レクサスは、水素エンジンを搭載したオフロード車「ROVコンセプト」を発表しました。悪路走破性と環境性能を併せ持つといいますが、一体どんなモデルなのでしょうか。

 欧州レクサスは、水素を燃料とし、ゼロエミッションに近い走行性能と究極のオフロード性能を併せ持つ、「ROVコンセプト」を2021年12月2日に発表しました。
 
 ROVとは「レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル(Recreational Off-Highway Vehicle)」の略で、どのような地形でも走行できるオフロード性能を備えつつ、レクサスの品質やクラフトマンシップ、高級感を内外装に表現しています。

 ボディサイズは全長3120mm×全幅1725mm×全高1800mmとし、強固なチューブラーフレームを採用した軽量なボディを実現しました。

 外観は、レクサスの特徴であるスピンドルグリルや堅牢なフロントウイング、プロテクションケージ、太いオフロードタイヤを装備。

 また、ダークブロンズのボディカラーはROVコンセプトモデルのために特別カラーであるほか、前後のライトやバックドアの「LEXUS」バッジは最新のレクサスデザインを表現しています。

 ROVコンセプトの乗車人数は2人で、ドライバーズコックピットはレクサスの「Tazunaコンセプト」に基づいて設計。ドライバーが運転に集中できるよう、必要な情報をシンプルなメーターで表示します。

 シートには耐久性に優れた合成皮革が使用されるとともに、サスペンションエレメントを内蔵。滑らかな乗り心地を実現しつつ、レクサスが求める品質、耐久性、信頼性をすべて満たしています。

 さらに、「レクサス・ドライビング・シグネチャー」と呼ばれるレクサスの乗り味を実現しており、スロットル、ブレーキ、ステアリングの入力に対して車両が迅速に、忠実に、スムーズに反応する感覚を楽しむことができるといいます。

 低炭素社会の実現に向けて、オフロード走行の楽しさを残したいというレクサスの思いから、ROVコンセプトは1リッター水素エンジンを搭載。ガソリンエンジンと同様に、心地よいエンジン音とレスポンスの良いトルクを発生します。

 燃料は高圧のタンクに入れられ、ダイレクトインジェクションによって燃焼室に供給されます。さらに、この水素エンジンはゼロエミッションを実現しており、走行中に燃焼するエンジンオイルの量はごくわずかだといいます。

 レクサスヨーロッパの責任者であるスピロス・フォティノス氏は、次のようにコメントしました。

「レクサスROVコンセプトは、高級志向の消費者の間で高まっているアウトドアへの情熱と冒険心に応えるものです。

 このコンセプトは、ライフスタイルを重視した製品を開発したいというレクサスの願いと、カーボンニュートラルに貢献する新技術の研究を融合させたものです。

 走りの楽しさに加えて、水素エンジンを搭載しているため排出ガスはほぼゼロです」

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 水素を使って走行するクルマとしてトヨタ「ミライ」に代表されるFCV(燃料電池車)がありますが、水素を空気中の酸素と化学反応させて電気を発生させモーターが駆動する仕組みを採用しています。

 一方、ROVコンセプトに搭載される水素エンジンは、ガソリンエンジンから燃料供給系と噴射系を変更して水素を燃焼させることで動力を発生させる仕組みです。

 水素エンジンにおける水素の燃焼の速さはガソリンよりも速く、応答性が良いという特徴があります。

 また、ごく微量のエンジンオイル燃焼分を除き、走行時に二酸化炭素が発生しません。

 なお、トヨタは水素エンジンを搭載した「カローラスポーツ」でスーパー耐久シリーズに参戦しています。