道路に描かれた「白いひし形」半数以上の人が知らない!? 見落としがちな「◇」にはどんな意味があるのでしょうか。ドライバーが正しく理解すべき交通ルールとはどのようなものなのでしょうか。

ひし形マークはどのような場所に設置されているのか?

 道路上には停止線や矢印などさまざまな道路標示がありますが、それらの中でも「ひし形」マークはドライバーの認知度が低いと言われてきました。
 
 では、ひし形マークを見かけた場合にはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。

 クルマを運転していると、進行方向を示す矢印や転回禁止のマーク、ゼブラゾーンなどさまざまな道路標示を見かけます。

 矢印のようにすぐ意味を理解できるものもあれば、一見しただけでは分かりにくいものも存在します。

 それらの中でも「ひし形」マーク(ダイヤマーク)に関しては、2020年に山梨県警が男女2600人を対象におこなったアンケート調査の中で、意味を正しく知らない人が6割超に上るという結果が出ており、ドライバーの認知度が低いと言われてきました。

 このひし形マークは、道路の前方に横断歩道または自転車横断帯があることを知らせるもので、ドライバーに歩行者や自転車への注意をうながします。

 さらにひし形マークは原則として「横断歩道等の設置場所に信号機が設置されていない道路」や「道路または交通の状況により、横断歩道等の存在がその手前から十分に認識できない道路」に設置されます。

 つまり信号機のない横断歩道・自転車横断帯はもちろん、急カーブや上り坂などの先にすぐ横断歩道があるような見通しの悪い道路の手前にも、ひし形マークが設置されている可能性があるといえるでしょう。

 加えて、ひし形マークは横断歩道や自転車横断帯から約30m手前の地点に1個、さらに10m-20mの間隔を空けて1個または2個設置するのが一般的です。

 そのため、ひし形マークを見れば横断歩道・自転車横断帯までの大体の距離が分かります。

 現在はこのひし形マークがあらゆるメディアやSNSで取り上げられ認知度も上がってきているものの、横断歩道付近ではクルマが横断中の歩行者と衝突しそうになるなど未だに危険な運転が散見されます。

 2023年8月-9月にJAFがおこなった「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査」によると、歩行者が横断歩道を渡ろうとしている場面で一時停止した車両の割合は全国平均で45.1%であり、半数以上の車両が止まっていない状況が浮き彫りとなりました。

 この調査結果から、ひし形マークの意味を知らない、あるいは知っていても意識して運転していないドライバーが多くいると推測できます。

 では、ひし形マークを見かけたらどのような点に注意して運転すれば良いのでしょうか。

 まず横断歩道や自転車横断帯の近くに、渡ろうとしている歩行者・自転車がいないか十分に確認することが重要です。

 道路交通法第38条第1項では車両が横断歩道などに接近する際、横断しようとする歩行者や自転車が確実にいない場合を除き、横断歩道などの直前で停止できる速度で進行しなければならないと規定されています。

 また、既に横断中あるいは横断しようとする歩行者・自転車があれば、横断歩道などの直前で一時停止して通行を妨げないようにする必要もあります。

 横断歩道付近の状況がよく確認できない場合にはクルマの速度を落とし、いつでも止まれるよう心がけましょう。

 次に、横断歩道などの手前で停止している車両がいないかどうかをチェックすることも大切です。

 もし停止している車両がいれば、その陰から歩行者や自転車が横断してくる可能性があるため、車両の横を通過して前方に出る際には横断歩道などの手前で一時停止しなければいけません。

 そして横断歩道や自転車横断帯およびその手前の側端から30m以内の場所では「追い越し」と「追い抜き」が禁止されています。

 ひし形マークを見かけたら道路の先に横断歩道や自転車横断帯があると認識し、より慎重に運転することが肝要といえるでしょう。

※ ※ ※

 ひし形マークは一般的に信号機のない横断歩道・自転車横断帯の手前に設置されています。

 歩行者や自転車との事故を防止するためには周囲の安全確認をしっかりとおこなうほか、買い物や通勤などよく利用するルート上にひし形マークが設置されているかどうかをチェックしておくと良いでしょう。