2022年7月20日、中国のEVメーカー「NIO(上海蔚来汽車)」が製造・販売するSUV「ES8」が日本で初公開されました。ES8とはどのようなモデルなのでしょうか。

中国版テスラ、日本上陸! 中国のプレミアムEV「NIO ES8」、日本で初の一般公開

 一般社団法人「日本能率協会」が2022年7月20日から22日まで、東京ビッグサイト(東京都)で開催する「TECHNO-FRONTIER 2022」。
 
 そのイベントにて、中国のEVメーカー「NIO(上海蔚来汽車)」が製造・販売するSUV「ES8」が展示されます。
 
 NIOのモデルが日本で一般向けに展示されるのは初めてのことであり、大きな注目を集めることが予想されますが、ES8とはどのようなモデルなのでしょうか。

 TECHNO-FRONTIERとは「メカトロニクス、エレクトロニクス及びそれらに関連する専門領域の最新技術と製品が展示され、各領域に対応した技術シンポジウムが開催される、アジア最大級の専門トレードショー&カンファレンス」(公式HPより抜粋)で、一般社団法人「日本能率協会」が主催する歴史ある展示会。

 2021年開催されたTECHNO-FRONTIER 2021では、日本でも当時「50万円で買える電気自動車」として大きな話題となった「上汽通用五菱 宏光MINIEV」が会場内にて展示され、来場したエンジニアは興味津々な様子で展示車両に釘付けでした。
 2022年のTECHNO-FRONTIERでも昨年に引き続き、中国よりEVを輸入して展示する企画がおこなわれます。その展示車両にはNIOのES8が選ばれたというわけです。

 上海に本拠地を置くEVメーカー「NIO」は2014年に李斌(ウィリアム・リー)によって設立されました。

 2016年には出力1341hpを誇る純電動ハイパーカー「EP9」をローンチ、ドイツのニュルブルクリンクではタップタイム7分5秒12の記録を残し、「世界で最も速い電気自動車」として一躍有名になりました。

 市販車だけでなく、モータースポーツ活動も積極的です。「電気自動車のF1」として名高い「FIA フォーミュラE 世界選手権」では開催初年度より参戦していたりと、モータースポーツファンの間でもお馴染みの名前となっています。

 NIOの特徴はそのプレミアム志向にあります。エクステリアデザインはシンプルさを押し出し、インテリアでは上質な空間を演出する要素が他の存在と一線を画しています。

 また、クルマ単体だけでなく、オーナー同士の交流イベントやアクセサリーなど、クルマを中心としたライフスタイルまでもを設計している点がNIOの持つ独自性です。

 NIOは中国のみならず、ノルウェーにもつい最近進出。そして2022年中のドイツ、オランダ、スウェーデン、そしてデンマークへの進出だけでなく、2025年までに25か国以上の市場への進出も計画。そのなかには、日本も含まれることが2021年末に開催されたイベントでの発表で示唆されています。

 現在のラインナップはSUVの「ES8」「ES7」「ES6」、セダンの「ET7」「ET5」、そしてクーペSUVの「EC6」となっています。

 そのなかでも、今回展示されるのがフラッグシップのES8となり、2018年よりNIOが販売している純電動フルサイズSUVで、同社初の量産車です。

 2021年にはノルウェーでも販売を開始。ボディサイズは全長5022mm×全幅1962mm×全高1756mmと、アウディ「Q7」と同じぐらいのサイズ感となります。

 搭載バッテリーは容量75kWhと100kWhの2種類を用意、それぞれNEDC方式での航続距離は450kmと580km。

 バッテリー面での最大の特徴は、バッテリー交換サービスが月額制で利用できるという点です。

 中国国内に約1000か所存在するバッテリー交換ステーションを利用すれば、充電時間を気にせず、ほんの数分で満充電された状態になります。

 NIOは2022年の終わりまでこの交換ステーションを1300か所以上にまで増やす計画です。

 ES8は6人乗りモデルと7乗りモデルの2種類を用意。全て合わせて5グレードから展開されており、6人乗りのベースグレードは50万2000元(邦貨換算:1034万3500円)、7人乗りのベースグレードは49万6000元(1021万9900円)となります。

 最上級グレードでは6人乗りモデルをベースとしており、59万8000元(1232万2000円)から販売。

 全グレードともパワートレインは同一で、前に出力160kW、後ろに出力240kWのモーターを搭載、最高出力400 kW(536 hp)を誇ります。

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 主催者の一般社団法人 日本能率協会によると「昨年のTECHNO-FRONTIER 2021で行った宏光 MINIEVの展示が大変好評だったことを受け、今年も中国製EVを展示することに決定した」とのこと。

 ただ、宏光 MINIEVは超低価格・超小型のEVであり、分析をおこなった結果、日本製EVの勝負するような分野ではないと判断。

 それを踏まえ、より日本勢が勝負を挑むであろう「プレミアムEV」領域において存在感を発揮しているNIOのES8を2022年は展示する運びとなったといいます。

 2021年のTECHNO-FRONTIERで展示された宏光MINIEVはイベント終了後、名古屋大学・山本真義教授協力のもと、同大学にて夏の間展示、同年10月にはその全貌を洗いざらい調べる「分解大会」が開催されました。

 山本真義教授によれば、このES8も同様に大学内で展示後、2022年10月ごろに「分解大会」を開催予定とのことです。