ETCサービスを利用するには車載器とカードが必要です。では、クルマを下取りに出す際、ETC車載器の有無は査定に影響するのでしょうか。

ETCは外してもそこまで買取価格が変動しない?

 クルマを売却する際には査定がおこなわれ、内外装の状態や装備などを考慮した金額が提示されます。
 
 では、装備のひとつであるETC車載器の有無は、査定価格にどのくらい影響するのでしょうか。

 クルマの査定は、メーカー、車種、グレード、年式、走行距離などに加えて、内外装の状態や装備などを考慮して査定がおこなわれます。

 例えば、サンルーフや先進安全機能、バックモニターといった、需要が高く、後付けが難しいオプションなどが搭載されている場合には査定金額がアップすることもあります。

 その一方で、内外装の損傷が大きかったり、修復歴があったりすると査定金額が低くなる可能性も考えられます。

 ETC車載器の有無ではどの程度変わるのでしょうか。

 ETC車載器の有無による査定額の違いについて、都内の中古車専門店の担当者は「ETC車載器を取り外してからクルマを売却する人もいる」としつつ、以下のように説明します。

「車種によっても異なりますが、自身で取り付けしたETC車載器は外してしまっても査定額に大きな影響はありません。

 とくに、年式の古いクルマの場合は大幅に変動することはないと考えても良いでしょう。

 一方で、購入時からETCの車載器が搭載されていたという新しいモデルの場合は、取り外してしまうと査定額にかかわることもあります」

 最近のクルマでは、販売店オプションとして内装と一体型のようになった「ビルトインタイプ」と、グローブボックスや内装に外付けする「汎用タイプ」の2種類を設定。また、なかにはカーナビと連動するタイプのものもあります。

 汎用タイプは、カー用品店などで購入する車載器と大きな違いがありませんが、ビルトインタイプやカーナビ連動タイプは、機能性などが高いために需要も多く、取り外してしまうと査定額が下がることも考えられます。

 さらに、売却する店舗でETC車載器を取り外す場合には、3000円から5000円ほどの作業費用がかかることもあります。

 よって、ETC車載器を取り外すかどうかは、査定額の低下や取り外しの作業費用などについて、売却する店舗としっかりと相談しながら判断したほうが良いでしょう。

元愛車のETC、そのまま新しいクルマに取り付けて使える?

 では、ETC車載器を取り外すことにした場合、その車載器はそのまま新しいクルマに取り付けして使用することはできるのでしょうか。

 一般的に、高速道路の料金は「軽自動車・二輪車」「普通車」「中型車」「大型車」「特大車」の5つの区分に分けられています。

 ETC車載器を正常に利用するためには、この区分にあわせた「セットアップ」が必要です。

 セットアップとはクルマの車両情報を車載器に暗号化して書き込むことで、このセットアップによって、そのクルマがどの区分に位置しているか、ETCレーンを通っただけで判別できるようになっています。

 例えば、それまで普通車に搭載していた車載器を軽自動車に取り付けて使用すると、高速道路では普通車料金で精算となるため、再セットアップは必要不可欠です。

 一方で、普通車から普通車へ付け替える場合では、車両の区分が変わらず、料金のギャップは起きないため、そのまま使用できると考えている人も多いかもしれません。

 前述した通り、セットアップの際には車載器にクルマの車両情報を登録しています。

 この車両情報にはナンバープレートの番号なども含まれているため、違う車両から取り外した車載器では、区分が同じであっても正規の取り付けとはいえません。

 つまり、区分にかかわらず車両が変わったとき、ナンバープレートが変わったときには、再度セットアップをおこなうことが求められるため、元愛車のETC車載器をそのまま新しいクルマに取り付けることはできません。

 また、車両やナンバーが変わっていない場合でも、牽引装置を取り付けた場合には、料金区分も変わるため、セットアップをおこなう必要があります。

 ちなみに、セットアップをおこなうためには専門の技術や知識を要するため、車載器を購入した店舗に依頼するのが一般的です。

 もし、車載器をネットなどで購入した場合には、近隣のカー用品店やメーカーの販売店などにセットアップをおこなえるか問い合わせてみたほうが良いでしょう。
 
※ ※ ※

 ETC車載器を搭載したまま売却することに対して、個人情報漏洩などの不安を感じる人もいるかもしれませんが、ETC車載器には使用者の氏名や住所といった個人情報は保存されない仕組みとなっています。
 
 一方で、ETCカードはそのまま料金精算に使用できてしまうため、絶対に忘れずに取り出すようにしましょう。