高速道路でのバイクの二人乗りは条件付きで認められていますが、首都高ではその二人乗りが禁止されている区間があります。どのような背景があるのでしょうか。

都心環状線などは二人乗り禁止

 東京を中心に張り巡らされた首都高は1日約100万台ものクルマが利用しており、首都圏の交通の円滑化に寄与しています。ドライブやツーリングを楽しむ人もいるでしょう。

 しかし、バイクで首都高を走行する場合、注意することがあります。それは、バイクの二人乗り(タンデム)が一部の区間で禁止されていることです。なぜなのでしょうか。

 首都高の最初の区間(京橋〜芝浦)が開通した1962年の時点では、全国でのバイク二人乗りの規制はありませんでした。

 しかし、二人乗りによる事故が多発したため、1965年に高速道路でのバイク二人乗りが禁止されたのです。

 その後、2005年には高速道路でのバイク二人乗りが条件付きで認められましたが、首都高の一部区間では引き続き禁止されています。その主な理由は、きついカーブなどで事故の発生が予想されているためです。

 首都高は、市街地の河川や一般道の上空、地下の限られたスペースをつないでいくように建設されており、一般の高速道路に比べて多くの急カーブがあります。また、出入口やJCTも多く、分岐と合流が連続します。

 そのためバイクの場合、急な加減速やアップダウン、車線変更などによりバランスを崩してしまうことも予想されます。

 なお、サイドカーについてはバイク二人乗り禁止区間でも走行できます。

首都高の「バイク二人乗り禁止」区間は?

 首都高では、次の区間でバイク二人乗りが禁止されています。禁止区間の手前や開始地点には標識が掲げられています。走行する際は見落とさないよう注意しましょう。

・都心環状線:全線
・1号羽田線:芝浦〜都心方面
・1号上野線:全線
・2号目黒線:全線
・3号渋谷線:渋谷〜都心方面
・4号新宿線:上り・新宿→都心方面/下り・都心方面→西新宿JCT
・5号池袋線:東池袋〜都心方面
・6号向島線:向島〜都心方面
・7号小松川線:錦糸町〜都心方面
・9号深川線:全線
・11号台場線:全線
・八重洲線:全線

 なお、首都高の道路網と一体となっている東京高速道路(KK線)も、全線にわたりバイク二人乗りは禁止されています。

 一方で首都高の湾岸線や、長い山手トンネルを含む中央環状線、神奈川や埼玉の路線は二人乗りによる通行が可能です。

 首都高のバイク二人乗りが可能な区間では、次の条件をいずれも満たしている場合に走行できます。

・年齢が20歳以上
・大型自動二輪車免許または普通自動二輪車免許を受けている期間が通算3年以上
・排気量が125cc超かつ乗車定員が2名のバイク

 バイクの二人乗りは、一人での走行と比べて運転技術が求められるため、一定の年齢や経験がない場合は二人乗りができません。

 また、排気量125cc以下のバイクはそもそも首都高を走行できません。125cc以上でも、乗車定員が1名の場合は二人乗りできないため、車検証などで確認しておく必要があります。

 なお、同乗者には免許や年齢などの条件はありませんが、バイク用のヘルメットを着用し、同乗者用のステップなどの装備を適切に使用できなければなりません。

 条件を満たさずに、首都高の禁止区間でバイク二人乗りで走行した場合、基礎点数2点加算と1万2000円の反則金が科されます。

 また、刑事罰として10万円以下の罰金が科される可能性もあります。