運転免許証の更新手続きの延長や再延長の申請受付が、2021年12月28日で終了します。そもそもどのような経緯で延長されていたのでしょうか。

更新の延長手続き、ホントに今度こそ「最後」

 警察庁は、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に、運転免許証の更新期限を当初の予定から延長していました。

 しかし手続きの延長と再延長の申請受付が、2021年12月28日で終了します。

 次のいずれかに当てはまる場合、延長手続き、再延長,再々延長手続きの申請は12月28日までならまだ間に合いますので急いでください。(12月29日から1月3日までの間に有効期限を迎える人は休日補正されて1月4日まで有効期間が申請なしに延長となります。その後の3か月延長はできません)

 ・運転免許証の有効期間が2021年(令和3年・平成33年)12月28日までの人
 ・すでに延長手続きをしていて、延長後の有効期間が2021年(令和3年・平成33年)12月28日までの人

 新型コロナウイルス感染拡大防止を理由に停止していた免許センターや一部警察署での更新手続きは、2020年6月頃から各地で再開しました。

 しかし更新時期を繰り下げた人たちに加え、講習の教室や人数を減らすなど3密回避の取り組みをしたことで都市圏を中心に免許センターは大混雑。普段に比べて2、3倍の時間がかかる状態が2021年12月現在も続いています。

 そこで各地の免許センターや警察署は、更新手続きの延長に対応してきました。

 免許の有効期間内に警察署や免許センターに申し出れば、免許証の裏にハンコが押され有効期間が3か月延長される措置が取られていたのです。

 例えば、有効期限が2020年7月28日となっている場合、その日までに申請をすれば期限がプラス3か月の10月27日までとなり、さらに「再延長」「再々延長」も可能でした。

 延長申請は郵送でもできました。更新手続きに必要な書類(各都道府県警察や免許センターの公式サイトで確認)をそろえて、更新手続きをする予定の警察署や免許センターに送ると、小さなシールが送られてきてそれを免許証の裏に貼れば、同様に3か月の延長が可能です。

 重要なことは、免許の有効期間内に到着すること、そして免許証の実物を送らないことです。

 ちなみに、郵送による申請も一時期非常に混雑しており、シールが届くまでに数週間かかっていた地域もあったようです(現在も時間を要する地域があります)。

 シールが届くまでに有効期間を迎えてしまったら、その免許証は「期限切れ」の状態になるため、厳密にいうと「無免許」とみなされます。

 実際はそこまで厳しくないようですが、期限が切れた場合はシールが届くまで運転しないことをお勧めします。

 免許センターの混雑はなかなか収まらず、更新手続きに時間がかかるのを避けるため、なかには3か月ごとに「再延長」を申請した人もいたかもしれませんが、再延長、再々延長の申請もすべて2021年12月28日に終了となります(ただし、今後の感染拡大状況によっては再度の延長措置が取られる可能性もあり)。

延長申請せずに失効 コロナが理由なら最大3年間は「救済」措置あり!

 延長申請をしなかった場合や、延長手続きをしたけれどその後の手続きや再延長申請を忘れていた場合はどうなるのでしょうか。

 結論からいえば、有効期間が過ぎてしまった免許は「失効」となります。

 しかし「失効」した理由が「新型コロナウイルスへの感染や感染のおそれを理由とする」のであれば、再取得時に手数料が減額になったり、講習の区分が変更になったりする場合があります。

 自身が感染したり濃厚接触者になったりした以外にも、「免許センターが混雑していて感染するかもしれないので怖い」「免許センターまでの電車が混雑していて密になるので避けたい」などの理由でもOKです。

 運転免許の失効から最長3年以内かつ新型コロナウイルスの流行終息から1か月以内であれば、「やむを得ない理由」があったものとして失効手続きができます。

 その際、次の救済措置が受けられます。

 ・再取得にあたっての学科試験、技能試験が免除される
 ・通常の再取得に必要な手数料が減額される

 ただし、失効していることには変わりがないため、再取得までその運転免許証で運転することは不可です。「無免許運転」となります。

 なお、「やむを得ない理由」とは、新型コロナウイルス以外にも海外出張や入院、在監なども該当します。

「仕事が忙しかった」「更新のお知らせのはがきに気づかなかった」などの理由は、「やむを得ない理由」に該当しません。

 2021年12月末現在、日本における感染状況は落ち着いており、更新手続きの延長・再延長受付も終了するため、おそらく2022年3月末頃までは各地の免許センターの混雑が予想されます。

 また警察庁は2021年12月9日、優良運転者(ゴールド免許所有者)を対象にマイナンバーカードを利用したオンライン講習のモデル事業をおこなうと発表しました。

 対象は北海道・千葉・京都・山口の4道府県でゴールド免許とマイナンバーカードを保有する人です。2022年2月1日から3月31日まで試験的に実施されます。

 ただし、この場合でもオンラインでおこなわれるのは講習のみで、免許証の更新手続き自体は免許センターなどでおこなうことになります。しかし、免許更新手続きの混雑は「講習」によるものが大きい現状があります。

 2020年には、免許更新時に講習を受けた人のうち、約6割が優良運転者講習だったといいます。全国的に整備されて講習だけでもオンラインで受けることができれば、混雑はだいぶん緩和されるかもしれません。

 なお警察庁では2024年度末(2025年3月末)以降、全国でオンライン講習を実施すると発表しています。