2022年7月25日、チェコ警察がイタリアのスーパーカー、フェラーリ「458イタリア」をパトカーに改造し導入しました。ハイスペックなパトカー導入にはどのような経緯があるのでしょうか。

年間30件の違法レースに、チェコ警察が新たな対抗手段

 2022年7月25日、チェコ警察はイタリアの高級車フェラーリ「458イタリア」をベースにしたパトカーを導入したと発表しました。

 この「458パトカー」はどのようなクルマなのでしょうか。

 チェコ警察が今回導入した458パトカーは、犯罪者から押収したクルマを改造したものです。

 チェコ警察は、2021年だけでも70億チェコ・コルナ(日本円で約395億円)相当の財産を犯罪行為由来で差し押さえています。

 そのうちクルマは900台に上りますが、その大半は押収後売却され、代金が被害者の賠償にあてられています。しかし一部の数百台近くは今回のフェラーリのように、犯罪の取り締まりに使用されているということです。

 チェコ警察は今回導入したフェラーリですら、最も価値のある、もしくは希少なクルマではないと説明しており、さらに価値のあるクルマも押収していることを匂わせています。

 458パトカーは、最高出力565馬力を発揮する4.5リッターV型8気筒走エンジンを搭載。最高速度は326km/h、走行距離は2000kmです。

 このクルマは特別監視部門に配属され、特別に訓練された警察官のみが運転できます。通常のパトカーでは対処できないような、年間約30件開催される国際的な違法レースの取り締まりや盗難車の捜索、高速道路での監視・取り締まりなどに使われます。

 チェコ警察は458パトカーの改造費についても明らかにしており、外装のカラーデザイン変更やカメラシステム、ラジオ無線、散光式警光灯、サインディスプレイの装備、10年間保管されていた車両を稼働させるための初期費用など、合わせて34万チェコ・コルナ(約192万円)ほどかかったそうです。

 このクルマについて、チェコ警察局長は「この車両がこなす仕事の範囲は実に広い」とコメントしています。