古いクルマが世界的にも人気を集め、日本でもいわゆる「旧車」や「ネオクラシックカー」が注目されています。しかし、旧車ユーザーに新たな問題が起こっているようです。

旧車ユーザーの間で噴出している新たな問題とは!?

 近年、「クラシックカー」や「旧車」「ネオクラシックカー」などの絶版車人気が世界的に高まっています。古いクルマには現在のクルマでは失われた「味」があり、デザインも大いに魅力的なことが人気の秘訣といえるでしょう。

 また、かつて憧れていたクルマを、金銭的に余裕が出て

 しかし、長年の旧車乗りたちの間で、新たな問題が提起されています。いったいどんな問題なのでしょうか。

 旧車人気が高まったのは10年ほど前からで、当初はクラシックスーパーカーを世界中の富裕層が買い求め、その後は次第により安価な絶版車へと人気が広まりました。

 また、1970年代以前のクルマが注目されていましたが、それも次第にもっと新しい世代のクルマへと飛び火し、ここ数年は1980年代から1990年代に生産されたネオクラシックカーがとくに人気です。

 そのため、絶版車は軒並み価格が高騰して、希少価値から多くのモデルが新車価格を大きく上まわる価格で取引されています。

 さらに絶版車では部品の入手性が維持する上で重要で、個人でつくることが可能な部品もあれば、そうでない部品も当然あります。

 また、電子制御化が進んだネオクラシックカー世代のクルマでは、メカトラブルだけでなくECU(エンジンコントロールユニット)など電子部品のトラブルから不動となるケースも増えています。

 国内メーカーではトヨタ、日産、ホンダ、マツダなど、絶版車の部品の再生産をおこなってユーザーをサポートしていますが、車種が限られている状況です。

 古いクルマを維持するうえで、そうした問題はこれまでもありました。しかし、車両価格高騰の影響などから、旧車乗りには新たな問題が発生しているといいます。

 そこで、都内在住で2台の旧車を所有する50代の男性ユーザーAさんに話を聞きました。

「私は20代の頃に初めて旧車を買いました。360ccの軽自動車でしたから、価格も安く、シンプルな構造なのでDIYで簡単に整備できたので、入門用には最適でした。

 クルマの情報や部品の入手をするうえで、旧車乗りの仲間もたくさんできて、軽自動車は仲間に売って新たな旧車を買うようになったのですが、まだまだ価格も安い時代でした。

 しかし、ご存知のとおり最近は激しく価格が上がってしまい、旧車乗りの間で問題になっているのがオーナーの高齢化です。

 あるクラブでは50代から60代の方がメインで運営している状態で、若い部員はいなくなってしまったと聞いています。

 若者のクルマ離れというものありますが、やはり旧車の価格高騰から若い普通のサラリーマンでは手が出せません」

 このように、旧車ユーザーの高齢化は深刻なようで、オーナーズクラブには70代の人も珍しくないといいます。

 さらにAさんは高齢化によって、もうひとつの問題があるといいます。

「私には妻と娘が一人いるのですが、娘はクルマにまったく興味がなく、自分がもし亡くなったら愛車を受け継いでもらうことは無理だと思っています。

 多くの旧車乗りも愛車の将来を気にしていて、子どもや親戚などが受け継いでくれるとありがたいのですが、そう簡単ではありません。

 旧車仲間には独身もいて、この継承問題を話したことがありますが、自分が元気なうちに売るしかないという結論に達しました。

 しかし、個人売買ではなかなか買い手も見つからないと想像できます。旧車仲間に売るとしても相手も若くはないので、買い取ってもらうのが難しいでしょう。

 旧車はリスクが高いので、業者に売る場合かなり安く買い叩かれることもありますが、もうそれしかないのかなと思っています」

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 親から子へクルマを受け継ぐというケースは珍しくありませんが、旧車の場合は覚悟が必要です。

 お金がかかるというだけでなく忍耐力や情熱がなければ旧車の維持は難しいと、前出のAさんも話していました。

 国内の絶版車が海外へ流出するのを危惧する声もありますが、若い人たちが簡単に受け継ぐことができない状況では、ある意味仕方なのないことかもしれません。