2022年8月26日、スズキは軽商用車の新型「スペーシア ベース」を発売しました。ライバル車ともいえる、ダイハツ「アトレー」とはどのような違いがあるのでしょうか。

車中泊需要叶える? スズキ新型「スペーシア ベース」とは

 スズキは2022年8月26日、新型軽商用車「スペーシア ベース」を発売しました。軽乗用車のデザインや快適性と、軽商用車の積載性や広い荷室を融合した、新ジャンルのモデルです。

 ライバル車では、2021年12月20日にフルモデルチェンジされたダイハツ「アトレー」があげられますが、それぞれどういった違いがあるのでしょうか。

 今回は内装を中心に比べて見ていきます。

 新型スペーシアベースは「遊びに仕事に空間自由自在。新しい使い方を実現する軽商用バン」をコンセプトに掲げて開発。

 商用車ならでは積載性や広い荷室空間に加え、乗用車の快適性や運転のしやすさも融合されたことからさまざまな利用が可能といえます。

 スペーシアベースのボディサイズは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1800mm(ルーフレール付きモデル)。

 荷室は荷室長が1205mm×荷室幅1245mm×荷室高1220mmで、最大積載量200kgを確保しています(2名乗車時)。

 後席は格納することができるため、標準装備であるフルフラットカバーを装着することで、隙間のないフラットな床面の荷室空間をつくることもできます。

 また縦685mm×横1130mmのマルチボードも全車標準装備。

 これにより、車内空間を自由にさまざまなアレンジをすることができ、公式ホームページでは4つのアレンジ方法を紹介しています。

「上段モード」では、テレワークなどで利用可能なデスクとして活用可能で、ボード下の荷物が見えないようにする目隠しにも利用できます。

「中段モード」では、荷室を上限に分割する棚板としても、車内作業でのローデスクとしても活用できます。

「下段モード」は、マルチボードをセットして前席の背もたれを倒せばフルフラットな空間が出現。大人2人でも快適な車中泊が楽しめる仕様に。

 そして「前後分割モード」では、前後に分割することで荷物が整理しやすい荷室にアレンジが可能です。

 このほか機能面では、インパネ部分にType-A、Type-Cに対応したUSB電源ソケット(XFグレードのみ)、買い物した袋をインパネ部分にかけられるショッピングフックなど充実した収納面が装備。

 さらに助手席の背もたれを前に倒してテーブルとして利用できる「助手席シートバックテーブル」も標準装備され、商用としてはもちろん、車中泊やレジャーなど幅広い使い方で楽しめる仕様となっているといえます。

オジサン人気? 4ナンバー化したダイハツ「アトレー」の特徴は

 一方で17年ぶりに全面刷新を遂げたダイハツ・アトレー。

 アトレーのコンセプトは「使い尽くせるマルチBOX」と、家、職場に次ぐ自分だけの「第三の居場所」を目指して開発されました。では具体的にどういった特徴があるのでしょうか。

 アトレーのボディサイズは全長3395mm全幅1475mm×全高1890mmで、荷室は、荷室長1820mm×荷室幅1265mm×荷室高1215mm(2名乗車時)。

 アトレーは先代(5代目アトレーワゴン)では軽乗用車として展開されていましたが、商用車ならではの広い荷室空間と350kgの最大積載量を活用するため、今回のフルモデルチェンジで軽商用車(4ナンバー化)されました。

 荷室空間だけをみると、新型スペーシアベースよりもアトレーのほうが150kgほど、最大積載量が増加したといえます。

 リアシート背面とラゲージルームの床面には、防水素材である「イージーケアマット」が使用されており、濡れや汚れを気にせずに使うことができます。

 また荷室空間にはスリット付きのデッキサイドトリムが採用されており、オプションのラゲージボードを組み合わせることで収納ラックや作業テーブルとしても利用することができます。(RS、Xグレードに標準装備)

 さらにリアシートには荷室を拡大できる水平格納式リアシートが用いられ、レジャーの休憩や車中泊にも活かすことができます。

 ほかにも車中泊に役立つ機能として、エンジンOFF時でもポップアップ機構付リアガラスにより簡単に車内空気の換気ができるほか、機能面としてUSBソケット1口(RSグレードのみ)、大型LED荷室灯、荷室アクセサリーソケット(12V)などが搭載しています。

 アトレーはすでに発売されてから8か月ほど経過しており、過去関西圏のダイハツの販売店では次のような声があったといいます。

「幅広い世代に検討頂いていますが。仕事で使われる法人の方ももちろんいますが、個人のお客さまからの問い合わせもあり、なかでも中年層からの問合せが多い印象です」

 また関東圏の販売店では、「個人のお客さまでは、アウドドアや車中泊、釣りなど趣味を持たれているお客さまが検討していることが多いです」との声もあり、レジャー利用を考えたユーザーが興味を示していることが分かります。

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 価格面では、新型スペーシア ベースは139万4800円から166万7600円。

 一方でアトレーは156万2000円から182万6000円と、僅差であるもののアトレーのほうがやや値段が高くなっています。

 ただし、新型スペーシア ベースは全車自然吸気エンジン(最高出力52馬力)を搭載するのに対し、アトレーは全車ターボエンジン(最高出力64馬力)を搭載するという違いがあります。

 今回登場した新型スペーシア ベースやアトレーなど、商用ニーズはもちろん昨今レジャー人気も高まっており、普段使いはもちろん、アウトドアや車中泊用途としても使用できるような機能の需要が大きくなっているといえるでしょう。