本格的な夏が少しずつ近づいてきましたが、そんな夏を楽しむのに欠かせない要素のひとつといえば、怪談話です。タクシーには「後部座席に乗せていたお客さんが消えていた」「乗客の示す目的地に向かったら崖だった」というような恐ろしい都市伝説とも言える話が存在します。タクシー運転手は本当にそのような体験をしているのでしょうか。

タクシーの運転手って本当にホラーな体験をしてるの?

 日々の生活のなかで交通手段のひとつとして便利なタクシー。
 
 そんなタクシーには「後部座席に乗せていたお客さんが消えていた」、「乗客の示す目的地に向かったら崖だった」というような恐ろしい怪談都市話が存在します。
 
 タクシー運転手は本当にそのような体験をしているのでしょうか。

 数ある怪談話のなかでも、タクシーにまつわる恐ろしい話は有名です。

 ホラードラマやバラエティなどでも「タクシーに乗せた乗客の示す行き先に向かったら断崖絶壁の壁だった」、「後部座席に乗せた乗客の姿が消えていた」というようなエピソードを耳にしたことがある人も多いかもしれません。

 そんな恐ろしい都市伝説ともいえる話ですが、京都府にある「深泥池」という有名なタクシー心霊スポットでは「タクシーの後部座席に乗せていた乗客が目的地に着いたら消えていた」という話があり、当時は新聞にも掲載されるほどの大ごととなったそうです。

 タクシーにまつわるホラー体験は、このような実話を元に一躍有名な怪談話として取り上げられるようになりました。

 では、現在でもタクシーの運転手は、実際にこのようなホラーエピソードを体験したことがあるのでしょうか。

 東京都内でタクシー運転手を務める男性は、以下のように話します。

「実際に乗車した人が幽霊であったり、走行中に幽霊を目撃したりと言う体験はまだないですね。

 周りのドライバーからもあまりそのような話をきくこともないんです。

 ですが、たまに夜中にタクシーを走行していると、白く光った顔がいきなり現れたりすることがあり、そういうときは少し怖かったですね。

 幽霊の存在をあまり信じているほうではないのですが、霊園などの近くを通るときは毎回ドキドキしますし、多少は運転に慎重になりますよ」

 タクシー運転手でも、実際にホラードラマや映画のような恐ろしい体験をしている人は少数だといえますが、そのような都市伝説は現在でも数多く存在しているということもあり、運転中に少しは警戒しているというのが事実でしょう。

 その一方で、この男性は「タクシーに関するホラー体験よりも、人間が結局一番怖いですね」といい、次のように話を続けます。

「ほとんどそのような人に出会うことはないんですが、表情がいまいち読み取れないような人はほんの少し怖いなと思うこともありますね。

 実際にタクシーで起こった強盗事件などの話を聞くと、やっぱり人間が一番怖いなと思います。

 結局、人間が根底に持つ感情や気持ちが一番怖いので、幽霊も怖く感じるのではないかと私は思います」

 また、関西圏のタクシードライバーは「怖い話といえば怪談よりも人間絡みのほうが多い。とくに酩酊している人などのトラブルは聞きます」と話しています。

 このように、タクシーに乗車したお客さんが幽霊であったり、走行中に幽霊を目撃したりすることは、ほぼゼロに近い体験ともいえます。

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 ちなみに、前出の都内のドライバーは「夜中に走行していると、都会でもたぬきやアライグマなどが普通に現れるので、動物とタクシーが接触することも怖いですね」とタクシーを運転するにあたって怖いことを語ってくれました。

 私たちが普段幽霊だと思って驚いても、実は「動物の影だった」「光の加減で幽霊が見えた」なんて勘違いも頻繁に起こっているのかもしれません。