政府は、電動車を普及させるべくさまざまな補助金を設けています。そのなかで、次世代自動車振興センターでは「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」を設けています。しかし、2022年8月29日時点で「予算残高約126億円、終了見込み時期は10月中旬から下旬」と公表されました。現在(2022年9月)時点でEVを購入した場合、補助金はどうなるのでしょうか。

2022年度のEV補助金は10月中旬に受付が終了に

 電気自動車を購入すると、国(次世代自動車振興センター)から「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」が適用されます。
 
 しかし、2022年8月29日時点で「予算残高約126億円、終了見込み時期は10月中旬から下旬」と公表されました。
 
 現在(2022年9月)時点で、電気自動車(以下、EV)を購入した場合、補助金はどうなるのでしょうか。

 最近では、各社からさまざまなEVが登場し、徐々に普及しつつあります。

 政府は「2030年までに新車販売で電動車20%から30%、2040年までに新車販売で電動車と合成燃料等の脱炭素燃料の利用に適した車両で合わせて100%を目指すこと」を宣言。

 さらに国土交通省は目標達成に向けて、普及段階にある事業用の電動車について普及段階と車両価格に応じ、購入補助を行うことによって導入の支援を実施しています。

 このように、今後のEVの国内普及に向けて、さまざまな取り組みがおこなわれていますが、なかでもEVを購入すると国(次世代自動車振興センター)から「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」として「EV補助金」を申請可能です。

 基本的に現在の「令和3年度(2022年度) CEV補助金」を受けるためには2022年3月1日までに申請する必要があり、審査を通過したら銀行口座にCEV補助金が振り込まれます。

 なお、補助金を受けた際には購入後3年または4年間の所有が義務付けられるほか、処分する場合などは補助金の一部を返納しなければならない可能性もあります。

 そんな補助金制度ですが、次世代自動車振興センターは予算残高と申請受付見込み時期について、2022年8月29日時点で「予算残高約126億円、終了見込み時期は10月中旬から下旬」と公表しています。

 次世代自動車振興センターの担当者は、2022年度の補助金適用について以下のように続けます。

「現状では、2022年度の補助金予算が無くなったあとに購入されたクルマに対して、補助金が適用されるかどうかはわからないというのが実情です。

『10月中旬から下旬に予算がなくなる』と発表していますが、さらに早まる可能性があるため購入される販売店との要相談になるのではないかと思います」

人気EV 日産「サクラ」を今購入したら補助金はどうなる?

 そうしたなかで、たとえば日産の軽EV「サクラ」を購入した場合、通常であれば補助金額として55万円が適用されます。くわえて、地方自治体が提供する補助金も適用される場合があります。
 
 2022年5月20日の発表に続き、6月16日に販売が開始されたサクラですが、発売を発表してから約3週間でおよそ1万台の受注を受けるなど、快進撃ともいえる勢いを見せています。

 日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国自動車協会連合会が公表した、2022年8月における車名別販売台数ランキングでは、1位のトヨタ「ヤリス」や2位のホンダ「N-BOX」などの首位安定のモデルに続き、10位にランクインしており、サクラの売れ行きが現在でも非常に順調であることがうかがえます。

 そんなサクラですが、東京の日産販売店担当者によると、サクラの納期は2023年4月ごろになるといい、2022年内の納車は難しいといえます。

 つまり、現在(2022年9月上旬)時点でEVを購入した場合、補助金が適用されない可能性があるということになります。

 では、実際にサクラを購入したものの、2022年度の補助金申請が間に合わなかった場合、どうすればいいのでしょうか。

 前出の日産販売店担当者は、以下のように話します。

「サクラの補助金に関してですが、例年通りの場合では『補正予算』というものが出る可能性があります。

 サクラの年内納車は厳しいため、2023年に納車された段階で、ナンバープレートを交付し、補助金申請をした場合、補正予算が適用される可能性があります。

 しかし、2023年度の補正予算はまだ確定していないため、はっきりと補助金が適用されるとはいえないのが実情です。

 2022年度の予算がなくなった段階でご注文された場合、前払いで定額をお支払いいただき、後から補助金の申請をしていただければ、2023年度の補助金を適用することができるのではないかと思います。

 しかし例外として、補正予算や2023年度補助金の適用期間の対象外だった場合、補助金をもらうことができないおそれもあります」

※ ※ ※

 現在、日本でのEV市場は「補助金ありき」の販売戦略となっています。しかし、一般的に補助金は普及していくにつれて減額されるほか、最終的には廃止されます。

 そうなった際にそもそもの価格を支払ってEVを購入する人がどれほど存在するのか、また普及した状況でインフラ問題が解決しているのか、これらの課題が今後どうなっていくのか注目です。