ガソリン価格の高騰が続くなか、クルマを運転するときに意識してしまうのが燃費です。冬の暖房は、冷房のように、使用するとガソリンの消費量が多いのでしょうか。

ガソリン消費にはエアコンOFFが有効? 暖房も関係あり?

 クルマを所有・運転していると、税金や保険料、車検費用などあらゆる費用がかかります。そんななかでも、運転者にとって大きな金銭的負担となり得るのがガソリン代です。

 最近では、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッドEV)といった電気を活用するクルマも増えていますが、まだ純粋なガソリン車に乗っている人も多いのが現状です。

 近所のスーパーやコンビニに行くだけでも当然ガソリンは消費されます。通勤や通学で毎日運転する人にとっては、ガソリン給油は日常茶飯事でしょう。

 そんなクルマにかかる費用のなかでも大きなウェイトを占めるガソリン代ですが、なかには費用節約のため、ガソリンの消費量自体を抑える工夫をしているという人も多く見られます。

 SNSでは「ガソリン代かかっちゃうから夏のエアコン我慢した…」「エアコンでガソリンが一気になくなる」「そんなに暑くない日は窓開けて頑張ってます」という声が見られ「エアコン=ガソリン消費が激しい」と考えているユーザーが多いようです。

 では、実際にエアコンの使用はガソリン消費に大きく影響するのでしょうか。

 都内の自動車販売店の整備士は、エアコンの使用について「ガソリンの消費を大きくする要因のひとつです」と話します。

 エアコン(A/C)を使用すると、コンプレッサーという装置が稼働します。コンプレッサーには、エアコンガスを圧縮する役割があり、エアコンを作動させるためにもっとも活躍する装置のひとつです。

 コンプレッサーの稼働にはエンジンの出力が必要となっているため、ガソリンの消費とも大きく関係してきます。

 具体的には、エンジンとコンプレッサーはベルトでつながれており、エアコンのボタンを押すとエンジンの出力がベルトを介してコンプレッサーに伝わる仕組みです。

 つまり、エアコンを使用するとエンジンへの負荷が増すため、ガソリンの消費も進んでしまうということです。

冬の暖房はガソリン消費に影響するのか?

 では、冬の暖房もガソリンの消費に影響があるのでしょうか。前述の整備士は、暖房の使用について以下のように説明します。

「クルマのエンジンは、始動直後は冷えていますが、走行しているうちに段々とかなりの熱を持つようになります。

 温かい風を求める場合は、このエンジンの熱をそのまま車内に送り込めば良いだけなので、夏の冷房と違ってコンプレッサーで空気を圧縮し、冷やす必要もありません。

 そのため、暖房の使用は、ガソリンの消費があまり関係しないといえます」

 コンプレッサーが稼働して、エンジンに負荷をかけるのはエアコンのスイッチを押したときだけです。

 暖房を使用する場合にもエアコンのスイッチを押すこと自体はできますが、整備士が話すように、コンプレッサーが稼働せずとも温かい風がエンジンの熱によって自然に発生しているので押す必要がありません。

 車内へ送風するときはファンが回るため多少のガソリン(発電する電力として)は消費されますが、コンプレッサーと比べると、その消費量はごく微量といえます。

 従って、暖房はしたいけどガソリンの消費を抑えたいというときは、送風量だけを調整し、エアコンのスイッチは押さないようにしましょう。

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 一方で、気温が低い日に暖房を使用すると、車内と車外の温度差が広がり、フロントガラスが曇ってしまう可能性があります。その際には、エアコンスイッチを押し、デフロスターを使用して窓ガラスの結露を解消・予防するようにしましょう。

 このようなことを考慮すると、冬に一切の燃料消費なしで暖房を使用することはできませんが、車内で快適かつ安全に過ごすためにも、暖房は使用したほうが良いといえます。