2017年10月に行われた東京モーターショーで初公開されたトヨタ「センチュリー」。トヨタの「日本を代表するショーファーカー」として存在する高級セダンですが、クルマのバーチャルチューナーであるTheo throttle氏はSUV仕様に変え「センチュリークロス」として投稿しています。
こんなクルマが欲しかった!? 現実になってほしい3台のレンダリング
世界には、現実にはまだない、想像上のクルマをイメージCG(レンダリング)で提案するデザイナーやアーティストがいます。
そんな想像が生んだレンダリングのなかには、現実に出てほしいと願われる夢のクルマが数多くあります。
今回はそんな“現実になってほしい”レンダリングを3台紹介します。
ホントに出ちゃう? センチュリーSUV
センチュリーは1967年に登場し、「日本を代表するショーファーカー」として、各界のエグゼクティブに愛用されてきたトヨタ最上級セダン。現行モデルは2018年6月に、21年ぶりのモデルチェンジを果たした3代目モデルです。
クルマのバーチャルチューナーであるTheo throttle氏は、そんな3代目センチュリーを“SUV化”したレンダリングを公開しています。
「センチュリークロス」と名付けられたレンダリングでは、3代目センチュリーが巨大なSUV形状となっているほか、それに合わせフロント・サイド・リア下部のメッキパーツやグリルなどは大型化。車高が上げられ、ホイールもインチアップされています。
また、左右のCピラーには、純正同様センチュリーのロゴが貼られ、フロントとリアにもセンチュリーの象徴である「鳳凰」エンブレムが配されます。
ルーフにはSUVらしいルーフレールが装備されていますが、バンパー下部と同様にメッキ塗装されています。
SNSなどでは、SUVスタイルのデザインについて「カッコイイ!」「すっきりしいて落ち着いていて重厚感もあって、大人のクルマという感じで良い」「ほしい!」など称賛する声が多数みられます。
また、一部メディアでは、センチュリーのSUVについて2023年にも登場するとの報道もあり、その登場に期待がかかっています。
欲しいけど実現は難しすぎる? 次期型「プレマシー」
プレマシーは、1999年にデビューしたマツダのミニバン。初代モデルは後席側もヒンジドアの5ナンバーサイズミニバンでしたが、2代目以降は後席両側スライドドアを採用し使い勝手を向上。大きさも3ナンバーサイズとなりました。
2010年に発表された3代目モデルが販売終了になると、2022年12月現在まで4代目となるモデルは存在しておりません。またマツダにはMPVやビアンテなど他にもミニバンが存在しましたが、いずれも販売を終了しており、現在マツダにミニバンはありません。
そんななか、オートモーティブデザイナーのAndras Veres氏が考えたのが、次期型プレマシーです。
次期型プレマシーのレンダリングでは、ルーフが低めなミニバンという基本スタイルを継承し、初代同様、後部ドアにはヒンジドアが採用されています。
フロントフェイスは「MAZDA6」のようなデザインになっており、まさに現代のマツダを感じる顔つきです。
このクルマに対しSNSでは、「あれば買ってるのに」「もしものクルマですが、マツダの開発陣には見てもらいたい」など好評な意見が多数ある一方で、「日本国内しかニーズがないようなミニバン系に再び手を出すことはない」など、「マツダのミニバン」は現実的に厳しいという意見も多くあり物議を醸しました。
非現実のレンダリングであり事実無根ですが、「マツダのミニバン」という観点から「国内向けのクルマ開発の難しさ」というところまで議論が発展したようです。
旧車感求める意見多数? 新型「フェアレディZ」のクラシックカスタム
2021年8月に北米仕様が世界初公開された日産「新型フェアレディZ」は、1969年デビューの初代S30型から数えて7代目となるモデルで、14年ぶりのモデルチェンジとなり話題になりました。
そのエクステリアは、初代のS30型や4代目に当たるZ32型など、歴代モデルのデザインを参考にしたエクステリアを持っており、すでにネオクラシックな雰囲気が漂っていますが、ボディキットデザイナーのSiim Parn氏は、280Z(初代S30型)モチーフのカスタムを施したレンダリングを作成しました。
フロントはまさに280Z風の、巨大なグリルを二分割するように配置された黒い5マイルバンパーを想わせるパーツを装備。ヘッドライトも初代Zのようなクラシカルな丸目のものに変更されています。
フェンダー、ドアなども直線的なデザインのものに変更され、実際の新型Zのスタイルよりも、より懐かしい初代フェアレディZの雰囲気が感じられます。
このデザインについてSNSでは、「これなら欲しい」「カッコイイ」という意見が多くあり、「旧車」顔を求める流れを感じ取ることができます。
フェアレディZに関わらず、現在では、新型車のフェイスを旧車風にカスタマイズをするボディキットメーカーも多くあり、旧車の価格も高騰傾向にあります。
“旧車”が人気の現代なら、このようなボディキットを現実とするボディキットメーカーが出てくるかもしれません。
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前述のレンダリングは、すべてメーカー非公式の非現実なデザインですが、世界にはレンダリングを現実のものへと再現するユーザーも存在します。このようなレンダリングたちが現実に出現する可能性を完全には否定できません。