まもなく始まるGWはもちろん、観光や旅行などの移動に便利な高速道路。かつては休憩や給油のために立ち寄っていたSA・PAですが、最近では趣向を凝らしたSA・PAも話題となっており、「途中の休憩」としてではなく「目的地」として行く人も増えているといいます。

SAは「休憩所」から「目的地」になった!

 まもなく始まるGWはもちろん、これからの季節は観光や旅行などの移動に便利な高速道路。利用の際には道中の休憩所であるSA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)に立ち寄る機会もあるかもしれません。
 
 最近ではグルメやレジャー施設などが充実したSA・PAも話題になっており、むしろ休憩のためではなく「目的地」としてSA・PAを目指す人が増えています。
 
 そこで今回は「立ち寄りたい」と思わせてくれるSA・PAをピックアップして紹介します。

 近年観光地化しているSAの代表と言えるのが、神奈川県海老名市にある「海老名SA(神奈川県海老名市)」です。東京ICから愛知県の小牧ICを結ぶ大動脈、東名高速道路に設置されたこのSAは、1日の平均利用客数が約36万人にものぼる、全国でもNo.1の集客を誇ります。

 SAでは珍しい2階建て構造の施設には、東名高速道路が通る各都市のグルメを堪能できるショップが出店しており、さらに「メロンパン」の聖地として大人気店が複数出店するなど、個性や特色も際立っています。

 しかし、その人気もあって休日ともなると利用客が殺到。SAに立ち寄るために長い渋滞が発生してしまうことも珍しくありません。

 ならば、あえて「王道」といえる海老名SAから目を移して、それほど混雑に巻き込まれることなく、それでいて独自の楽しみかたができるSA・PAを目指してお出かけしてみてはいかがでしょうか。

■東名高速道路・富士川SA(上り)

「日本の大動脈」と称されるほど、利用者数も多い東名高速道路。

 首都圏に直結する高速道路としても有名で、名実ともにSA・PA界のキングといえる「海老名SA」もありますが、さらに観光を楽しむなら「日本一富士山が見える」と評判のSAである「富士川SA」がおすすめです。

 なかでも最大の特徴が、SA(上り)敷地内に設置されている「Fuji Sky View(フジスカイビュー)」と名付けられた大観覧車。しかも一般道からもアクセス可能なので、下り車線から一旦出て再度入り直すこともできます。

 またドッグランを併設しているので、富士山の壮大な景色のもとで愛犬を思う存分遊ばせてあげることも可能。富士山が好きな愛犬家には特におすすめのSAです。

■東北自動車道・羽生PA(上り)

 首都圏である埼玉県川口市の川口JCTから東北地方を経由して青森市の青森ICまで縦に伸びる東北道。

 栃木県の那須高原や福島県の郡山、岩手県の盛岡などを経由し、レジャーや帰省など幅広い層が利用していますが、そんな東北道でレジャーを楽しんだ帰りにぜひ立ち寄って欲しいのが、「羽生PA」(上り)です。

 ここには、江戸時代の関所をモチーフにしたテーマパークのような施設「鬼平江戸処」があります。見た目が江戸時代の街並みを思わせるデザインで統一され、かつてのTVドラマ「鬼平犯科帳」の江戸時代へタイムトリップ気分が味わえる、エンターテイメントな施設となっています。

 江戸情緒を感じさせる和食の店も多く、お土産もオリジナル商品も多数ありますので、混雑するSAを避けてあえて羽生PA狙いでお出かけしてみてもいいですね。

SAはもはやアミューズメント!グルメやレジャーも楽しめる

 グルメだけでなく、施設全体の雰囲気も良いSA・PAでは、訪れるだけでも楽しい気分を味わえますが、なかにはもはや「テーマパーク」とも呼べそうな施設も存在します。

■中央自動車道・諏訪SA(上り・下り)

 ユーミンの愛称でも知られるシンガーソングライター、松任谷 由実氏の名曲「中央フリーウェイ」の舞台にもなった中央自動車道は、東京都心の高井戸ICから愛知県小牧市の小牧JCT、および途中の大月JCTから分岐して山梨県富士吉田市にある富士吉田ICに至る路線からなる、歴史ある高速道路です。

 途中の大月ICで富士五湖有料道路とも連結し、富士山や富士五湖周辺への行楽には欠かせない高速として、利用したことがある方も多いでしょう。

 この中央道には「海老名SA」に匹敵する人気を誇る「談合坂SA」がありますが、今回のおすすめはさらに遠くまで足を運んででも訪れてほしい「諏訪SA」です。

 このSAのウリは、眼下に広がる雄大な諏訪湖の眺望と併設される温泉施設。「ハイウェイ温泉諏訪湖」と名付けられた温泉は10時から22時(休祝日は9時から22時)まで利用可能。

 たとえば行楽の帰りに大渋滞が発生している場合などは、温泉で疲れを癒してから時間調整できるなどいろいろな活用法がありそうです。

■上信越自動車道・横川SA(上り)

 最近の若者たちにとって「昭和」を感じさせるモノ・コトは「エモい」のだとか。

 そんな「昭和感」に浸れるスポットが、群馬県の藤岡JCTから長野県長野市を経由し新潟県の上越JCTまでつながる上信越自動車道の「横川SA」(上り)です。

 昭和30年代はまだ高速道路も普及しておらず、メインの交通機関は鉄道でした。そして鉄道で欠かせないグルメが駅弁で、付近に存在していた信越本線横川駅で販売されていたのが、いまでは全国区となった人気駅弁『峠の釜めし』です。

 この人気駅弁を、昭和30年代当時使用されていた信越本線とほぼ同型の車両を、イートインコーナーとして利用できます。旅の醍醐味の1つであるご当地グルメ狙いなら、ぜひとも立ち寄ってほしいSAです。

■新名神高速・宝塚北SA(上り・下り)

 宝塚北SAは、宝塚市中心部にある「花のみち」周辺の南欧風の景観をモチーフにした「宝塚モダン」の外観が特徴的なSAとなっています。

 その外観の美しさで2018年のオープン当初は、西日本最大クラスの広さ(駐車台数約400台)にも関わらず満車状態になったほどです。

 宝塚北SAの最大の魅力は、やはり施設そのものの美しさ。南欧風の建物は旅情気分を盛り上げてくれます。しかも大阪市内から約30分というアクセスの良さなのも魅力。

 さらに「宝塚」と言えば宝塚歌劇団が有名ですが、実は漫画界のレジェンド、故手塚 治虫氏ゆかりの地としても知られています。

 その縁もあって、敷地内には手塚氏が手がけた漫画のキャラクターのトピアリー(常緑樹を刈り込んで作られた造形物)やオブジェが配置されています。等身大の「リボンの騎士」も設置されているのだとか。

 またドッグランも併設され、高速道路の休憩所というよりむしろ行楽の目的地として1日中楽しむことができそうです。

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 SA・PAはここ10年ほどで劇的な進化を見せており、一般的な観光地よりも眺望も良いことも珍しくありません。

 しかも設備は充実、お土産も限定グッズが購入でき、駐車場代がかからないメリットも付いてきます。さらに帰路もそのまま高速を走るだけでいいという、ある意味最強のレジャースポットになりつつあります。

これから行楽を計画する際には、趣向を凝らした設備やサービスで存分に楽しめる魅力的なSA・PAを目的地としてお出かけしてみてはいかがでしょうか。