」AE86、AE92、AE100継続モデル
 トヨタ 「セリカ」第4、第5、第6世代継続モデル)
 スバル「ブラット」
 スバル「インプレッサ」第1世代
 ホンダ「ビート」
 ホンダ「CR-X」第1世代、第2世代、第3世代
 アキュラ「NSX」第1世代

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また、旧車ではなく、まだ発売前のクルマですが会場には日産新型「Z」が展示されていました。

 退出時には、普通にエンジンを掛けてV6ツインターボのサウンドを響かせて走り去っていきました。アメリカでは、2022年半ばに発売を予定しています。