ホンダは2022年5月26日に正式発表した新型「ステップワゴン」の「AIR(エアー)」「SPADA(スパーダ)」の2グレードについて、ユーザーの好みに応じて選べる並列な関係にあると説明します。しかし実際には、少なくない装備差がみられるようです。

オプションでも選ぶことが不可能!? 致命的な装備の差がある2つのグレード

 2022年5月26日、ホンダの新型「ステップワゴン」が正式発表されました。

 新型には「AIR(エアー)」と「SPADA(スパーダ)」の2タイプが用意されますが、ユーザーの嗜好に合わせ選ぶもので、上下関係はないとホンダは説明します。
 
 しかし実際の装備面では、少なくない格差があるといいます。どういうことでしょうか。

 先代型のステップワゴンでは、大きく分けて2つのグレード設定が用意されていました。

 簡素な標準(ノーマル)タイプと、エアロパーツでドレスアップし内装の質感も高めた上級カスタム仕様の「SPADA」です。

 標準タイプには売れ筋のハイブリッド仕様の設定がなかったこともあって、先代ステップワゴン販売の9割をSPADAが占めている状況でした。

 しかしホンダの調査によると、ミニバン購入を検討する3割近くのユーザーは、派手めで押しの強いカスタム仕様を好まないとの声があるとし、そこに市場拡大のチャンスがあると話します。

 そのためホンダは、新型で“素”の標準タイプを廃止。代わりに、シンプルながら上質感のあるAIRを設定し、SPADAとは別の新たな選択肢として用意したのです。

 カスタム仕様が主流のミニバンにあって、ステップワゴン AIRは新鮮な印象に映り、SNSでも好感の声が多くみられます。

 しかしいっぽうで「装備差があるのが残念」「やっぱりSPADAのほうが魅力的」といった声もあがっています。

 実は新型ステップワゴン SPADAにのみ、後席(セカンドシート)のオットマンが備わるほか、テールゲートも電動開閉式「パワーテールゲート」が標準装着されます。

 ステップワゴンのライバルとなるトヨタ「ノア/ヴォクシー」の場合、オットマンと電動式「パワーバックドア」はエアロタイプ、ノーマルタイプの各上級グレードにメーカーオプションで選択することができます。

 これに対し新型ステップワゴン AIRでは、オットマン、パワーテールゲートともにオプションでも選択することができない設定となっているのです。

 SPADAでは、最初から標準装備されるという点でライバルのノア/ヴォクシーを大きく上回っているだけに、この格差は残念な限り。

 先代型の「ノーマル(簡素版)」と「エアロ(上級)」という思想が、装備差というかたちでまだ残っているようです。

 2022年6月上旬現在、メーカーからはまだ公式な受注状況の発表はありません。

 当初の目論見であった販売格差の是正が実現できるのか、今後の販売シェアに注目が集まるところです。