新東名高速や東名高速と、愛知県豊橋市の三河港を結ぶ自動車専用道路「浜松湖西豊橋道路」の計画が進んでいます。

東名・新東名の三ヶ日JCTから南西へ

 静岡・愛知の県境付近の“南北軸”となる新たな動脈「浜松湖西豊橋道路」が、実現に向けて動き出しています。どのような計画なのでしょうか。

 この道路は、東名高速と新東名高速引佐連絡路が接続する三ヶ日JCT(浜松市北区)を起点とし、両県にまたがる弓張山地の東側を通り、三河港(愛知県豊橋市)に至ります。

 2021年11月に実施された国土交通省中部地方整備局の第3回計画段階評価では、愛知県の豊橋市街地と二川市街地の中間を通過する「西側ルート」、静岡県の新所原市街地の東側を通過する「東側ルート」、新所原市街地の東側を通過し一部国道23号を拡幅する「国道23号拡幅ルート」の3案から、最短距離の西側ルートが選ばれました。

 西側ルートは、三ヶ日JCTと三河港を約26kmで結びます。途中には、国道362号・県道334号太田中原線・国道1号・国道23号(名豊道路)とそれぞれ接続するICが設置される計画です。

 静岡県の浜松市・湖西市、愛知県の田原市・豊橋市は、製造品年間出荷額がいずれも1兆円を超えており、4市を合計すると6.8兆円になり、豊田市(愛知県)の14.6兆円に次いで2位の規模になります(2018年経済産業省工業統計調査)。三河港の貿易額も3.4兆円で全国9位です(2019年財務省貿易統計)。

 しかし東名・新東名の最寄りICまで距離があり、市街地の渋滞などによって速達性・定時性に課題があります。

 静岡県から愛知県にかけての道路網は、新東名・東名・国道1号・国道23号(名豊道路)といった“東西軸”の整備が進められてきましたが、対する“南北軸”は、新東名の引佐連絡路とそれに接続する三遠南信道くらいしかなく、相対的に遅れている状況です。

 浜松湖西豊橋道路は80km/hで走れる自動車専用道路として計画されています。

 2021年11月のルート決定に続いて、2022年3月には国交省から「重要物流道路」に指定されたことを受け、地元自治体や経済界、農業団体などは引き続き早期実現に向けて取り組みを進めています。

 2021年12月に開かれた豊橋市議会の定例会一般質問で、市担当者は事業化までの今後のスケジュールについて「都市計画決定や環境アセスメントの手続は、一般的に約5年から6年を要すると聞いており、その後、約1年から2年で新規事業化する」と回答しています。