50代は年収においてもっとも高い年代といえます。では、憧れのトヨタ「スープラ」を50代男性が購入するためのマネープランとはどのようなものがあるのでしょうか。

あこがれのスポーツカーにチャレンジ!そのためのマネープランとは?

 2020年における50代前半(50歳から54歳)の平均年収は514万円、50代後半(55歳から59歳)の平均年収は518万円でした。
 
 毎年、国税庁が公表している民間給与実態統計調査により明らかになっていますが、そんな50代が憧れのスポーツカーを購入するにはどのような購入プランが必要なのでしょうか。

 男女別に見ると、男性の平均年収は50代前半が656万円、50代後半が668万円であるのに対し、女性の場合は50代前半が319万円、50代後半が311万円と、ほかの年代に比べて男女の差がもっとも大きな年代でもあります。

 女性の社会進出が叫ばれる昨今ですが、全体で見ると結婚や出産を機に会社を退職し、その後はパートタイムなどが多いのが実情です。

 一方、男女にかかわらず、50代まで順調にキャリアアップを重ねれば、もっとも収入が高くなる年代でもあります。

 そこで、今回は男性の平均年収を参考に、650万円の年収をもつ50代のユーザーをベースに、カーライフを楽しむプランを考えてみたいと思います。

 50代になると、子育てもほぼ一段落し、新婚以来の夫婦ふたりの生活を過ごすようになるかもしれません。

 会社でのポジションもほぼ固まり、退職後を見据えた資産形成が求められる年代でもあります。

 今後収入が大きく増えることは期待できず、さらには将来に対する不安の多い昨今では、老後に備えてとにかく支出を少なく抑えたい考える人は多いかもしれません。

 もちろん、クルマを単なる移動手段と割り切るのであれば、年収にかかわらず、コスパの良い軽自動車を買ったり、割安な中古車を買ったり、そもそも新しいクルマを買うことなく、それまで所有していたものを乗り潰すという選択肢もあります。

 一方、安定収入があるうちだからこそ、あこがれのクルマを手に入れる最後のチャンスと思う人もいるかもしれません。

 ここでは、年収650万円、子どもは独立して現在は夫婦ふたり暮らしの50代のユーザーを想定し、憧れのスポーツカーを手に入れるためのプランについて考えてみます。

 例えば、往年のスポーツカーの名を冠して2019年に復活したトヨタ「GRスープラ」を購入する方法を考えてみましょう。

 現行のスープラは、エントリーモデルの「SZ」と上級グレードの「SZ-R」、そして3リッター直列6気筒エンジンを搭載した最上級グレードの「RZ」の3グレード展開となっています。

 価格は「SZ」が499万5000円、「SZ-R」が601万3000円、そして「RZ」が731万3000円と、グレードごとに大きな差がありますが、いずれもトヨタのラインナップのなかでは高価格帯に位置するモデルとなっています。

 今回は、最上級グレードである「RZ」を、55歳の時点で新車購入するプランを考えてみたいと思います。

 50代の場合、一定の貯蓄があることが想定されるため、まずは現金での購入を検討するユーザーが多いといいます。

 りそな銀行の調査によると、2019年における50代の平均貯蓄額は1194万円ですが、中央値で見ると600万円程度という結果です。

 ただ、2019年に話題となった「老後2000万円問題」を例に、60歳の定年退職時に2000万円の資産を用意しておくことを前提とすると、600万円の貯金に加え、60歳で1500万円の退職金が出ることを想定したとしても、貯金のなかからクルマに使えるお金は決して多くありません。したがって、ローンでの購入を検討することが現実的です。

 650万円の年収を、単純に12分割すると月々の給与額は54万円程度となり、おおよその手取り額は40万円から45万円程度になると想定されます。

 仮に、20%をクルマに関する費用に充てられるとすると、およそ8、9万円が月々の支払額の目安となります。

 731万3000円の「RZ」に対し、月々の支払いは8万円程度に抑えるためには、3年ローン(36回払い)の場合は450万円程度、5年ローン(60回払い)の場合でも250万円程度の頭金が必要です。

 もし、150万円程度の価値がある下取り車があれば、貯金から100万円程度の上乗せをすれば、5年ローンで購入することが現実味を帯びてきます。

 スープラでは5年後の残価率がおよそ40%に設定されているため、一定のコンディションを保つことができれば、731万3000円の「RZ」の場合、5年後には300万円程度の下取りを期待することができます。

 スープラそのものを金融資産と考えれば、55歳の時点で600万円の貯金から100万円を支出し、その後5年間でおよそ8万円を支払い続けたうえで、60歳となる5年後には1500万円の退職金と合わせて、少なくとも500万円の貯金と300万円相当のスープラが残ります。

 つまり、年収650万円、貯蓄額600万円、退職金の1500万円程度という条件が整ったうえで、月々8万円程度をクルマの支払いに充てられるのであれば、スープラの最上級グレードを手に入れることは不可能ではないようです。

 もちろん、これは決して堅実な人生設計プランとはいえないかもしれません。

 ただ、50代は、収入と体力のバランス、ライフステージを考えると、クルマに対して一番チャレンジできる年代といえます。

 堅実さを重視するのであれば、クルマにこれほどの費用を使うのはナンセンスといえるでしょう。

 しかし、クルマが好きで、人生に彩りを持たせたいというユーザーは、本当に欲しいクルマを手に入れるために、さまざまなプランを考えることをおすすめします。

 ただし、50代のユーザーの多くは、若い世代に比べて一定の貯金がある一方で、今後収入が大きく上る見込みがあまりないかもしれません。

 そのため、現金支出をおさえられる残価設定ローンよりも、資産を残せる現金もしくは通常のローンを利用するほうがよいでしょう。

※ ※ ※

 50代は、金融資産としてのクルマ、実用品としてのクルマ、そして人生に彩りを持たせる嗜好品としてのクルマというそれぞれの側面からクルマをとらえ、バランスの良いクルマ選びが求められる年代といえそうです。