国内で圧倒的な販売シェアを占めるトヨタですが、すべての車種がダントツで売れているという訳ではないようです。トヨタなのに売れていない不人気車3選をお届けします。

ダントツの国内シェアを誇るトヨタにもあまり売れていないモデルは存在

 国内の新車販売において、トヨタ車が占めているシェアは圧倒的です。
 
 そんなダントツ人気のトヨタですが、なかにはあまり売れていない車種も存在しています。

 自販連(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会)による2022年4月度の新車販売台数集計では、トヨタの乗用車販売台数は普通車4万7765台、小型車3万5926台、軽自動車1892台で、合計すると8万5083台です。

 これに対しホンダは普通車5271台、小型車9600台、軽自動車1万9778台の合計3万4649台。スズキは普通車1108台、小型車4834台、軽自動車2万8214台の合計3万4156台でした。

 比べてみると、トヨタはダントツの販売台数を誇っていることがわかります。

 ちなみに同じ2022年4月度の「乗用車ブランド通称名別順位」(自販連調べ・軽除く)で見てみると、1位はトヨタ「ルーミー」1万1108台、2位がトヨタ「ヤリス」1万45台、3位もトヨタ「カローラ」9906台と続き、ベスト10中の8台がトヨタ車という独占状態にあります。

 このように「向かうところ敵なし」なトヨタ車ですが、なかには売れていないクルマもあります。

 ダントツ人気のトヨタだけどなぜか売れてない…そんな不遇なトヨタ車3選をご紹介します。

●北米では圧倒的販売台数なのに… トヨタ「カムリ」

 4ドアセダン車「カムリ」は、世界100以上の国・地域で売られるトヨタの世界戦略モデルです。

 1980年に初代がデビュー。2016年末には世界累計1800万台の販売を達成しました。なかでも米国では、現地のトヨタ工場で年間40万台近く(月平均3万台以上)を生産し、乗用車セグメントで15年連続No.1の人気を誇る超ロングセラーとして君臨します。

 10代目となる現行型は、最新のTNGAプラットフォームをいち早く採用し2017年にフルモデルチェンジした意欲作です。

 そんな最重要モデルであるカムリも、日本ではかなりマイナーな車種に留まります。

 自販連発表の2022年4月度販売台数で公表されているベスト50に入らず、2021年度(2021年4月から2022年3月まで)の合計で43位(合計8933台)にかろうじてランクインしている状況。

 月平均にすると744台とはさみしい限りです。世界のトップセラーも、国内で売れるとは限らないという一つの例を示しています。

●そもそも多くの台数は見込んでいなかった!? トヨタ「グランエース」

 大型ミニバン「グランエース」は、2019年秋の東京モーターショー2019に初出展され、同年の12月より国内発売を開始したモデルです。

 全長5300mm、全幅1970mmというビッグサイズを誇り、室内長は3290mmと余裕たっぷり。

 同社の高級ミニバン「アルファード」が全長4945mm、全幅1850mmですから、その圧倒的な大きさがわかります。

 3列シート6人乗り仕様に加え、アルファードにはない4列シート8人乗り仕様を設定します。

 消費税込み価格は620万円から650万円と高めの設定。主にハイヤーや送迎車といった法人ユーザーの需要を見越していました。

 発売時の販売目標も年600台(月平均50台)と極小。2022年現在も同様なペースで細々と売られており、街で見かける機会もめったにない、国内のトヨタ車のなかでもかなりレアなモデルとなっています。

●トヨタにも軽があったの!? トヨタ「ピクシスエポック」

 上にも記した通り、圧倒的な国内販売シェアを誇っているトヨタ車ですが、2022年4月度の8万5083台中、極めて少ない1892台という数値を示していたのが「軽自動車」のカテゴリーでした。

 2022年5月時点での軽乗用車ラインナップは「ピクシス エポック」と「ピクシス ジョイ」「ピクシス メガ」の3モデルがあります。

 3台の“ピクシス”シリーズはともに、ダイハツ製軽乗用車のOEMモデルとなります。

 ピクシス エポックはダイハツ「ミライース」、ピクシス ジョイは「キャスト スタイル」、ピクシス メガは「ウェイク」がベースです。

 4月の総販売台数1892台を単純に3車種で割ると、1台平均は約630台。トヨタの販売規模としてはこちらもかなりマイナーな存在に留まっています。

 2017年にモデルチェンジしたピクシス エポック、2016年登場のピクシス ジョイ、2015年登場のピクシス メガとどれもデビューから年数も経過したモデルばかりで、早期のモデルチェンジが待たれるところです。

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 そもそも「トヨタに軽自動車なんてあったの!?」という声があがるかもしれません。

 ダイハツからトヨタへの軽自動車OEM供給は2010年9月に合意され、翌2011年9月に「ムーヴ コンテ」をベースとした「ピクシス スペース」(2016年販売終了モデル)からスタートしています。

 2010年9月のプレスリリースでは「トヨタのお客様の中にも軽自動車を要望される方が増加している。(中略)軽自動車を要望されるお客様の声に迅速に対応し、トヨタおよびトヨタ販売店のお客様として関係を持ち続けていくために(中略)OEM供給することで合意にいたった」と記載されています。

 国内販売において軽自動車の比率が高まるなか、顧客の離脱を防ぐためトヨタブランドでの軽販売が始まりました。

 リリースには「販売台数は年間6万台(3車種導入時)を想定」との記載がみられ、月平均5000台規模の販売を狙っていましたが、2022年4月末時点では目標を大きく下回っているのが現状です。