「移動式オービス」は神出鬼没と呼ばれ、ドライバーから恐れられていますが、一体どのような場所で使われているのでしょうか。

速度取り締まりにはいろんな方法があるって知ってた?

 速度違反に対しては警察官やオービスと呼ばれる機械によって取り締まりがおこなわれています。
 
 その中でも「移動式オービス」は神出鬼没と呼ばれ、ドライバーから恐れられていますが、一体どのような場所で使われているのでしょうか。

 クルマで高速道路や交通量の少ない道路などを走行していると、ついうっかりスピードを出し過ぎてしまうケースもありますが、速度違反に対する交通取り締まりは全国各地でおこなわれています。

 警察庁の統計によると2022年中、最高速度違反の検挙件数は93万2260件であり、取締り全体の約15.2%を占めたうえ、一時不停止の146万6131件に次いで2番目に多い結果となりました。

 速度違反の取り締まりは「定置式取り締まり」と「追尾式取り締まり」、「オービスによる取り締まり」に分けられます。

 まず定置式取り締まりはその名称のとおり、一定の場所に速度計測器を設置したり、レーダーパトカーを配置したりして速度違反車両を発見し、取り締まる方法をいいます。

 たとえば道路の端に速度計測器を設置し、速度違反をした車両を道路の先で警察官が停止させる方法や、レーダーパトカーが道路脇に待機して通行車両の速度を測り、違反車両を追跡する方法などがあります。

 また追尾式取り締まりはパトカーや白バイがスピードの出ている車両を一定の距離間隔を空けて追尾し速度を計測、検挙する方法です。

 ドライバーの中には、覆面パトカーが高速道路で赤色ランプを点灯させながら、スピードの出ているクルマを追尾している様子を見たことのある人もいるかもしれません。

 そしてオービスによる取り締まりは「固定式」と「移動式」の2種類です。

 そもそもオービスの正式名称は「速度違反自動取締装置」と言います。

 警察庁の資料では「走行する車両の速度を測定し、一定の速度以上で走行する車両を速度違反車両として自動で写真撮影し記録化する装置」と説明されています。

 具体的には、速度違反の車両がオービスの設置場所を通過するとストロボが発光し、写真撮影。

 この画像データは警察施設内の中央装置に送られるため、車両のナンバーや車種、運転者の顔写真などから捜査を進め、後日違反者を検挙するという仕組みです。

 固定式オービスは道路の上部に設置されており、交通事故・死亡事故が多発している高速道路や国道などで複数確認できます。

 基本的にはカメラやストロボのような装置が付いています。

 その一方、設置場所が”神出鬼没”と言われているのが移動式(可搬式)オービスです。

 移動式オービスは箱状の装置の下に三脚が付いたコンパクトなタイプのものが一般的で、固定式オービスと異なり自由に持ち運ぶことができます。

 またその特性により、これまで速度違反取り締まりが難しかった狭い道路や生活道路、通学路などでも使用できるため、子どもの通学や帰宅時間帯での取り締まりも強化されています。

 2021年6月に飲酒運転のトラックによる児童の死傷事故が発生した千葉県では、2022年10月から2023年3月までに移動式オービスを使った通学路での速度違反取締りを1062回実施し、合計5314件を検挙しています。

 加えて、国家公安委員会・警察庁が公表している「令和5年度交通安全業務計画」においても、通学路や生活道路で移動式オービスを使った速度取り締まりを推進する方針が明記されており、今後もその傾向は続くものとみられます。

 さらに移動式オービスに関しては、X(旧Twitter)において兵庫県警察や山梨県警察などが高速道路における速度取り締まりを予告しており、通学路・生活道路に限らず活用されている状況もうかがえます。

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 現在、移動式オービスは生活道路や通学路をはじめ、高速道路においても積極的に利用されています。

 各都道府県警察のホームページやSNSでは移動式オービスによる取り締まり場所や時間帯の情報を発信している場合もあるため、参考にしてみても良いでしょう。