キャデラックは、スマホの人気ゲーム「原神」に登場する美少女キャラクターが高級セダン「CT4」とコラボした痛車を広州モーターショーでお披露目しました。

キャデラック&原神コラボの痛車とは

 2021年11月19日から中国・広東省の広州市で開催されている「広州モーターショー2021」に向けて、アメリカの高級車ブランド「キャデラック」が痛車(アニメやゲームのキャラクターを貼ったクルマ)を製作し、展示しました。

 今回製作された痛車は4台すべて、日本のみならず世界中で大ヒットとなっているゲーム「原神」の痛車です。

 痛車のベース車両として選ばれたのは上汽通用(上海汽車とゼネラルモータースの合弁会社)が中国で生産するキャデラック「CT4」です。

 2019年5月にハイパフォーマンスモデルの「CT4-V」がアメリカで発表され、通常モデルがそれに続いて同年9月に発表されました。

 アメリカの高級車ブランドが展開する高級セダンですが、中国市場向けモデルは上海の金橋に位置する上汽通用の工場内で生産されています。

 ちなみに、CT4の販売台数(2020年)はアメリカで4889台となりましたが、中国ではその約3倍となる1万6616台を売り上げています。

 中国では自動車ブランドがアニメやゲームと正式にコラボし、キャラクターをあしらった限定モデルを出すのは珍しいことではありません。

 しかし、キャデラックなどの歴史のあるブランドが、中国の大人気ゲームとコラボし、痛車を展示するということはあまりないようです。

 日本のアニメやゲームのみならず、そこから着想を得た中国製のコンテンツは中国でも若者(いわゆるオタク)を中心に大人気となっています。

 また、今までは日本独自のクルマ文化として認識されていた「痛車」も2010年代からアメリカや中国でじわじわと人気が出始めており、とくに中国ではそれらのアニメ・ゲームを愛する若者がこぞって愛車を痛車にすることが流行っている状況となっています。

「キャデラック==老舗高級車」のブランドイメージからは考えられなかった痛車が、広州モーターショーという国際的な自動車ショーの場で華々しくお披露目されたことは、日本の痛車オーナーはもちろん、世界のオタクにとっても誇らしいことではないかと感じます。

 老舗高級車ブランドのキャデラックがアニメやゲームが好きな中国のリッチな若年層へのアピールを図っていく狙いも見て取れます。

 広州モーターショー2021のキャデラックブースでは、原神の痛車以外にも、若者を中心に支持を得ている中国の動画投稿サイト「bilibili動画」で活躍する人気配信者「棉花大哥哥」などによるスペシャル生配信、限定グッズのプレゼントや、登場キャラクターに扮したコスプレイヤーの登場など、さまざまなアクティビティが用意されていました。

キャデラックとコラボした「原神」はどんなゲーム?

 原神は中国のゲーム会社「miHoYo」が開発したゲームで、2020年9月28日にリリースされわずか4日間でのダウンロードは約1700万件という、驚異的な売り上げを記録したゲームです。

 キャラクターデザインなどは日本のアニメ(いわゆる二次元)から着想を得ており、ゲーム内のグラフィックやマップ、世界観、キャラクターの可愛さなどで人気を博しています。

 痛車になったキャラクター4人はそれぞれ、「バーバラ」「コクセイ」「ショウ」「シャンリン」で、バーバラは「モンド」という国出身の祈祷牧師ながら、その歌声と魔法で人々を癒すアイドル的な存在を誇る少女です。

 その可愛い見た目、そしてゲームシステム上では回復に非常に役立つということで、多くのプレイヤーから好かれているキャラクターの1人となっています。

 また、バーバラ以外のキャラクターは「璃月」という架空の国出身のキャラクターです。

 璃月はストーリー上の設定や、風景、建物のデザインなどはどれも中華風となっており、中国から着想を得ているといっても間違いではないでしょう。

 そのなかでも、コクセイとシャンリンは仲が良いという設定があり、この2人が一緒に痛車になるキャラクターとして選ばれるのも納得です。

 また、ショウは年齢2000歳超の仙人で、そのカッコ良いルックスに対して人気なキャラクターとなっています。

 一方で、同じく人気の高い「カンウ」や「フータオ」などのキャラクターが痛車になっていません。

 広州モーターショーではコクセイとショウの痛車が展示されており、それ以外の痛車もこの2台と共に、モーターショーが始まる前に広州の街中を一緒に走行するという大規模なプロモーションをおこなったようです。