ガソリン価格が高騰していますが、気になるのがクルマの燃費です。今回は少しでも燃費を良くする運転術について、SNSで安全運転の知識や運転方法を紹介するユズリアイさんに話を聞きました。
少しでもガソリン代抑えたい! 燃費を良くする「運転術」とは
全国各地でガソリン価格の高騰が止まらず、SNSではユーザーから悲痛な声が相次いでいます。
そんななか、今回は少しでも燃費を良くするための運転術について、SNSで安全運転の知識や運転方法を紹介するユズリアイ|安全運転補完計画(@projectyuzuriai)さんに話を聞きました。
2023年8月30日に発表されたレギュラーガソリンの店頭小売価格(消費税込)の全国平均は、185.6円でした。
これは比較できる1990年以降で最も値段が高かった2008年8月の185.1円を上回り、15年ぶりに記録を更新した価格となります。
SNSでも「しかしガソリン高ぇぇ!」「ガソリン代で殺しにきてる」「高くて嫌になっちゃう…」などドライバーからも悲痛な声が相次いでおり、ガソリン車を利用するユーザーにはひどい打撃といえるでしょう。
なかには「少しでも燃費を抑えたい…」「ガソリン代を抑えたい」と考えているユーザーもいるかもしれません。
そこで今回は、指導歴17年・検定歴14年の指定自動車教習所の現役教習指導員・技能検定員であり、SNSで安全運転について発信を行うユズリアイの担当者に、燃費が良くなる運転術について教えてもらいました。
「まず、車間距離を保つことで不要な加減速が減り、一定の速度で走行しやすくなるため燃費の向上に効果があります。
車間距離が近いと、前のクルマがわずかに減速したときにブレーキを踏む必要が生じ、再び加速するために燃料の消費が増え燃費が悪化します。ブレーキを多用する運転は、交通の流れを悪化させ渋滞につながる場合もあります。
燃費が良くなるための車間距離の目安は、時速30キロから60キロまでは速度の数字から15を引いた数字分以上の距離をとり、時速70キロから時速100キロは速度の数字分の距離を保つと良いでしょう。
簡単な車間距離の取り方として時間で車間距離を取る方法があります。
道路の状況が良い場合、一般道路では前の車が通過した地点を自車が約2秒から3秒後に通過するように調整します(高速道路では約4秒後)。
車間距離を取ることによるメリットは、燃費の向上だけでなく、前方の状況を把握しやすくなることや、前車が急停止したときに追突事故防止にもつながります」
少しでも燃費を良くするために気をつけたい“点検”とは
続いて、燃費を良くするために気をつけたいことについて、ユズリアイの担当者は以下のように説明します。
「タイヤの空気圧を適正値に保つことや、車内に置きっぱなしにしている不要な荷物を降ろすことで燃費の向上に効果があるといえます。
タイヤの空気圧は徐々に減少するため、月に1回程度はガソリンスタンドなどで空気圧の点検を行うことがおすすめです。
タイヤの空気圧の適正値は運転席のドアを開けると車体に貼られています。
空気圧が減少したまま運転すると、燃費の低下だけでなく、カーブで曲がりにくくなるなど走行性能が低下して危険です」
車内に不要な荷物を載せていると燃費に影響が出ることは、環境省が掲げる「エコドライブ10のすすめ」にも記載されています。
クルマの燃費は、荷物の重さに大きく影響され、例えば100kgの荷物を載せて走った場合、3%程度も燃費が悪化するといいます。
タイヤの空気圧についても、適正値より不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化するといい、普段からこまめにチェックしておくことが大切といえるでしょう。
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少しでも燃費を良くするための運転術について、車間距離を保った運転や空気圧チェック、不要な荷物を降ろすなど、普段の運転や点検が大切といえるでしょう。
これを機に自身の運転などについて振り返ってみても良いかもしれません。