ホンダ「フリード+」はコンパクトミニバンとして人気となる「フリード」の2列シート車です。荷室が広くアウトドア利用にも向いているフリード+ですが、どのような需要があるのでしょうか。

小さくて扱いやすく…人気の「車中泊ミニバン」とは

 ホンダ「フリード」は、使い勝手の良いコンパクトミニバンとして人気モデルとなっています。
 
 今回はその中でも2列シート車「フリード+」には、どのような需要があるのでしょうか。

 フリードは5ナンバーサイズで取り回しが容易であることや、居住性が高いことなどから幅広い層から人気を博しています。
 
 なかでも、フリードの2列シート車であるフリード+は、3列目のシートがない分フリードに比べて荷室の容量が広く、シートアレンジにより快適な車中泊ができるというのが魅力です。

 フリード+は大きな荷物や重い荷物がより楽に積める構造となっており、開口部地上高はフリードが480mmであるのに対し、フリード+は335mmと低床設計がされています。

 また、荷室の側壁にはユーティリティナットがついており、荷物をかけるフックなどの取り付けが可能です。

 さらに、ユーティリティボードを使うことで荷室を上下に分け、汚れたものや濡れているものを区別して積むこともできます。

 このように、荷室の使い勝手の良さが最大の特徴ともいえるフリード+ですが、実際にはどのような人気があるのでしょうか。

 関東圏内のホンダ販売店の担当者は次のように話します。

「フリード+はフリードに比べると販売台数は見劣りしますが、主にファミリー層から需要があるフリードとは使用用途が違います。

 フリード+は後部座席を倒して広い荷室空間となることを前提に設計されています。

 そのため、仕事でたくさんの荷物を積む人や車中泊などのアウトドア利用をするといった人に人気です」

フリード+で車中泊する人は、どうやってやる?

 また、車中泊やアウトドア利用をするユーザーは、フリード+をどのように使用しているのでしょうか。前出の担当者は次のように話します。

「車中泊をすることを目的としてフリード+を購入する人は、外からの光を遮断するという目的で車内用カーテンをオプションでつけることが多いです。

 また、フリード+は2列目シートを倒すことでフラットになりますが、フルフラットにはなりません。

 そのため、その少しの段差を埋めるためにマットを購入するという人も多いです」

 また、車中泊やアウトドア利用を目的としたクルマはいくつか存在しますが、なぜフリード+は人気があるのでしょうか。関西圏のホンダ販売店担当者は次のように話します。

「車中泊利用をするクルマとして人気なのは、ワンボックスタイプのクルマで、フリード+以外では『N-VAN』のような軽バンの商用車があります。

 N-VANは助手席を倒すとフルフラットになるため、車内での寝心地はフリード+より良いかもしれません。

 しかし、シートの座り心地や同乗者の快適性に関しては普通乗用車であるフリード+のほうが高いです。

 そのため、N-VANはソロキャンプをする人、フリード+はご家族や友人と複数人でキャンプに行く機会が多いという人に人気です」

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 またフリードシリーズでは、車中泊時に役立つ純正アクセサリーとして「プライバシーシェード」「スライドドアウインドウメッシュ」「テールゲートカーテン」「ラゲッジクッションマット」などが用意されています。

 フリード+で車中泊をする場合、後席を倒してボードを活用すれば、長さ約1800mm×幅約1250mmという空間となり、専用開発されたラゲッジクッションマットがピッタリ収まります。

 実際にフリード+で車中泊をするとあるユーザーは「普段使いからアウトドア・車中泊まで使えるが良いのと、専用グッズも豊富なので快適に過ごせます」と話しています。