クルマが走り出すとドアロックが自動的にかかる機能は、軽自動車など広く採用される安全装備のひとつです。しかし2022年1月に発売されたトヨタ 新型「ノア/ヴォクシー」には装備されていません。いったいなぜでしょうか。

今どき軽にも装備される「車速感応式オートドアロック」、なぜか最新のノア/ヴォクシーには設定がない謎

 トヨタのミニバン新型「ノア」を購入したというユーザーから、くるまのニュース編集部宛てにコメントが寄せられました。
 
 先行予約で最新モデルをいち早く手に入れ、おおむね満足しているとのことですが、ひとつだけ大きな不満があるのだといいます。
 
 その理由は、今どきの軽自動車にも標準装備されている「車速感応式オートドアロック」が装備されてないからです。どういうことでしょうか。

 車速感応式オートドアロック(以下「オートドアロック」と表記)は、メーカーによって細かな仕様が異なりますが、クルマが動き出すとドアロックが自動的に閉まる機能のことを指します。

 例えばトヨタ車の場合、速度が約20km/h以上になるとすべてのドアが自動的に施錠される仕組みです。

 走行中に子どもが不意にドアを開けたりするのを防止するほか、防犯や盗難対策としても効果が期待されます。

 シフト操作連動アンロック(シフトレバーをPにすると解錠)や、運転席ドア開連動アンロック(パワースイッチをOFFにしてから45秒以内に運転席ドアを開けると全ドアを解錠)なども、トヨタ車に設定されるオートドアロックには同時に備わっています。

 またこの設定が不要なユーザーには、任意でキャンセルすることも可能となっています。

 改めて調べてみると、主な価格帯が400万円台以上の「アルファード」「カムリ」「クラウン」「ハリアー」などに装備されるいっぽうで、主な価格帯が200万円台から300万円台中心の「プリウス」や「ノア/ヴォクシー」には装備設定がなく、このあたりが境目となっていることがわかります。

 そう考えるとトヨタ車の場合、オートドアロックはいわゆる“高級モデル”に装備される不文律がありそうです。

 一方で、例えば人気の軽自動車、ホンダ「N-BOX」には全グレードに標準でオートドアロック(ホンダの場合は「車速連動オートドアロック」)が装備されています。

 なぜ新型ノア/ヴォクシーには設定がないのでしょうか。トヨタの関係者に聞いたところ、以下のような回答でした。

「車速感応式オートドアロックは、車種によって設定の有無があります。トヨタの場合はクラウンやアルファードなどに設定がありますが、装備の有無は車種ごとに開発過程で決めています」

 ただし新型ノア/ヴォクシーの場合には、オートドアロック以外にも安全機能があるとトヨタでは説明します。

「新型ノア/ヴォクシーの場合、後席のスライドドアに『チャイルドプロテクター』が装備されいます。お子さまが車内からスライドドアを操作できないようにする機能ですので、こちらをご活用ください」(前出トヨタ関係者)

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 実は先代のノア/ヴォクシーでも、同様にオートドアロックの装備はありませんでした。

 前出のユーザーのように、同様の不満は少なからず出ていたようで、カー用品店やネット通販などではオートドアロックを後付けする社外品のキットも売られています。

 2022年4月現在、まだ新型ノア/ヴォクシーに対応した後付けキットは出回っていないようですが、ユーザーの需要が強ければ早々に発売されるかもしれません。