お出かけ前や戻った後にはクルマを洗って汚れを落としたくなりますが、じつは洗車には「気を配るべきポイント」があるといいます。それは一体どこで、何に注意して洗車すれば良いのでしょうか。

春の「洗車」で注意すべきことは何?

 5月も半ばが過ぎ、もはや初夏といった陽気になりました。休みの日にはクルマで行楽に出かける人も多いことでしょう。
 
 そんなときに気になるのがクルマの汚れです。
 
 外出前や戻った後にはクルマを洗って汚れを落としたくなりますが、じつは洗車には「気を配るべきポイント」があるといいます。

 洗車する際に注意すべきポイントについて、都内のカーコーティング専門店のスタッフに話を聞きました。

「ボディを洗車する際にまず気を配るべきことは、ボディ表面の汚れを浮かすために水を多めに使用して洗うことです。最初に水でどれだけ汚れを落とせるかで、仕上がりに大きく差が出ます」(カーコーティング専門店スタッフ)

 では、ホースを繋いだり水を大量に使い続けられる環境にない人はどうすれば良いのでしょうか。

「そのような場合には、ボディ内で洗車する範囲を決めたりパネルごとに分けて洗います。ルーフを洗ったら次はボンネットを洗うといった感じです。

 無理のない範囲ごとに洗車と拭き取りを進めることで、まとめて洗車するよりは時間はかかりますが、洗車キズの発生を抑えることが可能です」

 また、洗車したのに薄汚れて見える一因としては、細かい洗車キズがあるようです。洗車キズをつけないためのコツはあるのでしょうか。

「水洗いの後のカーシャンプーをできるだけ泡立てて、汚れを泡で包み込むように洗うとキズがつきにくくなります。

 その際になかなか汚れが取れなくても、強く擦ったりしてはいけません。根気よく優しく洗って、さらに最後にはしっかりと洗剤を洗い流すことも大切です

 また洗車してボディに残った水滴を拭き取るには、マイクロファイバーのクロスを使用すると良いでしょう。綿などで織られた布では水分を十分に拭き切れないほか、逆に布に付着していた汚れによってボディにキズを付けてしまうことも珍しくありません。

 そして汚れが落ちたあとは、時間を置かずに速やかに水分を取り除くことがキレイに仕上げるポイントです」

 春から夏にかけて増える、走行中にこびりついた小さい虫の死骸はなかなか落ちないものです。これはどうやって落としたら良いでしょうか。

「虫の死骸は、ブレーキダストや道路のアスファルトによるタールと同様に“油性の汚れ”です。そのため、ブレーキダスト用のクリーナーや家庭用のコンロ周辺用の洗剤なども有効です。洗剤にも酸性・中性・アルカリ性があるので、汚れと逆の洗剤を使用し“中和”させれば落としやすくなるのです。

 逆に、水アカやウォータースポット跡などは“アルカリ性の汚れ”なので、同様にアルカリ性の家庭用の食器洗い洗剤やトイレ用の塩素系洗剤などが有効です。

 ただし家庭用の洗剤であっても、手の皮膚に侵食し皮膚を痛める強力なものも存在するので必ず注意してください。使用する際にはゴム手袋などを着けて肌を保護してから使用しましょう」

 このように洗車の際には、汚れが油性なのかアルカリ性なのかを把握して汚れの種類によって洗剤を交換することと、身体に影響の出ないように気をつけることが大切だということです。