コンビニやスーパーへ、短時間だけ買い物をしに行く際、エンジンをかけたままクルマを離れるという人がいるかもしれません。しかし、この行為は道路交通法違反になる可能性があります。

短時間もNG! エンジンかけっぱなしでクルマを離れるのは「交通違反」

 コンビニやスーパーなどにクルマを停める時、短時間の場合だとエンジンをかけたまま駐車をしてクルマを離れる人もいるかもしれません。

 エンジンをかけっぱなしにする行為は「アイドリング」と呼ばれ、近隣住民への騒音や排ガス などの影響を考えて禁止の看板を掲げている店舗もあります。

 実はこの行為、マナー違反になるだけではなく、道路交通法違反になる可能性があります。

 エンジンをかけたままクルマから離れる行為は道路交通法の「停止措置義務違反」に該当します。

 道路交通法第71条5号では、「車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。」と定められています。

 このため、クルマから離れるときはエンジンを切り、クルマを確実に止めた状態にしておかなければいけません。

 違反した場合には違反点数1点、反則金は普通車の場合6000円が科されます。

 そもそもこのアイドリングの行為は、地域の条例で禁止されているケースがあります。

 例えば東京都では、大気汚染や騒音、悪臭、地球温暖化つながるため環境確保条例で禁止されています。

 東京都環境局のアイドリングストップに関する資料によると、乗用車がアイドリングすると、10分間あたりの窒素酸化物の排出量は0.05g 、二酸化炭素の排出量は90g となっています。

 このため、買い物や、駅前などで人を待つ間など、短時間であってもアイドリング行為を止めるように意識することが大切です。

 ただし、交通の混雑など、道路または交通状況により停止する場合や、緊急自動車を用務のために使用している場合は除外されます。

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 また、道路交通法第71条5号の2には、「自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること。」と規定されており、エンジンを切るだけでなく、施錠を確実に行い盗難防止に努める必要もあります。

 エンジンがかかった状態でクルマのシフトレバーをパーキングに入れていなかったり、サイドブレーキを引き忘れていたりすると、クルマが動いて道沿いの建物に突っ込む、歩行者や他のクルマに衝突するなどといった危険性があります。

 運転手の運転行為以外の原因で車両が動き出すことを「自然発車」といいますが、特にAT車には、アクセルペダルを踏まなくてもクルマが前進するクリープ現象があります。

 公益財団法人交通事故総合分析センターが発表している資料によると、自然発車が原因の人身事故件数は、2009年から2018年までの10年間に2352件発生し、そのうち死亡事故が162件起きています。

 死亡事故の内容としては、動き出したクルマを止めようとして轢かれる、クルマと建物の間に挟まれるなどして運転手が亡くなるケースが約82%と非常に多くを占めています。

 このように、エンジンをかけたままの停止や施錠をしないままクルマを離れることは、最悪の場合大事故につながるケースもあります。

 このため、短時間であってもクルマから離れる場合は、エンジンを切るように心がけることが大切です。