2022年5月にフルモデルチェンジしたばかりのホンダ 新型「ステップワゴン」を使い、男女2名で車中泊が可能かどうか、試してみました。

車中泊をさらに快適に過ごすなら「マット」と「プライバシーの確保」は欠かせない

 クルマで泊まる新しい旅のスタイル「車中泊」が注目を集めています。
 
 フルモデルチェンジしたばかりの新型ミニバン、ホンダ「ステップワゴン」でさっそく試してみることにしました。

 3列シートレイアウトのミニバンは、車中泊を楽しむのに非常に向いているボディタイプです。

 室内の空間が広いうえ、3列シートを倒してつなぐことで、簡易ベッドもすぐにできあがります。

 なかでも新型ステップワゴンは、見事なくらいの四角いボディデザインが特徴で、室内の空間効率のよさが外からもじゅうぶんに伝わってきます。これは期待できそうです。

 さっそくシートを倒してみるまえに、事前に準備しておきたいことが2点あります。

 まずは「寝床に敷くマット」を用意しましょう。

 マットは、キャンプ用品としてアウトドアショップやホームセンターなどで売られている就寝用のものでOK。シートを倒した際の段差などを、ある程度フラットに整えてくれます。

 空気を入れて膨らませるタイプなら収納がしやすく、また就寝時の快適度もグンとアップするのでお勧めです。

 そしてもうひとつは「プライバシーの確保」が挙げられます。

 新型ステップワゴンの場合、純正アクセサリーとして「プライバシーシェード」(消費税込み価格 1万6500円)が用意されています。屋外からの視線と陽ざしを遮る、車中泊必須のアイテムです。

 左右それぞれのスライドドアウィンドウとクオーターウィンドウ、そしてリアウィンドウの5枚セットになっていて、もちろん新型ステップワゴン専用設計です。

 フロントシート(1列目席)とセカンド・サードシート(2列目・3列目席)の間を仕切る「セパレートカーテン」(7700円)とセットで用意しておきましょう。

 実際に純正アクセサリーのプライバシーシェードとセパレートカーテンを装着した新型ステップワゴンでみてみると、昼間の陽ざしのもとでも車内は十分に暗く、快眠できそうです。

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 モデルとして登場していただいたのは、男女のおふたりです。

 男性モデルAさんの身長は189センチとかなりの大柄。対する女性モデルBさんの身長は163センチと平均的でした。

 今回は車中泊カーとして、シート形状が異なる2種類の新型ステップワゴンを用意しました。

 違いはセカンドシートで、ベンチシート仕様(3人乗り)の「ステップワゴン AIR(エアー)」と、左右独立式キャプテンシート仕様(2人乗り)の「ステップワゴン SPADA(スパーダ)[※純正アクセサリー装着車]となります。

 ともにヘッドレストを外しセカンドシートとサードシートをそれぞれフルに倒したうえ、セカンドシートをスライドさせて前後位置を調整。フラットなベッドをつくり出します。

 新型ステップワゴンのキャプテンシートは左右席を中央に寄せる機能があるので、シート間にすきまがほとんどできないのが美点です。

 男性モデルAさんがかなり大柄な人だったので正直心配でしたが、杞憂のようでした。

 男女2名で仲良く並んであお向けに寝てみたところ、肩がふれない状態で就寝可能。左右それぞれパーソナルスペースを確保できていることが確認できました。

 それぞれ寝袋を用意すればカンペキで、ひと晩ゆっくり快眠できそうです。

エアマット無しで寝てみたら…どうなった!?

 ちなみにモデルの2名には、エアマットを敷かずシートを倒しただけの“素”の状態でも寝転んでもらいました。エアマットの有無は、就寝環境にどのような影響を与えていたのでしょうか。

 2名ともに、背中や腰回りとのフィット感がある形状を持つセカンド・サードシートとの相性は悪くないというものの、寝返りが打ちづらいのが気になったと話します。

 確かにマットを外した状態では、フルフラットとはいえかなりの凹凸が確認できます。

 また3列目シートの背部分に、枕代わりにちょうど良いくらいの起伏が生じるのは良いものの、前後につないだシート全体でみると、フロント方向へ向かいゆるやかに傾斜角があるといいます。

 とくにキャプテンシート仕様でその傾向が強いようでした。

 キャンプ場にテント泊した際、地形のほんのわずかな傾斜でも眠れなくなった経験を持っている人も多いはず。

 長い時間だとちょっと疲れを感じてしまうかも、とも教えてくれました。

 実はエアマットを敷いた際、マットでも吸収できなった凹凸部分、大きなすき間や段差が生じる箇所には、クッションをはさみ補正する工夫を加えていました。

 とはいえ「シェードやカーテンで覆っただけでも“お部屋”感がかなり高まる!」とBさん。「旅先などでのちょっとした仮眠なら、集中して眠れて疲れもとれそう」とのことでした。

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 ちなみに今回、手持ちのマットを使用したところ、新型ステップワゴンに対し左右幅が若干小さかったようで、女性モデルBさんのこぶしが左右それぞれ1個ぶんくらいの空きスペースが生じてしまったとのこと。

「あともう少し幅があればさらに広い“ベッド”になったのに」

 そんな欲が出てきてしまうくらい、新型ステップワゴンでの車中泊の快適度は期待以上に高かったようです。